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リバースキング  作者: ちゅんちゅん
第二章 魔兵団試験編

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第四十九話 試験当日

ついに魔兵団試験当日、俺とキャリーは目的地へ到着していた。


――中央都市フェイエル。


この世界最大の都市、王の城が建ち、魔兵団中央本部が存在し、人間も魔族も行き交う、まさに国の中心だ。


商人、冒険者、貴族、魔族、あらゆるものが集まる街だ。


その規模は圧倒的だった、巨大な城壁、広い街路、どこまでも続く建物、学園のあった街とは比べものにならない。


「凄いな……」


思わず声が漏れる、キャリーが笑った。


「田舎者みたいな反応だね」


「実際そうだろ」


「否定しないんだ」 


そんな会話をしながら試験会場へ向かう。


中央広場、そこへ到着した瞬間、さらに言葉を失った。


「うわぁ……」


人、人、人、見渡す限り受験者だった。


剣士、魔法使い、弓使い、魔族、年齢も職業も様々、それが数百人、いや、千人近くいるかもしれない、広場は人で溢れていた。


「多いねぇ」


キャリーも感心している。


「全員受験者か?」


「多分ね」


「受かる気がしなくなってきた」


「今さら?」


キャリーはニヤニヤしている。


「アルなら大丈夫だよ」


「根拠は?」


「なんとなく」


「適当すぎるだろ」


「私の勘は当たるのです」


「はいはい」


いつもの調子だった、緊張していた気持ちが少し和らぐ。


すると突然広場が静かになった、ざわめきが止まる、誰もが一点を見ていた、俺たちも視線を向ける。


そこには人が立っていた、いつ現れたのか分からない、まるで最初からそこにいたような存在感。


しかし、受験者が多いうえに距離が遠く顔がよく見えない。


だが圧倒的な威圧感だけは伝わってきた、人影は一歩前へ出る。


そして穏やかな声で言った。


「お集まりの皆さん、こんにちは」


その声は不思議と広場全体へ届いた、誰も話さない、誰も動かない、全員が耳を傾ける、人影は続けた。


「それでは」


一拍置く。


「魔兵団試験を開始します」


その言葉を俺が聞き取った瞬間だった。


世界が白く染まった。


「なっ――」


視界が消える、足元も、空も、人々の姿も、何もかもが白に呑まれていく、周囲から驚きの声が上がる。


「なんだ!?」

「何が起きてやがる!?」


「キャリー!」


俺は咄嗟に叫ぶ、だが返事はない、何も見えない、何も聞こえない。


そして――


俺は一人になっていた。

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