表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【天界編開始!】黄昏のウェルガリア【累計100万PV突破】  作者: 如月文人
第三部【天界】編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

791/814

第七百八十六話 新エリアへ(前編)


---三人称視点---



 智天使ちてんしケルプの撃破から、約二十時間が経った。

 尤もこの天界では時間の概念はないが、

 天界遠征軍は一時間砂時計を何度か使用して、およその時間を計った。


 この間に入浴や睡眠に時間を当てたが、

 眠気がない者が多かったので、

 魔導師達が睡眠魔法を使用して、多くの者を眠らせた。


 どうやらこの天界では、空腹だけでなく、

 睡魔に襲われる事もなさそうだ。

 どのような仕組みがあるのかは分からないが、

 今のところデメリットは少ないので、

 ラサミスやレクサーもそれで良しとした。


「良い、充分に休息は取ったな。

 じゃあ各部隊の隊長と一部の隊員を連れて、

 この奥にある祭壇の間へ向かおうぜ」


「うむ、ここはカーマインの言葉に従おう」


 レクサーがそう言ったので、

 各部隊の隊長もその言葉に素直に従った。

 そして全員でゆっくりと神殿の奥へ進んだ。


 神殿内は相変わらず、どこもかしこも真っ白で、

 柱や壁が、時折キラキラと何処かで光が反射して、

 非日常的なとても美しい空間であった。


 程なくして、神殿の奥の祭壇の間に到着。

 神殿の間の一番奥には階段があり、その上に中規模の祭壇が見えた。


「あそこが祭壇の間みてえだな」


「それっぽいわね」


 と、メイリン。

 するとその時に周囲から突如声が聞こえてきた。


『ここは楽園の神殿の祭壇の間です。

 どうやら皆様はこのエリアの階層主かいそうぬしを無事倒したようですね』


「何だ? この声は?」


 レクサーが怪訝な顔をするが、

 ラサミスが直ぐにフォローを入れた。


「恐らく自動音声の類いだろうさ。

 このエリアの大天使を倒したから、

 自動システムが発動して、オレ達をナビゲートしてるんだろう」


「……恐らくそうでしょうな」


 と、大賢者ワイズマンシーネンレムス。


『これでこの楽園エリアの攻略は達成されました。

 次のエリア――『迷宮めいきゅうエリア』へ進むのであれば、

 このエリアの大天使を倒した際に入手した二つの石。

 「エンジェル・コア」と「ソウル・ストーン」を

 祭壇の上に置いてください』


「エンジェル・コアとソウル・ストーン?

 ボクが手に入れたこの二つの石かな?」


 剣聖ヨハンが腰のポーチから、

 ケルプ撃破の際に入手した二つの石を取り出した。


『「エンジェル・コア」と「ソウル・ストーン」を確認しました。

 準備が出来たら、祭壇の上へ置いてください。

 その後、次のエリアへ続く転移ゲートが開きます』


「ヨハン団長、お願いします」


「ラサミスくん、分ったよ」


 ヨハンはゆっくりと階段を登って、

 神殿の祭壇に近づいて、二つの石を置いた。

 すると祭壇の周囲に強い魔力の波動が走った。


『「エンジェル・コア」と「ソウル・ストーン」が無事に置かれました。

 おめでとうございます、これにて楽園エリアのクリアです。

 数秒後に次のエリアへ進む転移ゲートを開きます』


「ブオオオン」


 という音と共に祭壇の奥のスペースに、

 光り輝いた縦長のドアのような物が現れた。

 やや驚いたが、見た感じウェルガリアの転移ゲートにも似てた。


「……ボク達の世界の転移ゲートとほぼ同じだね」


 と、剣聖ヨハン。


「そうッスね、見た目感じ同じッスね」


「しかしカーマイン、最初に誰を潜らせる?

 一度ゲートに入って、もう一度こっちに来れるか。

 試してみるべきだろう」


「魔王……陛下、そうだな、そうしよう!」


 だが誰もが最初に入る事を拒んだ。

 と思った矢先に一匹の猫族ニャーマンが名乗り出た。


「オウ! イエス! オレ様が最初に入ってもいいぜ!」


 頭に黒いテンガロンハットをかぶり、

 上半身に茶色のコートを羽織り、コートの下は黒のシャツ、

 首元に黄緑のスカーフを巻いており、

 下半身は黒の革ズボンというガンマンスタイルのカラカルの猫族ニャーマン


 ラサミス達もよく知った存在。

 ラモン・マルドナードが意気揚々と転移ゲートに近づいた。


「ラモン、お前さんに任していいかい?」


「オウ! ミスター・カーマイン!

 ここはオレ様に任せなさ~い!」


「あ、嗚呼。 一度入ってから、こっちに戻って来いよ!」


「オフコース! じゃあ行くぜぇぇぇっ!」


 そう言って、ラモンは転移ゲートに入り込んだ。

 するとラモンの身体が光に包まれて綺麗に消えた。


「ああいう物怖じしない奴は、こういう時に重宝するな」


 と、魔王レクサー。


「只の怖いもの知らずか、それとも阿呆あほうなのか……」


 やや呆れた感じにそう言うシーネンレムス。

 そうこう言ってると、転移ゲートが再び光りラモンが姿を現した。


「オウ、問題なく戻れたぜ。

 向こうにも転移ゲートがあるから、出戻りは自由だぜっ!」


「そうか、ラモンご苦労さん」


 と、剣聖ヨハン。


「気にするな、じゃあオレ様はまた行くぜ!」


 そう言って再び転移ゲートの中へ入るラモン。


「……じゃあオレ達も行こうか」


「そうだな、とりあえず各部隊の隊長とメンバーで

 順番に入って行く事にしよう。

 向こうに着いたら、他の者が来るまで待機しておこう」


 と、レフ団長。


「それが良いッスね!

 じゃあ最初はオレ達――第三軍が行きます!」


「嗚呼、カーマイン。 そうするが良いさ」


 と、魔王レクサー。


「おう、そうさせてもらうよ」


 そう言葉を交わして、

 ラサミスも意を決して転移ゲートに入った。


 その後、エリス、ミネルバ、メイリン。

 ジウバルト、ジュリー、バルデロン、マリベーレ。

 荷物持ち(サポーター)三人の順で転移ゲートへ入って行った。



次回の更新は2026年6月2日(火)の予定です。


ブックマーク、感想や評価はとても励みになるので、

お気に召したらポチっとお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