春と雪
外から涼しい風が部屋に入り込む
カーテンがなびき桜の花びらが風に載せられる
「ん、、ここは、」
目を覚ますと真っ白でやけに高い知らない天井があった
「白の本部、白鳥の治療室だよ」
そこには椅子に座りにっこりと笑う唯がいた
色々聞きたいことがあるがまずは
「雪は?」
雪の安否が最優先だ
すると唯はクスッと笑いベッドを指さす
指の向けられた先に目をやるとそこにはベッドの中(俺の体にへばりついて)ですやすや眠っている雪がいた
「彼女に怪我は何も無いよ。ただ君が心配でずっとそこにいたんだよ」
「、、そうか」
おれは雪の頭を撫でながらそう答える
、、いや普通にこいつも椅子座って看病すれば良くないか?
「、、ん、、春、??」
目を擦りながら雪がゆっくりと起き上がり俺の顔を確認する
「おはよ、お前が寝坊助なんて珍しいな」
「、、春!!!!」
一気に顔が明るくなり俺を抱きしめる
「痛い痛い痛い!!!腕が無くなるっ!!!」
「あぁごめん!嬉しくてつい、、」
ほんとにこいつは
まだ怪我人なんだよ俺は
でもこいつが無事で良かった
サクラバが学校壊したし怪我してないか心配だった
「おはようゴート」
声のする方を見るとスーツを着た神崎が立っていた
「よぉ、お目覚めかクソガキ」
その後ろにはこの怪我の張本人であるサクラバがいた
「、、、神崎、サクラバ、、、、」
俺は一瞬雪に目をやりすぐに神崎とサクラバ二伝える
「俺は白に入る。」
俺の言葉に雪以外は笑顔を見せた
だが雪だけは違った
「え、、どうしたの春」
その顔は不安そうな疑問といった顔だった
「春は白が嫌いでお母さんを救えなかったことを恨んでるんじゃないの」
そう、
雪とは家族ぐるみで仲が良かった
もちろん雪も俺と同じ考えを持っていたんだ
だが
「違うんだ雪。救えなかったのは俺なんだ。あの時母さんを救えなかったの俺なんだ。」
雪としっかり目を合わせる
「わかってたんだ。自分が自分から逃げていることを。だけどもう逃げない。」
雪は少し涙目ながらもニコッと可愛らしい笑顔を見せる
「そっか、、わかった」
そして覚悟を決めた顔で言い放つ
「なら、私も行く」
?!
何言ってんだ
「私もそうだった。逃げてた。でも、もう逃げない。逃げる私は逃げる春と一緒にもう捨てた。今はもう戦う私なの。」
その顔はいつもの雪じゃなかった
本当に心からの本音の覚悟の言葉だった
3人に目をやると全員呆れた顔して笑っていた
「そっか、、なら」
俺は雪の涙を拭う
「もう泣くのはやめよう。俺達は戦うんだ。守るんだ。もう誰も見捨てないし誰からも逃げない」
そう
もう逃げない
全員助ける
守る
ありがとう雪
ありがとう
ありがとう母さん
俺、やっと正直になれたよ
これからの俺の戦いを天国から見守っていてくれよ
「、、、ごめんね」
雪が泣き止んで少しすると唯我が口を開く
「騙しててごめんね、春くんを白に入れるためとはいえ酷いことを、、」
そんなこと言う唯に俺は頭を軽く叩く
「いたっ、」
「これでおあいこな」
唯が殴られた頭をさすっている
「騙されたとはいえ俺は白に入ることになった。逃げることもやめた。お前のおかげだよ。ありがとうな」
唯は顔を伏せ鼻を啜り出した
「おいおいお前もかよ」
「だってぇ、、」
今日は美女を2人も泣かせちまった
これはいつか天罰が下るかもな
今度は唯の頭を撫でる
そして雪が俺を睨んでくる
、、もうなんだよほんとに
同時刻
白本部 通称白鳥 最高会議室
「活性化している黒の動き、今回の被害はサクラバにより最小限に抑えられたものの敵もいつ大きな攻撃をしてくるか分からない」
「ゴートが正式に白に加わることにより戦力は上がるでしょう」
「あのサクラバが認めた男か、面白いな」
「その当人のサクラバはどうした」
「なんか便所とか言ってたよー」
「ほっとけ、どうせゴートの様子でも見に行ったんだろ」
「黒の動きが読めない今、ゴートをどこに部隊に入れるのが最善か慎重に考えなくてはならない」
「ならこいつのとこでいいだろう」
「あ?なんでだよ」
「お前の成長のためもあるんだよ」
「たしかにな、やつからいい刺激が貰えるかもしれないぞ」
「やだよめんどくせぇ、使えないやつはいらないね」
「文句を言うな、これは白全体のためだ」
「、、、それがいい」
「、、!ちょっと!キングさんまで!」
「お前はまだ未熟だ、戦闘力は突出しているがまだ不安がある。あいつをしごきながら学ぶことは学ぶといい」
「ちっ、わかったよ」
「ならば決まりだな」
「白新隊員ゴートを明日よりネオ部隊に入隊させる」
次回
ネオ編突入




