第四十話 絶対絶命
ガギィィィン!!
剣と剣がぶつかる衝撃が全身を駆け抜けた。
「ぐっ……!」
足が地面を削る、重い、速い、強い。
ソードガーディアンはこれまで戦ってきたどんな相手よりも強かった。
腕の傷は広がり、呼吸は荒くなる。
身体強化を維持する魔力もどんどん削られていく、それでも俺は剣を握り続けた。
「くそぉ!」
再び振り下ろされた一撃を必死に受ける。
「痛い!」
傷口が悲鳴を上げる。
「苦しい!」
肺が焼けるようだ、足も震えていて今にも倒れそうだった。
でも、それでも。
「ここで……!」
歯を食いしばる。
「絶対に退くな!」
俺は叫んだ、自分自身へ、負けそうになる心へ。
「俺は!」
剣を握る力を強める。
「守るんだぁぁぁ!!」
身体強化を限界まで高め、ソードガーディアンの剣を弾く。
ほんの一瞬、距離が開いた。
その間に俺は視線を後ろへ向ける、キャリーたちはもうテリトリーの外まで退避している。
ハムも運ばれていた、良かった、あと少しだ、あと少しだけ時間を稼げば――
「アル!」
キャリーの声が聞こえた、テリトリーの外から必死に叫んでいた。
「アル、あんたも早く!」
その顔は焦りでいっぱいだった、当然だ。
俺だって逃げたい、本当は今すぐにでも、だけどその瞬間。
ズキッ――
激痛、腕の傷が悲鳴を上げる、一瞬だけ力が抜けた。
「あ……」
身体が傾く、足元がぐらつく、長時間の戦闘、出血、限界だった、体勢が崩れる。
そして、目の前にはすでに剣を振り上げたソードガーディアン。
「っ!!」
キャリーの悲鳴が響く。
「アルーーーー!!」
振り下ろされる剣、避けられない、そう思った瞬間だった――。




