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東方創生判  作者: オリーブ油
永夜抄編
14/38

第十四審 月と歴史の巻

~前回までのあらすじ~

映姫「夜が終わりません。」

茨戸「オレがなんとかします、映姫様。」


幽々子「月がおかしい。」

茨戸「オレがなんとかするぜ。」


茨戸「森で迷ったぜ。とりあえずそこのホタルと平和的交渉して道案内してもらおう。」

茨戸「オラ、道案内しないと殺虫剤かけるぞ。」

リグル「するからゆるして」

「おい、本当にこっちなんだろうな?虫女!」

「わあ!大きな声出さないでくれ!怖い!」

 この女はリグルといい、ホタルの妖怪らしい。ホタルはもっと小さいと思っていたんだが。

「おい、まだ着かねぇのか?」

「ヒィ!もう少しだってば!」

 やっぱり、土地のことは土地の人に聞くのが一番だ。先に言っておくが、これは脅迫ではない。れっきとした交渉にもとづき合意を得たものだ。

 すると突然前に灯りが見えた。見覚えがある。屋台の灯りだ。

「おい、アレってウナギの屋台じゃねえか?おーいミスティアちゃーん!」

 屋台に向かって走ると歌が聞こえてきた。

「よう、ミスティアちゃん。蒲焼き焼いてくれ。ミスティアちゃん?」

 ミスティアはうつむいたまま、何もしゃべらない。

 すると突然目の前が真っ暗になった。まるで目が無くなったみたいな感覚におそわれた。

「おい、何だ!これはぁ!目が見えねぇ!」

 悲鳴を聞きつけ後ろから雁来が来たが、同じように目をやられたらしい。

「どうした茨戸......、うう!目がッ!これか!」

 目が見えない中で声が聞こえる。ミスティアの声だ。

「お兄さん達。どうしたんだい?このウナギ食べれば目が良くなるんだ。食べるかい?」

「おいコラァ!何言ってんだミスティアちゃんよ~。」

「え、何で私の名前を知って......。」

「もしもだ、例えばのイフの話だが、君が目を見えなくしてるんだとしたら、今すぐ直して欲しいんだ。ん?」

「は、はい......。」

 しだいしだいに目に明かりが戻ってきた。盲目の人の気持ちがわかったような気がする。限りなく不安な感じだ。

「全然気が付かなかったよ。いいカモが来たとまさか茨戸だったとは。」

「君にそんな能力があったとは......恐れいったよ。まあ、とりあえず焼いてくれ。」

「おい、仕事中だろ。」

「いいんだよ。目の慰謝料分。」

 目の視力を奪うというのはおぞましい  。視力に依存する動物は多い。人間も例外ではない。目を潰すのは有効な手段だ(女性の瞳は奪いたくはないが)。

 蒲焼きを買ってから、また歩き始めた。

「おい、リグルちゃん。お前も食べるか?うまいぜ。」

「うん、もらうよ。ああ、ここを真っ直ぐ行けばすぐ人里だからね。」

「よくやった。砂糖水やろう。」

「やっと着いたか......。知ってる奴がいればいいが。」

 森を抜けるとすぐに家屋やら橋やらが見えてくる......。はずなのだが何もない。人間もいない、道もできていない、昔の時代に来たみたいな感覚だ。

「いやー......。何もねぇー!ワハハハハハ何もねぇ、何もねぇぜ!」

「どうしたんだ、これは?」

「みんなで引っ越しかな?」

「おい、あそこに誰か居る。」

 髪の長い青い服の女性だろうか。こっちに向かって歩いてくる。少女というより大人な雰囲気だ。

「あなた達は何しに来たの?」

 女性からこう聞かれたので、

「閻魔の命で、この月を、戻しに来た人間だ。」

 こう答えた(内心かっこつけて)。

「月を......。どうして人間がそのことを?」

「ある幽霊が教えてくれたんだ。今、月をいじれる力を持っている者を探してんだが......。」

「そう、じゃあ心配いらないですね。まさか地獄まで動いているなんて......。とりあえず、ついて来て。」

 いくつか謎が残るのだが、とりあえずついていくことにした。そう言われたし。しばらく歩いて行くとポツンと1つだけ家が建っていた。そこが女の家だ。入ると玄関から廊下の奥まで本が床に置かれていた。それも天井に付くぐらいに。1つ引き抜いて開いてみると年号の後に事項が連ねてある。歴史書だろうか。

「あんた、ここに住んでんのか?じゃあ何でココだけ人里なのに消えてないんだ?」

「人里を消したのは私です。でも消したんじゃなく無かったことにしたんです。私の能力は歴史を食べる能力。今までの歴史上に人里が作られなかったことにしたんです。そうすれば人々に危害は及びませんから。」

