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リバースキング  作者: ちゅんちゅん
第二章 魔兵団試験編

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第四十六話 特訓

アジトへ戻ってから数日後、俺はビッグの部屋へ呼ばれていた。


「おう」


団長は袋を机へ置く。


ドサッ。


思った以上に重い音だった。


「今回の報酬だ」


「え?」


思わず固まった、袋の中には大量の金貨が入っていた。


「こんなに……」


「面倒な依頼だったからな」

「むしろ安いくらいだ」


俺は慌てて頭を下げた。


「ありがとうございます!」


「気にするな」


そしてビッグは続ける。


「それと」

「しばらくここにいろ」


「え?」


「寝床も飯もある」

「試験も近いんだろ?」

「なら今のうちに鍛えとけ」


俺は目を見開いた。


「いいんですか?」


「嫌なら追い出すが?」


「お願いします!」


即答だった、部屋の外から笑い声が聞こえる、どうやら聞かれていたらしい。



それからの日々、俺は特訓漬けになった、ハムとは剣術。


「甘い!」


ガキィン!


「もっと腰を落とせ!」


「はい!」


何度も地面へ転がされた、メンとは索敵と実戦経験。


「相手を見るだけでは駄目です」

「周囲も見てください」


「はい」


森で何度も訓練した、キャリーとは連携。


「そこ!」

「今!」


「分かった!」


ソードガーディアン戦で見えた課題、仲間との呼吸を合わせる練習を重ねた。


他にも槍使い、拳闘士、魔法使い。


アジトには様々な人がいた、その全員が少しずつ俺へ知識を与えてくれた、気付けば毎日が戦いだった。


朝起きて鍛える、食べる、鍛える、寝る、そしてまた鍛える。


だが不思議と嫌ではない、むしろ楽しかった、確実に強くなっている実感があったからだ。


夜。


一人でナイの手入れをしながら空を見る、腰には推薦書、先生から渡された大切な一枚、魔兵団への切符、俺はそれを取り出した。


「三ヶ月か……」


呟く、試験は近い。


だが焦りはなかった、推薦書の有効期限は発効から三年ある、もし仮に落ちたとしても挑戦は終わらない、次がある、その次もある、だから。


「絶対に受けたい」

「次の試験も」

「その次の試験も」

「受かるまで」


夢は変わらない、王になる、そのためにまずは魔兵団、俺は静かに立ち上がった。


そして再び木剣を握る、まだまだ立ち止まるつもりはなかった。

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