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公式対人イベント終了!

ブクマ、評価、コメントあったら幸いです宜しくお願いします!

 足の速い雪之丞(ゆきのじょう)が先行し、俺達もその後を追う。

 後ろから所有権が変わって追い出された奴等が後ろから迫って来るが、随分数が減っている。

 いくつかのギルドは諦めちまった様だな。



 成程、これも作戦の内か。

 数が減れば防衛もしやすいが、逆に数がいなければ攻め落とすのに時間が掛かっちまう。

 まあ、メア達は力を温存していたし、チャンスはあるはずだ。



 一気に最下層まで突き進み、最初の魔法陣には護衛が居ない。 

 雪之丞(ゆきのじょう)が先に来てやっちまったか。



 そのままメア達を守りつつ最初の魔法陣の破壊に成功。 

 残す魔法陣は二つ。



 ここで後から追って来た奴等達も攻撃を始め、ワチャワチャとして来た。

 二つ目の魔法陣も守りが薄く簡単に破壊出来たが、三つ目の魔法陣にはタンク職の奴がガッツリ守っていた。

 しかし、対人でのタンクには慣れていないのか、それ程時間稼ぎもされないまま魔法陣は破壊され、最終オブジェクトがフロアの中央に現れる。



 なんかでっかい真っ黒な石板だ。

 あれを破壊すればこの塔の所有者となる。

 プリンさんの指揮で、メア達は対人を完全に止めてオブジェクトだけを狙い始める。



 俺達は全力でメア達をサポートしながら周囲にいる火力の高い奴等に狙いを定めてどんどん狩って行く。

 


 しばらくすると周囲のプレイヤー達が渦に飲み込まれていき、メア達と俺達だけが残った。

 新たな指揮が飛んで来る。



 落とすのが早すぎてギリギリ守り切れないかもしれないと言う事で、当初の予定ではバラバラに魔法陣を守っていたが、守る魔法陣を一つだけに絞る。

 こっちのタンクの方が恐らく優秀と言う事で、ひょん太郎が最後の魔法陣を守る事となった。



 しばらくすると、地鳴りの様に響き渡る音が聞こえ、プレイヤー達が押し寄せて来る。



 防衛していないので一つめと二つ目の魔法陣はすぐに破壊され、最後の魔法陣を守る俺達の方へとプレイヤーが駆け寄り、どんどん攻撃が飛んで来る。

 驚いた事に新たな指示は敵のヒーラーを殺さずに火力職を集中的に攻撃しろと言う。



 対人のセオリーとしてはヒーラーを真っ先に落とすもんだと思っていたんだが、どういう事だ?

 様子を見ているとこれまであまり目立たなかった、クリムゾンハンドの超絶イケメンビッグフェイス、通称イケメンさんが毒属性の魔法をばら撒き始めた。



 そして、攻撃側は数は多いが、時間を追うごとに(まば)らになって攻めて来る。

 バラバラになっているので各個撃破が楽だし、ヒーラーの回復は阻害されて効果が薄い。

 ヒーラーを倒さないのは、復帰ポイントで(まと)めて支援バフを掛けてから、一気に(まと)まって攻めて来るのを防いでいるのか。



 初見でこれだけの指揮が出来るとは恐れ入る。

 俺が同じだけの戦力を動かすなら最初の攻撃で、把握した情報を頼りに最後に畳みかけて防衛は諦めているかもしれないな。



 メア達だけだと多少押され気味ではあるが、ひょん太郎が落ちる気配は無い。

 そりゃそうだ。

 あいつボスタイプだもんな。

 簡単には落ちないと言うか、状態異常は効かないし、ダメージを喰らえばくらうほど毒人形が湧いて出て来る、しかもひょん太郎自信は自生したポーションが尽きない限りHPがゼロになる事は無い。



 それに、倒れたプレイヤーの数が多いからバタカフェの戦死者が多いほどステータスが上昇して、残留した戦死者の魂が近くのプレイヤーを攻撃すると言う特性のせいで、戦死者の魂はともかく、バタカフェの強さがとんでもない事になっている。



 相手の前衛でも火力よりのステータスの奴等なら一撃だ。

 そのお陰で相手の火力はあまり脅威では無くなり、楽勝で防衛出来ているな。

 俺達が全力を出すまでも無かったが、残り時間が一分を切ったのでひょん太郎に花火を上げろと指示を出す。



 そして、ひょん太郎はすぐにブラッドエクスプロージョンを使ってダメージを蓄積していく。

 残り時間が三十秒を回り、ひょん太郎の最大HPの二倍の超火力広範囲スキルが発動する!



