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第26話.倉庫の中で

誤字・脱字はご容赦下さい

●26.倉庫の中で


どく どく どく ・・・・・


自分の鼓動が煩いぐらいに聞こえる。

額や顔には雫のような油汗が気持ち悪い程に滲んでいた。


俺は横で剣を持って震えているベンジャミンに合図を送ると銃を構え1.2.3と数えた後、中に飛び込んだ。


「・・・・・・」

「・・・・・・」


「・・・・・・・・よう、てめぇがケンスケ=マルボルか?」


倉庫の一番奥の壁際で後ろ手にされて口と体を縛られて座らせられているエミリアさんと銀髪の少女がいた。その二人に剣を突き付けた状態で男がそう俺に聞いた。


「そうだ。・・・おめぇがケリーだな。」

俺がそう答えると・・・・


「おっと」

ケリーは白々しくそう言うとエミリアさんの髪を掴んで立ち上がらせた。

そして背中から抱き込み彼女の首に剣をつけた。エミリアさんの顔には涙の跡がついておりその美しい顔は埃で汚れていた。


「まぁ、ちょっと話でもしようじゃねえか、マルボル。フン、もう少し近くに来いよ。」

ケリーはエミリアさんの顔の側で俺に言った。


俺は銃を構えたまま、俺は倉庫の真ん中程まで進んだ。

もちろんケリーに銃口を向けている。


「おい、マルボルゥ おめぇ、タグ持ってんだろ、その銀髪のガキのだ・・・。

それ ゆっくりこっちに投げろ。」


「・・・・・・」


チャリーン 


俺はポケットから少女のタグを取り出しケリーのそばへ投げた


「・・・・・・・・」


ケリーはそのままエミリアさんを引っ張り、タグを拾った後それを少し見て

「ははは、おめぇは確かに強ええ。だが、まぁ俺には絶対に勝てねぇけどな・・・・・・」

ケリーは続けて

「・・・アルフレッドのタグだ。間違いねぇみてぇだ。ご苦労さん。」


「!!!!」


すっと後ろから俺の首筋に剣があてられた。

「ひゃひゃひゃ・・・・・・・」


俺の背後にいるベンジャミンの狂喜した笑い声が聞こえた。


「グルか・・・・・!!!」

俺は唸って呟いた。


「ふふふ、ケリーとは仕事のパートナー?・・・・だよ。俺はキミみたいなのが虫唾が走るほど嫌いなのさ。」

ベンジャミンは続けた。

「キミは全く余計な事をしやがったよ。殺すならわかるがグレッグの馬鹿を生かしたまんまブタ箱に突っ込みやがって。あいつがケリーと俺の事までペラペラ喋ると俺の立場が悪いんでね。」


「・・・・そういう事か。」


「そうさ。すぐに領主軍が来るからね。大急ぎでキミをここまで連れてくるのも大変だったんだ。なんせここじゃないと殺せないからね。くくく、ケリー、約束通り頼むよ。」


「わかってるよ。安心しな。あのバカはちょうど今金払って出してるとこだ。

念のため約束通り殺しとく。金は後で返せよ。」

ケリーはベンジャミンにそう言うとベンジャミンは


「いいじゃないかケリー。ちゃんと探してたガキの居場所も教えたじゃないか。」


(この外道が・・・・・・)


「わかったよ。さぁて形勢逆転だー。この女とホーストのガキを殺されたくなけりゃ俺の言う事を聞くんだな。」


(??? ホースト!?え? どういう事だ?・・・・意味がわからんぞ。)


「どういう事だ? どうしてその子供を狙ってるんだ?」

俺は銃を構えた肩の力を若干抜く仕草をして見せながら聞いてみた。


「まぁ天国行って自分で調べな。」


「・・・・・・・」(ああ、くそっ、ダメか・・・・!!!!)



「オラ、まずはその両手をゆっくりと上げな。」


ケリーは俺にそう言った。

俺はまさに絶体絶命の状態だった。



有難うございます

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