第八十二話 勝ち目
俺は地面を蹴りダークに向かう、ダークもまた俺に向かって剣を出す。
剣はぶつかり合い火花を散らした、それでも俺は攻め続ける、魔法を使われ無いよう近接に集中させるためだ。
しかしさっきから動きがおかしい、いや、正確すぎる、攻撃の予兆を読んで俺の動きを先回りしている。
俺はダークの目を見て確信した、ダークもまた魔視の使い手だ。
それだけじゃない、身体強化も高水準、さらに闇魔法、戦闘経験も豊富で隙がない。
俺に勝ち目はあるのか?
正直分からない。
でも――
喰らいつくしかない。
ガギィィン!!
剣と剣がぶつかり合う、そしてダークが笑った。
「やっぱり使えるんだね」
その目が俺を見据える。
「魔視を……」
俺は歯を食いしばる。
「ああ」
ナイに力を込める。
「それだけが取り柄なんで……ね!」
身体強化を限界まで引き上げる。
そして一気に押し返した。
「っ!」
ダークの体勢がわずかに崩れる。
(今だ!)
とそう思った。
だがダークは冷静だった、無理に打ち合わず、すぐに後方へ飛び、距離を取る。
その瞬間俺は気付いた、腕に魔力の流れ、闇が集まっている。
(魔法!)
闇魔法を放つ気だ。
しかも、今までより遥かに大きい。
第一次試験で見たダークボールとは比べ物にならない。
間違いなく本気だ、俺はナイを強く握る、避けるか、受けるか。
いや、違う。
今度は魔法を避け――
反撃だ!




