第33話.提案
誤字・脱字はご容赦下さい
●33.提案
・・・・・・・・・
「・・・・・・ケンスケッ! ケンスケー!」
メイベルが俺を必死に呼ぶ声がする。
メイベルの顔が視界いっぱいに映る。
俺はメイベルに膝の上に抱き抱えれていた。
俺は一瞬のうちに老人に気絶させられていたようだ。
「・・・うっ・・・。」
起き上がろうとすると老人の声がした。
「かっはっはっ。まだまだおぬし、修行が足らんようじゃのう。」
メイベルは老人を睨みつけていた。でも武器は構えていない。
「わしはエドリックという旅のじじいじゃ。ちと突然で悪かったが腕試しをさせてもろた。おぬしがこの街の凄腕の魔法使いと聞いての。」
ひでえ!そんな理由で俺はボコられたのか?
舐めた新入生がシメられるあれか?
「儂はの、若い頃は中央で騎士をやっとったんじゃがの。今は色々とあって今は旅生活じゃ。どうじゃ若いの。しばらく儂を雇わんか?」
えっなんで?そうなる?
「・・・・・・・」
俺はしばらく考えていると老人は言った。
「おぬし、強くなりたいんじゃろ?」
俺は聞いた。
「なぜ知ってる。それは考えていた所だ。しかしなんで俺の所に来たんだ。」
「それは今はまだ詳しく言えんの。だがそれはお主の最善の選択になるはずじゃ。
街の教会でおぬしとそのお嬢ちゃんのいきさつも聞いたわ。」
「エミリアさんに?」
「そうじゃ。そんでお前さん、あの街道殺しと戦ったじゃろ。ヤツの目的はなんだったと思う。」
「この子、・・・・・メイベルを探していた。」
「ああ。そうじゃ。その嬢ちゃんはただの奴隷の子供だった。おぬし、どうして狙われたのか分かっておるのか?」
「ホーストといっていた。名前か?」
俺は感じていた疑問を口に出した。
「ホーストの事は知っておるのか?まぁそんなとこじゃ。
まぁ儂の事はその昔にホーストに助けられた者っちゅう風にひとまず言っておこうかの。
ちなみにそのお嬢ちゃんは自分に魔法適性があることくらいは知っておるのか?」
「ああ。」
「そうか・・・。」
そういうとその老人は寂しそうに笑った。
「儂の事はエド爺でいい。その嬢ちゃんはホーストの力を持つ者だ。
理由は分からんが今後、おぬしらは命を狙われるかもしれん。
それだけじゃよ。」
俺は聞いた。
「ホーストの力ってなんだ?」
「・・・・・・・・・・昔から特別な力を持った一族がいたと言われる。
その一族はホースト。
そしてそのお嬢ちゃんの親もその力を持っていたはずじゃ・・・」
「お爺さん!お父さんやお母さんの事も知っているの!?」
メイベルは老人に向かって叫んだ。
「・・・・ああ、知っている。そして謂れのない罪で死刑になった事もな・・・・」
「ああああああ・・・・・・。」
メイベルはその老人の言葉を聞いて泣き崩れた。
「お父さん・・・・お母さん・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
俺はその後メイベルやメイベルの親についこの老人から聞いた。
両親ともに王都で研究者をしていたそうだ。王都でいわれなき罪により捕らえられ
処刑された事。
そしてメイベルは住む所も失い奴隷として商人に売られた事も聞いた。
そして今、ホーストの力というものを受け継ぐメイベルが何者かに狙われているという事も聞いたのだった。
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