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激突、クロルのライバル!?《怪物との邂逅》






「ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」




大きな広間へ辿り着いた俺達を出迎えたのは、いと恐ろしき咆哮であった。




「グルアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」



二つの咆哮が降り注ぐ。

しかし、その二つの咆哮は俺達へ向けられたものではなかった。



天井が遥か遠く、やたら広い場所。

まるでゼル○の伝説のボス部屋。


そこで二つの化け物が取っ組み合いをしていた。



一つは大きな赤い竜。

恐らくあれが長老の言っていた竜王だろう。

ファンタジー物でイメージされるドラゴンと違わない迫力満点の体躯だ。


その竜王と互角のバトルを展開しているのは……竜王より一回りサイズが小さな黒い巨人だった。


竜王とは違い、なんだか狂ったかのように暴れまわっている。無意味に周りの外壁をぶっ叩いたりして此方にまで振動が伝わってくる。



「奴の名はヘラクレス・バアル。今は竜王様にしか目がいっとらんが、目を合わせるでないぞ。耐性がある者でも石化しかねん」



先頭にいた長老が眼前の光景を見つめながら俺達に注意した。



なるほど、セーレのような魔眼か。

                 

よく見れば、黒い巨体から二箇所、妖しげな紅い輝きを放っていた。


そして、この部屋の入口付近を見渡すと見える灰白色の物体。これは恐らく……



「ではこの部屋に散らばる竜人の型の石は…」



「うむ、奴の魔眼を受けた者達じゃ」




「魔眼耐性が無い者は目が合わずとも石化しかねん。多くの者が犠牲となった」




……というか、なんで来てるんだよ。

こんな恐ろしい化け物共が戦ってる場所によく行けるな。



「何故耐性の無い者がこのような場所へ来てるか疑問か?」



え、何、読心術流行ってんの?

それ俺にも教えてくんない?



「多くは竜王様やレーヴァテインを応援や見守りをしたいと志願した者、中には差し入れを持っていこうとした者もいた」



「ふーん人気者なんだな」



俺なんか魔族の王なのに全然尊敬されてないどころか恨まれてんだけど。



「そしてレーヴァテインを想い続けて此処へ毎日通う者もいた」



(#^ω^)ビキビキ


リア充があああああああ!



「じゃが……」



入口から正面を指差す。

そう、俺もさっきから気になっていた。


一際目を引くそこには……女性を模した石像が立っていた。


美しい女性の石像だった。

あまり竜人族としての特徴が無く、どちらかというと人間に近い容貌をしている。


周りの石像は、どこかしらの箇所が崩れていたり、原型を保っていなかったりと悲惨な状況だったが、これだけは綺麗な状態を保っていた。


それに加え、その石像の様子は妙だった。


丁度走り出しそうな体勢で石化しており、


――まるで、今にも動き出しそうな、そんな躍動感に満ちた光景だった。



「レーヴァテインの幼馴染じゃ。彼女以降、石像となった者は現れなくなった。レーヴァテインが急速に強くなったのはあの子が原因でもある」






「オラァアアアアアアアアッッ!!!」



化け物共の咆哮に混じって聞こえる男の雄叫び。


その話しの聞いた直後のせいかもしれないが、俺にはそれが石化してしまった幼馴染を想っての悲痛の叫び声のようにも聞こえた。



巨人の背後に回り込み、痛烈な一撃を与える。

体格差がありすぎるにも関わらず、巨人の体をぐらつかせる程の一撃。


しかしすぐに体勢を立て直した巨人が振り向きざまにレーヴァテインへ向けて拳を叩き込む。


その当たれば只じゃ済まない一撃を奴は身軽に受け流し、壁へと誘導した。


岩石の砕ける爆音と共にゴゴゴゴ、と地響きが鳴る。巨人の一撃により、噴火と同等以上の振動が襲ってきた。



「……あれを俺にどうにかしろと?」



事態の深刻さを認識しつつも、俺にはどうしようもない。


ご愁傷様ですが、俺には無理という旨を伝えようと口を開くが……



「そういえば、魔王様。新たに授かった神器というのはどんな物なんすか?」



彩香が好奇心と期待に満ちた瞳で見つめてきた。



「神器……?」



レインも訝しげながらもこちらに視線を向けてきた。



「神器……貴方の神器って城限定じゃありませんでした?」



雪子さんは頬に手を当てながら淡い空色の瞳を向け疑問をぶつけてきた。





「ほう。あの忌まわしい悪魔共を使役する神器の他にも、在るというのか……」



長老が鋭い視線を向けてくる。

色々と思うところがあるのだろう。



……仕方ない。


皆にそれほど期待を掛けられては、それに応えないわけにはいくまい。


神器の能力は実際に使ってみなければ分からない。しかしここはその性能を試すチャンスの場でもある。



「――そうだな。此処でその効果を試すのも悪くない。皆よ、離れてるがいい」



皆に注意を促し、俺は懐からそいつを取り出す。



「フッ、刮目せよ!!」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!



先程の地鳴りに匹敵するほどの振動が辺りを襲う。


それと同時に強烈なプレッシャーを放ち、場の緊張感が高まる。


レーヴァテインですらも戦闘の最中、視線をこちらへ向けてきた。


クク、皆が俺の神器に恐れをなしている模様。






「見よ、これが……!!」



―god slayer―神殺しの小刀―



真名を呼び皆の前にその姿を表す。



その姿、その覇気に、一同は気圧されるかのように――――





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