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リバースキング  作者: ちゅんちゅん
第二章 魔兵団試験編

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第六十五話 闇

ダークが消える、いや、違う、速いだけだ。


俺は魔視を発動したまま周囲を見る、見える、追える、さっきの化け物ほどじゃない。


「あの時と比べりゃ……!」


身体強化で踏み込む。


ガギィン!


短剣とナイがぶつかる、火花が散った、ダークはわずかに目を細める、俺は確信する。


コイツは転移魔法を使わない、ただ純粋に速いだけだ、もちろん強い。


だが、あの化け物とは違う、人間だ、同じ土俵に立っている、力の差はある、経験の差もある、それでも俺には魔視がある。


ある程度の攻撃は見え、読め、対応できる、するとダークが後方へ飛び、そして小さく呟いた。


「さすがに」

「身体強化だけじゃ無理か……」


「!」


その瞬間、俺は警戒を強めた、魔力が動き闇が集まる、魔視が捉えた、見覚えのある構成、何度も勉強して来たから分かる。


あれは闇魔法「闇球ダークボール」だ


「っ!」


予備動作、完成まであと少し、威力は高く、直撃すれば終わる。


だが速度はそこまでじゃない、避けられる、俺なら身体強化を使えば十分。


――問題は。


後ろ、キャリーだ。


俺は振り返らない、それでも分かる、彼女はまだ傷付いている、満足に動けない、この位置で俺が避ければ攻撃はそのまま後ろへ飛び、そして……当たる。


「……」


選択肢はなかった、ダークの前に黒い球体が完成する、不気味な闇、見るだけで嫌な感覚がする、ダークは静かに言った。


闇球ダークボール


俺はナイを強く握り、両足を踏み締め、身体強化を限界まで高める。


逃げる選択肢はない、避けることも、受ける、なぜなら後ろには仲間がいる。


だから俺は剣を構えた、真正面から迫り来る闇へ向けて。

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