第七百八十九話 迷宮城(前編)
第百十七章 迷宮城
---三人称視点---
とりあえずレクサーと大賢者。
またラサミスや剣聖ヨハン、レフ団長等を交えて、
迷宮城に突入する為の条件を洗い直した。
1.迷宮城は北門と南門からしか入城出来ない。
2.北門、南門から一度に入城出来る人数は18人とする。
3.その合計36名で北門の「黒虎」と南門の「白龍」を討つ。
4.その際に入手したエンジェル・コアを祭壇に献げる
5.すると迷宮城の中枢部エリアが開放される。
6.そして中枢部エリアで待つ力天使メルキセデクを倒す。
というのが迷宮城に挑むべくルールと順序立て。
ここから迷宮城に挑む36人を決める必要がある。
これがわりと難しい問題であったが、
ここはレクサーの独断で突入する人員が決められた。
その結果は以下のようになった。
・北門突入部隊
ヨハン団長、ニャラード団長、エンドラ。
デュークハルト、シモーヌ隊長、シャルク団長。
アーリア、クロエ、カリン、ジョルディー、ラモン、ツシマン、リリア。
また各部隊の隊員2名と荷物持ち3名を加えて計18人。
・南門突入部隊
魔王レクサー、大賢者シーネンレムス、ラサミス。
親衛隊長ミルトバッハ、レフ団長、カチュア。
エリス、ミネルバ、メイリン、ジュリー。
ジウバルト、バルデロン、マリベーレ。
上記の13人に各部隊の隊員2名と3名の荷物持ちを加えて計18人。
この合計36名で迷宮城に挑む事となった。
各部隊には各部隊の司令官を置きつつ、
仲間との連動が取れている「暁の大地」や「ヴァンキッシュ」は、
その主戦力を同行させて、それ以外の者がフォローするという形になった。
とりあえず考えられる限りの最高メンバーを組んだので、
魔王レクサーの人員選抜に異を唱える者は居なかった。
「では北門突入部隊のリーダーは……剣聖ヨハンに任せる」
「魔王陛下、ボクで良ければ謹んでお受け致します」
「迷宮内部で使えるかは分らんが、
それぞれの部隊が黒虎や白龍を倒した際には、
「耳錠の魔道具」や念話で、
お互いに連絡する事にしよう」
と、レクサー。
「そうですね、そうしましょう」
と、剣聖ヨハン。
「では今より北門と南門に分かれて突入するぞ。
恐らく厳しい戦いになるだろうが、諸君の健闘を祈る!」
こうして天界遠征軍は部隊を二つに分けた。
また最初に選抜した部隊が迷宮のクリアに失敗したら、
二つに分けた115人の人員からまた18人選抜して、
再度、迷宮探索に挑む、という事に決まった。
尤も南門の第一陣の突入部隊には、
魔王レクサーやラサミス、レフ団長がいるので、
そう簡単には負けないと思われるが、
一応、用心をして次の策を練っていた。
「では今から南門に向かうぞ」
魔王の言葉に従いラサミス達は南門へ向かった。
そして時間に関して十五分余り。
ラサミス達は南門エリアに到達した。
するとそこには南門に繋がる大橋があった。
長さ450メーレル(約450メートル)に幅三十メーレル。
渡った先には巨大な城門がそびえている。
「あそこが南門だな、皆、覚悟を決めろ」
レクサーの言葉にラサミス達が無言で頷く。
そして長い大橋を渡りきって、南門の前に到着。
分厚い藍色の城門が目の前に陣取っていた。
その数秒後、城門から機械音声が聞こえてきた。
『侵入者を確認、この迷宮城へ挑むのは最大で18人となります。
この18人が一度入城したら、入城者が全滅しない限り、
新たな人員を入城させる事は出来ません』
ここまではメルキセデクの言った通りだ。
別にメルキセデクを疑ったわけではないが、
こういう状況ででは、自分の目と耳で確認する事が大事だ。
『18人を選抜したら、南門の前に立ってください。
網膜認証や骨格認証などを行い、
無事にデータの確認が取れたら、
その後に城内へ転移します』
「では事前に決めたパーティを組んで、
南門の前に立つぞ!」
レクサーに言われると、
ラサミス達も縦に三列、横に六列に分かれて並んだ。
すると再び近くから機械音が聞こえてきた。
『……18人の網膜認証や骨格認証が終了しました。
これよりこの18人を迷宮城の中へ転移します。
ですので皆さん、その場から動かないでください!』
自動音声がそう通達すると、
ラサミス達の身体が目映い光で包まれた。
「とりあえず皆で固まって行動しよう」
「嗚呼、カーマインの言う通りだ。
皆、くれぐれも無理はするなよ」
ラサミスとレクサーがそう言葉を交わす中、
目映い光に包まれた者達の意識が徐々に薄れていく。
そして次の瞬間には、彼等の身体が綺麗に消え失せた。
次回の更新は2026年6月9日(火)の予定です。
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