「へ、へ~、なんつーかすごい怖いぜ。過去が消えるってのはよ。」

「だが、消した歴史はどうなる?戻るのか?」

「それは後で人里の歴史を書き加えるので問題無いです。」

 どうやらオレたちはとんでもない次元の話をしているようだ。置かれてあった歴史書もこの女がまとめたものだろう。あるいは重度の歴史マニアだろうか。

「あんたは悪い人じゃなさそうだ。オレは茨戸秀。こっちは雁来。よろしく。」

「茨戸......。もしかして、あの新聞に出てた人ですか?」

 女はおもむろにしまってあった新聞を取り出して机の上に置いた。

「顔写真が載ってませんでしたので気が付きませんでした。申し遅れました。私は上白沢慧音かみしらさわけいね。寺子屋で歴史を教えています。」

「慧音さん、失礼でなければ月についての歴史が書かれている本を見せてくれ。」

「月って言われても、軽く見積もってもこの部屋半分埋まりそう何ですけど。」

「何だって?......ああ、いいよ。けど、できるだけ人が出てくるような本でお願いします.......。」

 結局1時間ぐらい読み漁ったろうか。ずっと本を読んでいるせいか、月光のせいか時間感覚がメチャメチャになったところで、雁来があるページを開いて顔を変えた。

「月人?月に人がいるのか?」

「おいおい、月にはウサギがいるんだぜ。日本の常識だろ。」

「人もウサギもいます。」

「マジでか!」

「ここじゃ割りと常識的な話で、竹取物語ってわかります?あの話の満月の晩に月人が来るとかは実際にあったことなんです。当然ここから月に向かった人もいるし、やってきた人もいます。例えばこの......。」

 慧音さんは本を取り上げ、ページをめくり始めた。彼女には目的のページがどこなのか全部覚えているような感じだ。

八意永琳やごころえいりん。彼女はこっち生まれですが、月に移り住み、月の都を作るにいたっています。」

「はあ、すごい人なんだな。そのえーりんは。太古の昔にそんな人がいたのかー。」

「彼女はまだ生きているわよ。」

 思わずお茶を吹き出した。

「ゲッホ、ゴホン!生きてるって?記述だと、うん億年前だぜぇ?」

「さらに驚くでしょうが、今幻想郷に住んでいるんです。」

 思わぬところで手がかりが見つかったようだ。

「こいつに聞けば月のこと、何か知ってるんじゃねぇかな?雁来!」

「一理あるか。だが居場所もわからないようじゃ。」

「どこに住んでいるかぐらいならわかります。」

 さすがなんでも知ってる慧音さん。インテリ美人も悪く無い。いや、やっぱり映姫様の方が可愛い。

「えーと、かぐや姫の話はさっきしましたね?彼女とかぐや姫は上下関係にあったんです。その後、かぐや姫が大罪を犯し、先に地球に来たんです。」

「ウンウン、それで?」

「その後かぐや姫は景気を終え、永琳ら月人達が月から迎えに来たのですが、かぐや姫が帰るのを拒んだんです。永琳はかぐや姫に付いていくことを選んだようで、一緒に迎えに来たものを全員殺しています。

「それは可哀想。んで続きは?」

「なんか歴史の授業みたいですね。ゴホン、2人がたどり着いたのが『迷いの竹林』と呼ばれる場所です。」

「ふ~ん~ん。雁来そろそろ行くぜ、あ、そうだ、慧音さんこの本ちょっと借りるぜ。異変解決したら返すからさぁ。」

 雁来はゆっくり立ち上がり挨拶して外に出た。自分も本をポケットに入れ、軽い冗談を言いながら家を後にした。

 本によると、迷いの竹林は名前どうりにやたら迷うらしい。だったら地図でも作ってほしいものだ。せめて看板をつけるとか。不親切にも程がある。

 とか思っているともう竹林が見えた。いやでも迷うのを察した。霧は出てる、傾斜、曲がった竹。迷いやすい竹林に多い特徴ランキングベスト3大集合だ。

 しかし、ここの他にあてが全く無い。生命探知も15mだし役に立つだろうか。

「うわああ、いきたくね~。」

「おい、閻魔の命令だろ。」

「そうだ!映姫様!ウオオオ、オレ頑張りますッ!」

 全力疾走で林に向かった。

初ブックマーク登録されて気合入ってます

この勢いで評価も増えてくれたらいいっすね~

出して欲しいキャラとかいる人は感想にてお願いします

出来る限り出そうと思います

紅魔郷・妖々夢で割愛されたキャラも徐々に出していきます

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