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救世主求ム。詳細は村長へ。  作者: にしすけ
第三章 勇者カイト
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魔王決戦 終盤

ロビンが高笑いをする。

「さあ、どこからでもかかって来い!」


しかし誰一人かかるものはいない。じりじりとロビンとの距離をつめている。


「かかってこないならこっちから行くぞ!」


間髪を入れずロビンの右足がピクリと動いた。次の瞬間、コルビンは恐怖した。一瞬で敵が目の前に現れたからである。

「容赦はしない!」

コルビンの腹に剣が突きたてられる。引き抜かれた剣には血がべったりとついていた。

「僕は民間人ですよ!こんなことあっていいんですか!」

「勇者のパーティと同行している時点でただの民間人ではない!」

「回復、その10!」

腹の傷がみるみる収まっていく。しかし最後の最後で回復が至らず、再び傷口がぱっくりと開いた。

「ぐわあっ!」

「ロビンの剣の味、思い知ったか?回復魔法による治癒を半分に引き下げる効果があるこの妖刀を?」

「コルビンさん!」

途端に目の前がぼんやりとしてくる。名前を呼ばれてもどこか遠い。カロナが慌てて回復魔法を連打しているが、コルビンの傷口を癒すには及ばなかった。

「こんなところで……」


「おのれ貴様!」

サヤが激高している。柄から剣を引き抜いた。本気である。

「おいサヤ!頭に血がのぼってるぞ!落ち着け!」

イシワタリの言葉も耳には入らないようだ。カイトも剣を引き抜く。

「カイトまで……」

「イシワタリ、私達に最大限の補助魔法をかけてくれ。素早さと防御力、攻撃力があがるやつを!」

「……わかった」


薄れ行く意識の中で、コルビンは違和感の正体を突き止めた気がした。

「勇者ロビンは……魔王だ」

「今、なんと?」

「これは勘に過ぎないけれども。あいつは仲間を連れていない。1人でナシフ村に潜入し、ずっと様子を伺っていたんだ」


イシワタリがコルビンを抱き起こす。

「魔王を倒してくれ……」

「おい、しっかりしろ!」


民間人にはやはり魔王は強すぎた。そう後悔する気持ちの中、コルビンは猛烈な眠気に襲われた。

カイト、サヤ、アニーとエルマ、イシワタリ、カロナ。全員が一丸となって戦っている。コルビンが次に気がついたとき、カイトが高らかに宣言していた。

「ロビン、討ち取ったり!」


これでナシフ村は平和になる。ここまでやってきた甲斐があったというものだ。何事にも犠牲はつき物。今回こんな結果に終わってしまったが、目標は達成したのである。村のみんなも喜ぶだろう。

「しっかり、コルビン!」

「すぐに村まで運ぶからな!助かるぞ!」

みんなの顔を見ながらも、コルビンはきてよかったと思えるようになった。そしてすべてが暗転した。

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