 周囲にいたプレイヤーが一瞬にして全滅した!

 生き残りは一人もいねえ!

 気持ち良いな!



 それでも復活したプレイヤーが攻め込んで来るが、もう間に合わない。

 そのまま時間切れとなり、メアがこの塔の所持者となってイベントは終了した。



 プレイヤー達が「おつかれー」っと声を上げるが、イベントが終わって力の抜けたプレイヤー達をメア達は容赦なく殺して行く。

 おいおい、イベントが終わったからデスペナルティ―も復活してるけど大丈夫か?



 俺達は巻き込まれない様に、さっさと塔を出て、塔の表にあった帰還するポータルに入って隠神(いぬがみ)の国の城へと戻って来た。

 少し待ってみたがメア達は戻って来ない。



 対人戦を引き続き楽しんでんだろうな。

 待っていてもいつ帰ってくるか分からないし、挨拶もしないままカルトリアへ帰る事にした。



 城の外に出るとタナトスがポンっと鞄を出して、何か黒い塊をどんどん俺の足元に置いて行く……

 なんだこれ?

 一つ手に取って確認すると、髪の毛の束だな……

 なんでこんなもんを俺の足元に置いているんだ?



 そう言えばギリシャ神話のタナトスもハデスに、髪の毛献上していたな。

 その行為に意味があると言う記述は見た事は無いが、このタナトスも同じ事をしているというわけか。


 つまりこの髪の束はタナトスが止めを刺したプレイヤーの数ってわけか!

 俺はタナトスの頭を撫でて「偉いぞー」っと誉めてやる。



 そして、足元の髪の毛をスキルを使って冥界の炎で焼き尽くす。

 元々俺はそんなスキルを持っていなかったが、タナトスの為に金を使ってスキルを作った。

 この冥界の炎はタナトスの持って来た髪の毛以外は燃やせないので、それ以外には役に立たないがタナトスの為になるのなら十分価値のあるスキルだ!



 タナトスも嬉しそうに踊っているので大成功だな!



 ん?

 なんか急に俺のと言うか、魔王のLvが上がったな。

 しかもカオスポイントまで増えている!



 タナトスの持って来た髪の毛を燃やしたら、なんか知らんが魔王の経験値とカオスポイントが一気に稼げた!

 凄いぞタナトス!



 それなら、防衛にも参加するメリットも出て来たな。

 今度の防衛戦は一週間後か。

 それまでにもっとタナトスがプレイヤーを倒せる様に、しておきたい。



 かといって俺は忙しいしな。

 雪之丞(ゆきのじょう)は野暮用とやらでいなくなっちまうし、バタカフェはニースの面倒がある。



 となると、ショコラだな!



 「ショコラ、タナトスのレベリングをしてやってくれねえか?」

 「いいよぅ♪

  見返りに、何をしてくれるのぅ?」



 「見返り?

  タナトスと一緒に過ごせるんだぞ?」

 「見返りが無いならショコラレベリングなんてやんないよぅ?」



 「わかった。

  どんなのが良い?」

 「ショコラの選んだ服を着て、花町(はなまち)でデート!」



 「別にいいが、花町(はなまち)で行きたい場所なんてあんのか?」

 「あるよぅ♪

  何処に行くかは内緒!」



 「分かった。

  それじゃあ、レベリング終わったら教えてくれ」

 「ハーイ♪

  楽しみにしてるからね!」



 花町(はなまち)と聞いてふと思いついたんだが……

 本来このゲームは男性は男性キャラしか持てず、女性は女性キャラしか出来ない。

 今の俺って女性アバターも使えるんだよなぁ……



 決して(よこしま)な事を考えているわけでは無いが、女性への免疫(めんえき)を付ける為にも、女湯に挑戦してみるのもいいかもしれねえ!

 


 だが、今は忙しいし、今度暇が出来たら挑戦してみるか!

 

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