200 元居た世界への帰還 2
凄く中途半端なところで200話だねー。まあ、そんなもんですよね。
「どうだね、クマクマの力を得た気分は?」
鈴鹿連が面白そうに師匠の顔を覗き込む。
「いやはやなんとも。ムツの力って、元の世界に戻ってもこのままなのか?」
「ソダヨー。オトサント一心同体少女隊ナノネー」
「なんだそりゃ?」
「『FOREVER〜ギンガム・チェックstory〜』だね。日本海軍オタクなところと言い、今の少女隊発言と言い、師匠の娘は相当なもんだったようだねー」
鈴鹿連がにやにやと笑う。
「うーん、そうなのかねえ。確かに戦艦陸奥の写真見て鼻息荒くしてるのは、かなり戸惑った記憶があるなあ」
吹っ切れたのか、娘の事に関しても普通に話すようになっている。師匠はそんな自分に驚いた。
「なに? いまの?」
デッカイの左肩にちんまり座った華怜が驚きの声を上げる。
「アイドルネーサン、ヨウヤク来タネー」
キミコムツと美沙子ムツの両方が手を振っている。美沙子ムツは大きなかぎ爪なのでブオンブオンと風鳴がするし、振るたびに師匠が少しバランスを崩すのでフラフラしている。
毒島伽緒子はシナチクを頭に乗せて、無窮丸文子も同じくペコ郎を頭の上に乗せている。
「カヲカヲ頭イゴコチイイネー」
「フミフミ頭イゴコチイイネー」
皆、ヌイグルミ惑星に馴染んでいるわけだが、一人だけ乗り切れていない者が居る。
宵闇貴彦であった。銃撃戦の最中に出現した、クマのヌイグルミと謎の少女達と共に、世界を渡ったわけである。それを一番間近で見ていたわけだが、なまじ生真面目な性格の為、いまひとつ馴染めていないのである。頭では理解しているのだが、感情がついていかないのか、はたまた感情は理解しているのだけど、頭が理解していないのか、その判断もつかないくらいに混乱している。
そんな彼の周りをチーキー楽団員が取り囲む。
「な、なんだよ」
チーキー1がウクレレのFコードを掻き鳴らす。チーキー2が打楽器でリズムを取り出す。チーキー3が本来はキーボードシンセなのだけどリコーダーで物悲しい旋律を吹き始める。
それを聴いた鈴鹿連が
「ヤマハ・CS-80」とニヤニヤ笑いだす。
「お、おれがなにかしたのか?」
宵闇はどんどん混乱していく。
取手頼子が「太陽は何処でも光り輝いて♪」と英語で歌い出す。
「よっちゃんをあんまり虐めちゃだめだよ。
しかし、E.L.Oのコンフュージョンとはまたストレートな」
師匠がニヤリと笑う
取手頼子は構わずに歌い続ける。
「混乱、それは本当に残念なこと
混乱、あなたは自分が何を言っているのか分からない
あなたは愛を失い、もう前に進めない
頼れる人が誰もいないと感じている♪」
宵闇貴彦だけ置いてけぼりであった。
Electric Light Orchestra - Confusion
https://youtu.be/1jUvhJ_Tgzw




