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リバースキング  作者: ちゅんちゅん
第二章 魔兵団試験編

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第七十八話 キャリーvsベル

闘技場で向かい合う二人。


ベルと呼ばれた魔族は小柄で背丈はキャリーよりも低く、派手な雰囲気も威圧感もない。


だが――。


「……」


異様なほどに落ち着いている、俺は魔視で相手を見る。


魔力の流れを見る、安定していて、無駄がない。


おそらくいくつもの修羅場を潜り抜けてきたのだろう、とそう感じた。


だが、キャリーだって強い、討伐団で戦い続けてきた、きっと危険な依頼もこなしてきたはずだ、簡単に負けるような人じゃない。


推薦書が叫ぶ。


『それでは――開始!!』


その瞬間、二人が同時に動く。


水撃ウォーターショット!」


水撃ウォーターショット


ほぼ同時に二つの水弾が飛ぶ。


そして、激突した。


バシャァァッ!!


水しぶきが舞った、魔法は相殺、観客がざわつく。


「同時か!?」

「威力も同じくらいだぞ!」


キャリーが目を細める、ベルも変わらず冷静なまま、次の魔法を出す


水槍、水刃、水球。


次々とぶつかる度に相殺され、決定打が生まれない。


まるで鏡像、得意魔法も同じで戦い方も似ている。


だからこそ俺は気付く。


「なるほど……」


これは単純な魔力勝負じゃない、威力勝負でもない、先にミスをした方が負ける、先に相手の思考を読まれた方が負ける。


この戦いは――


運だ。


キャリーとベル、二人の視線がぶつかる、互いに笑わない、互いに油断しない静かな戦い。


だが、だからこそ緊張感があった、最初に相手の一手先を読んだ者が勝つ。


そんな戦いが繰り広げられていた。

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