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激突、クロルのライバル!?《主人公、最大の危機!?》








「クケケケケ! おうおう、ちっこい奴らが戯れ合ってんぜ」



「ほほう、もしや……あそこにいるのは猫又一族の末裔ではないかえ?」



「あれあれ? ほんとうだあ」



「あちらの方は竜人族の小僧ですなあ」



「こんな所で魔族の大物が何をしているのだ」




口々に言い囃し立てる異形の化け物達。


なんなんだこいつらは……!?



「この子達はわちの仲間、千鬼夜行の妖怪達っす!」



よ、妖怪……とな?


そう言われてみると、あれはからかさ小僧に見えるし、あれは一反木綿、ぬりかべ……おお、俺でも分かる妖怪がたくさんいるな。


そんな妖怪達が俺達の周りをぐるっと囲んでいる。その数、彩香が千鬼夜行と言うからに、千体……か? 怖すぎる。



「さすがに千鬼全ては呼んでないっすよ。二百くらいすかね?」



「それでも多いわっ!」



ビシッ。



「あうっ」



チョップで突っ込んでやった。


すると、



「あああああああ゛!?」


「おい貴様、彩香嬢に何しやがる」


「最近魔王になった程度の若造が、調子に乗るなよ……?」



ギョロ、ギョロ、ギョロロ。

幾百の目玉が一斉にこちらを向くっ……。


ひいいいいいぃぃぃっ!?


魔王のことご存知なんですね!?


てかこええよ。みんな睨んでくるよ……。





「まあまあ、みんな落ち着くっすよ」



なんとか彩香が宥めてくれる。


ふう、寿命が縮むぞ……。



「こ、こんなに妖怪の総大将クラスの大物ばかり呼びつけるなんて、やはり彩香殿はぶっ飛んでいるでござるよ……」



リンが嘆息しながら手に持った刃物を仕舞う。どうやら戦いを収めてくれる様子。



「久しぶりだな。この軍勢共を見るのも」



レインは相変わらず冷めたような目つきで妖怪達を眺めていた。



「……チッ」



さすがにこんな妖怪の入り乱れる中で戦闘をおっ始める気はないようでレーヴァテインの方も気を落ち着けはじめた。




なんとか状況は収束しそうだなと、安堵していたら、




「あーーっ!?」



女の人の声が響いた。


それもとても可愛らしい声音。



「げっ」



何故かリンが変な表情をした。


あのリンがあんなにネガティブな表情をするなんて珍しい……。



「リンちゃああああんっ!!」



「く、来るなでござるっ!!」



リンの元へ駆け寄る一人の美少女。むはっ!



しかも白髪で、純白の浴衣姿で、色っぽい美人さんっ!!


あれか!! 噂の雪女ってやつか!?


俺のもし実在するなら是非会いたい妖怪ランキングトップ3に連なる美人妖怪じゃねえかああッ!?



何故かリンが必死に逃げてるけど。


それを必死に追いかける雪女さん。


尻尾を逆立てながら、心なしか涙目のリン。


そのリンが、こちらへ向かってくる。


はい?



「助けてええええっ!!」



ござる付け忘れてますよーっ?




「あれっ? そういえば、まおー生きてたでござるかっ!?」



俺の元へ一直線に走りながら、先程まで俺が死んでたという事実を思い出し、リンがさらに走る速度を上げた。


それに続くように雪女さんもスピードを上げる。



「待ってええええっ! リンちゃああああんっ!」



「ちょ、そんな勢いで来ると……っ!」



「とぉーっ!」



「ごはっ!!」



リンがダイビングアタックをかましてきやがったっ!! 痛いっ!!


だが許す!!!


理由:おっぱい



怒涛の勢いで押し倒されたわけだが、さらに俺の上で馬乗りの形となったリンが自らの頬を近づけ頬擦りしてきた。


リンのすべすべの肌が直に俺の頬にいいいぃぃぃっ!!


あとなんかティムロス付近に乗られてるからそこらへん刺激され……くっ!



ティムロス「……血が集まってゆく……っ」



「無事で良かったでござる! これでまた遊べるでござるなっ!」



「わ、分かったから顔を離せや」


副音声:あと一時間お願いしゃす!



しかーし、そう良い時間は長く続かなかった。


リンを追いかけていた雪女さんは依然と猛スピードで迫っているわけでしてね。フフ。


そう、我々と激突したのですわ。



ドッカーンとね。



「いだだ……」



少々目眩が……。


意識をハッキリとさせるよう目をパチクリとさせてみる。



「にゃあ……いただきまーす……」



おや? なんだか首筋に妙な感触が……。

それに、目の前にあるのは何故か誰かの頭。紺色が視界に広がる。



「ちゅ……くちゅ……んふぅ……」



アババババババババババババ?



…………なんでリンが俺の首筋をチュッチュしてるん?




「ん、くちゅ……ちゅっ……ぷはっ」



「お、おいリン……」



甘く痺れるような快感に悶えていると、ようやくリンが顔を上げた。


俺の上半身に覆い被さり、斜め寄りに抱き合うような形。すぐそばにリンの顔。頬は上気して赤く染まっており、口からは官能的な滴りが……。




「気持ち良かったでござるか?」


「もっとや」



もっとやれ、と欲望のままに命令しようとしたら……ふと思った。


ぶつかったはずの雪女さんはどこに……?




ガサゴソ。


んっ?



上半身はリンが重なっていることでそれなりの圧迫感がある。


下半身の方には何も乗ってないはず。


じゃあこの違和感は……?



いや、これは誰かが何かしてる。


ま さ か 。



「ウフフ。あらあらまあ、可愛らしい息子さんだこと」



ガアアアアアアアアアアアアッッッ!!!???



 痴 女 来 日ッッ!!!



俺のマイスィートベイビー、真名――ティムロスが狙われている……!?



しかし、幸い衣服は脱がされていない。


現在進行形で脱がそうと四苦八苦してるが。



……何のつもりだ……?


まさか、本当に、この二百もの妖怪が身守る真っ只中で公開羞恥3Pに勤しめとでもいうのかっ!?



さすがにそれは、いくらこの俺でも承諾しかねるっ!!


いやでもやっぱり……ごくり……いやいや!! アカン!!



リンはどうやら俺の首筋を弄んで満足してしまった様子で、ムニャムニャと眠そうだ。気付いてない。



「にゃあ~。おやすみでござる」



猫かよっ! という突っ込みを入れる暇なく寝てしまった。




「ウフフ。リンちゃん寝てしまったようですね。これで心置きなく……」



心置きなく……?

う、嬉しいけど場所を変えないかい?



「お、お姉さん……。場所を変えないかい?」



「リンちゃんを誑かす畜生の愚息を永久氷土と化すことができます」



「えっ」







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