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【天界編開始!】黄昏のウェルガリア【累計100万PV突破】  作者: 如月文人
第三部【天界】編

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第八百六話 力天使メルキセデク(中編)


---三人称視点---



「グォルアアアァァァッ!!」


「くっ……やはりコイツらは結構強い!」


 相手のレーザー大剣たいけんに対して、

 ラサミスやミネルバもレーザーけんやレーザーランスで応戦するが、

 他の巨大な機械兵同様に目の前の敵も手強かった。


「ラサミス、アンタは少し距離を取って!

 その間にミネルバが応対して頂戴。

 そしてアタシが隙を作るから、

 ラサミスはいつでも「雷神剣らいじんけん」を撃てる体勢を取って!」


「お、おう! 分かったぜ!」


 メイリンの作戦の意図を理解したラサミスは、

 少し後ろに下がり、ミネルバと位置を入れ替えた。


「敵が位置を変更! これより反撃を開始しますっ!」


 そう言って、巨大な機械兵は、

 両手で持ったレーザー大剣たいけんを頭上で旋回させた。


「させるか! ――ヴォーパル・スラストッ!!!」


 ミネルバも得意の槍術スキルで応戦。

 レーザーランスとレーザー大剣たいけんが衝突して、

 周囲に火花が飛び散る中、ミネルバも果敢に応戦する。


「良し、今のうちに決めてみせるわっ!

 行くわよ! ――ハイパー・ブリザードッ!!!」


 呪文の詠唱と共にメイリンの周囲の大気がビリビリと震える。 

 そして杖の先端の金剛石ダイアモンドが眩く光り、絶対零度のような大冷気が迸った。

 目にもとまらぬ速さで大冷気が巨大な機械兵目掛けて、放射状に放たれた


 それと同時に左にサイドステップするミネルバ。

 そしてメイリンが解き放った大冷気の軌道を変えた。

 大冷気の軌道は低く下がり、巨大な機械兵の両足に命中。

 それによって巨大な機械兵の両足が綺麗に凍り付いた。


「ここからよ! ――アクア・スプラッシュ連射バーストっ!!」


 メイリンの両手杖の先端から、

 中級水魔法が直線状に巨大な機械兵に目掛けて放たれる。 

 不意を突かれた形で巨大な機械兵はまともに水を浴びた。

 この絶好の機会にラサミスも動く。

 まずは右手に持ったレーザーけんを剣帯におさめて、

 代わりに斬魔刀ざんまとうを手に取った。


「――黄金の息吹(ゴールデン・ブレス)


 ここで職業能力ジョブ・アビリティ黄金の息吹(ゴールデン・ブレス)」を発動。

 注ぎ込む魔力は……全体の五割程度。


 すると斬魔刀ざんまとうを持つラサミスの右手に膨大な魔力が蓄積チャージされた。

 そして神帝級の刀術スキル「雷神剣」を発動させた。


「――雷神剣らいじんけんっ!!!」


 技名コールすると、ラサミスが右手に持った斬魔刀ざんまとうに雷光が宿り始めた。

 ラサミスは雷光を宿らせた斬魔刀ざんまとうを頭上に掲げる。

 標的は云うまでもない。

 眼前の巨大な機械兵に狙いを絞って、斬魔刀ざんまとうから雷光を解き放つ。


 その刹那、耳朶を打つ雷鳴が轟き、

 標的とした巨大な機械兵の身体に稲妻が落ちた。


「ヴァ、ヴァルグアァァッ!!!」


 水を浴びた状態での電撃属性攻撃。

 それによって魔力反応「感電かんでん」が発生。

 そして巨大な機械兵は、野獣のような悲鳴を上げた。


「アタシも行くわ! ――龍炎波りゅうえんはっ!!!」


 ここでミネルバが帝王級ていおうきゅうの槍術スキルの炎属性攻撃「龍炎波」を発動。

 すると白く輝いた聖槍せいそうの穂先から、

 渦巻く炎塊が放出されて、巨大な機械兵に命中した。


「ヴ、ヴ、ヴァ、ヴァルアァァッ……アアアァ!!!」


 感電状態で更に強力な炎を浴びた事によって、

 巨大な機械兵の機械回路は完全に焼き切られた。

 そして全身から白い煙を何度も吐き出して、

 その機械の身体が燃えるように赤熱した。


「ヴァ、ヴァラララギァァァッ……」


 巨大な機械兵は、

 そう最後に口にすると全身を何度も痙攣させながら、地面に倒れ込んだ。


「ふう、何とかなったな。

 さて、レクサーやレフ団長は如何程いかほどに……ん?」


 ラサミスが周囲に視線を向けると、

 魔王レクサー、そして巨大な機械兵相手にレフ団長も苦戦していた。


「どうやら二チームとも苦戦しているようだな。

 でもレフ団長なら、いずれはあの巨大な機械兵に勝つだろう。

 となればオレ達は魔王陛下に加勢するべきだな」


「そうね、それがいいわね」


「私もそうすべきと思うわ」


 メイリンとミネルバの同意も得れた。

 ラサミス達は苦戦に喘ぐ魔王レクサーに加勢する。


「魔王陛下、だいぶ苦戦しているようだな」


「カーマインか、彼奴きゃつは相当固いぞ。

 生半可な攻撃は通用しないと思え」


「確かに見るからに固そうな奴だな。

 あの大盾を破壊するのは無理だろうな。

 それとあの右手に持つ黄金のハンマーも気になる。

 とりあえずある程度仕掛けて、相手の様子を見るか。

 ミネルバ、オレと同時に攻撃を仕掛けてくれ。

 メイリンは隙を見て、相手に妨害攻撃を頼む」


「了解よ」


「そうね、何とかきっかけを作ってみるわ」


 そう言葉を交わし、ラサミス達は戦闘態勢を取る。

 一方のメルキセデクは、

 相変わらずの無表情で、

 右手に持った黄金の戦槌(ゴールデン・ハンマー)の柄を強く握った。


「奴が噂の特異点か。

 これは気を引き締めた方がいいな。

 ではこちらも本気を出そう! ――加速装置アクセラレーターっ!」


 メルキセデクはそう言って、

 階級能力クラス・アビリティ加速装置アクセラレーター」を発動。

 これによって彼のスピードが倍加された。


「我が名は力天使りきてんしメルキセデク。

 特異点ラサミス・カーマインよ!

 我と正々堂々と戦ってみろ!」



次回の更新は2026年7月19日(日)の予定です。


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