装備を新調する西治一派
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嬉しい事にミスリルとマジカルクォーツの供給第一陣が戻って来た。
量も結構多い。
今あるだけでも武士の装備分はなんとかなりそうだな。
職町にいる職人達のクラスアップを限界まで引き上げて、生産を始める。
折角だし、俺達の武器も揃えて貰うか。
忍者に全員呼んで来て貰い職町へと飛ぶ。
それぞれの好みに合った武器と防具を職人に伝える様に言って、後は自由に見て周る。
空無河童は俺がいないと何故か使えないので、帰る時は俺に声を掛けるように皆に伝え、俺もどんな装備を作るのか考える。
将軍だしやっぱ防具は鎧と兜だよな。
鎧の下に着るものも用意しないと……
色はどうする?
派手でキラキラな感じも良いが、真っ黒なのも良いな。
んー……基本的に俺、燻銀って感じで目立たない感じの方が好みなんだよな。
でも将軍だし派手な方が合ってるんだよな?
一回装備しちまえばすぐに付け替えられるし、とりあえず今回は地味な色で作って貰うか。
黒と灰色の地味な奴で下に着るものもセットで注文して作って貰った。
後は武器か。
俺は刀も使えるしどうしようかな?
銃もあった方がカッコいいし、両方作っておくか。
刀は刀身を黒くしてもらい、刃の部分はちょっとだけ赤くしてもらった。
銃はアンティークな感じの古銃で、左手にはダブルバレルショットガン。
右手にも見た目は同じくアンティークな古銃だが、大口径のマグナム弾を撃てるリボルバー式のものを頼んだ。
俺は作っちまったし、皆もちゃんと作れたかな?
集合場所へ行くとひょん太郎だけ待っていた。
「もう作れたのか?」
「見るか?」
「いや、折角だから皆揃ってから城で見せ合おうぜ!」
「承知した」
「そう言えば良い場所があるんだった。
霞の里に大毒沼ってのを作ったんだ。
毒を持った生物の楽園みたいな所だから今度行ってみろよ」
「承知した」
「妖怪好きなのか?」
「好きだ」
「そうか。
霞の里の総大将は隠神刑部なんだが知ってるか?」
「八百八匹の狸の総帥で久万山の古い岩屋に住み付き、松山城を守護していた狸であり、四国最高の神通力を持っていたとも言われている」
「待てまてまて、急にしゃべりだしたな。
お前ってそう言う奴だったんだな……」
「妖怪は好きだからな」
「ちなみに対立する霧雨の里の総大将は玉藻前だ」
「そっちの里には大毒沼は無いのか?」
「無いな」
「そうか、今度会いに行ってもいいか?」
「んー……
毒術士だからギリギリセーフか?
一応霞の里には毒士が沢山いて、霧雨の里には精霊術士が沢山いる感じにしてあるんだ。
毒士と見た目が似ているお前が行ったら敵視されるかもしれねえな」
「何故相談してくれなかった?」
「名前がぬらりひょん太郎だからって本当に妖怪好きとは思ってなかったからな。
それに、別に会えなくたっていいじゃねえか」
「いや、会いに行く。
敵だと思われても構わない。
今度連れて行ってくれ。
じゃないと俺はお前に何するか分からない」
「怖い事言うなよ。
今度連れて行ってやるから怖い事言うな。
ただ、後で説明してやるけど、本当に危険な奴だから絶対に気を許すなよ?」
「承知した!」
ショコラと雪之丞も一緒に来たな。
「お前等も装備は整ったか?」
「完璧っす!」
「ショコラも作ったよぅ♪」
「それじゃあ帰って皆でお披露目だ!」
城へと飛んで、アイドル養成施設の中で一斉に装備を付け替える。
「御屋形様だけ本気っすね……」
「お前なんでそんな派手な衣装なんだよ……
鎖帷子タイツじゃん!
綺麗な羽織まで着けてるし、柄が和風なだけでもうドレスじゃねえか!
忍者なんだから忍べよ……
後、なんかスパッツみたいなの履け!」
「可愛いからいいじゃないっすか!
エッチな目で見ないで下さいっす!
セクハラっす!」
「エッチな目で見たくないから言ってんの!」
しかし、本当に俺だけ鎧来てておかしな絵面になっちまったな。
ひょん太郎は和風な刺繍の入ったフードの着いたカソックみたいなのでなんかおしゃれでカッコイイ感じだ。
ショコラは派手でフリフリの沢山着いた服を着ているな。
パステルカラーって言うのか?
淡い色で洋風のドレスみたいな感じだ……
近い所で言うと形はメイド服みたいな感じか?
まあ、今度作る時は鎧は止めて置こう。
武器も新調しているが、ショコラと雪之丞は普通だな。
見栄えの良い杖と小刀って感じだ。
ひょん太郎は相変わらず猫の手のグローブなんだな。
もしかして毒術士ってこれじゃないといけないのか?
戦えるなら問題ねえし、別にいいけど。
お披露目も終わったし、ひょん太郎を二つの里に連れて行くか。
引き延ばしたら何されるか分かんねえし。
解散してひょん太郎と一緒に霞の里へと飛ぶ。
隠神刑部には自分で来た時にでも挨拶に行って貰おう。
大毒沼に辿り着くと、ひょん太郎はいきなり遊泳を始めたと思ったら、今度は毒虫を捕まえてそのまま食ってやがる……
なんか燥いでいるし、気に入ったみたいだな。
ひょん太郎が落ち着いた所で、隠神刑部と玉藻前の事を一通り説明する。
妖怪には詳しいので心配はいらないと言う事なので、霧雨の里へと飛び、玉藻前に会いにやって来た。
屋敷にある部屋に入り、玉藻前と対面する。
「俺の仲間のひょん太郎だ。
妖怪の事が好きらしくて、お前の話をしたら会いたがってたから連れて来た。
それ以外の用は無い」
「妾に会いにか。
其方も妾に魅力を感じぬ人であるか?」
「とても魅力的だ!
尻尾を触らせてくれ!」
「よいぞ。
ホレ、触れてみよ」
「なるほど!
獣の毛とはまるで違う!
柔らかく艶やかで、シルクの様だ。
表面は冷たいが指を入れると中は温かい。
匂いは……非常に……美味だ」
「そろそろいいか?
帰るぞ、ひょん太郎」
「もう……帰るのか?」
「帰るぞ?
話したい事があるなら今のうちに言っとけ」
「いや、大丈夫だ。
また今度ここへ連れて来てくれ」
「分かった」
玉藻前に「じゃあな」と言って俺達は城へと戻る。
「いい思い出が出来た。
感謝する」
「まあ、俺が作ったNPCだし本物じゃねえからな」
「ああ、それでもいい経験となった。
それに大毒沼はかなりいい感じだった。
毒のポーションが作り放題だ」
「それはかなり強力だな!
作っておいて良かった。
毒のポーションが欲しい時は言ってくれ、連れて行ってやる」
色々と回ってたらもう日が沈んで来たな。
今日は仕事らしい事も出来てねえけど、夕餉にするか。




