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第八十一話 反目
闘技場、俺とダークは互いに向かい合う。
ダークは自身の外套とマスクを脱ぎ捨てる、まるで邪魔な荷物をおろすかのように。
現れたのは灰色の髪をした青年。
その動向には俺の姿が映っている。
分かっていることは少ない、得意魔法は闇、影の調停者の一員。
そして――
強い、それだけは嫌というほど知っている。
第一次試験で戦った。
いや、正確には分身と戦った、それですら手一杯、三人で力を合わせて漸く辛勝した相手、きっと本体ならさらに上、だからこそ油断はできない。
(集中しろ)
呼吸を整え、魔視を発動する。
視界が変わり、魔力の流れや身体の動き、全てを見逃さない。
急所を探る、見えた、胸、今度の急所はそこだ。
間違いなく人間の構造、だがそれ以上に気になるものがあった。
ダークの腕へ魔力が集中している、じわじわと、確実に、間違いない、戦闘態勢だ。
対する俺は身体強化を発動し、全身に力を込め、地面を蹴る準備をする。
その瞬間、ダークの笑みが深くなった。
「やはり見えているんだね」
静かな声だった、推薦書は大声で告げる。
『試合開始ィィ!』
第一次試験では終わらなかった決着。
今度こそ、本当の意味での――
戦いが始まる。




