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若き女代官達

ブクマ、評価、コメントあったら幸いです宜しくお願いします!

 日葵(ひまり)の美味しい朝食を済ませてから早速仕事に精をだす。



 今日は代官の櫛名田雪姫(くしなだゆきひめ)許乃波奈佐久夜(このはなさくや)を呼びつけている。

 朝一番に(むか)えを出したし、そろそろ来るだろう。



 待っていると、代官がやって来た様なので通すとそこには……

 代官となった越後屋の綺羅星惹夏流(きらぼしひかる)!?

 呼んだ覚えはないのだがな……



 「フシュルルルウ……

  まずは急な訪問にも関わらず御拝謁(はいえつ)頂いた事、感謝いたします」

 「うむ、要件を申せ」

 


 「はっ!

  実はぷれいやーなる者共から度々襲撃を受けており、手を焼いている次第に御座いまして……」

 「成程……それでは商いをするにも何かと不備(ふび)があるな」



 あの町は色々と悪行に手を染めているし、誅罰(ちゅうばつ)メーターも溜まり易いからな……

 俺の後釜で代官をやっている越後屋に負担が掛かっているな。

 


 「ええ、なんとか殺されずに済んでいるのですが、フシュルルルウ……

  徐々に強い者が挑んで来る様になりまして……

  恥を忍び、正直に申しますと殺されてしまいますので助けて頂きたく参りました。

  折角(せっかく)殿より頂いた代官と言う身分ですが、この綺羅星(きらぼし)には荷が重かったようです。

  フシュルルルウ……

  不甲斐(ふがい)ない綺羅星(きらぼし)をお許し下さい。

  (まこと)に申し訳御座いません」

 「構わん。

  だが代官を辞めさせるわけにはいかん。

  そこで強力な手駒となる者を付ける。

  それと、襲撃がなるべく収まる様にも手回ししてやろう」



 「感謝致します。

  今後も殿の役に立てるよう(はげ)んで行きたいと存じます!

  堪忍袋の緒が切れましたぁ!

  ぬおおおおりゃああ!」



 あっキメセリフはやらなくても良かったんだけどな。

 服も破けているし……



 そんな襲撃を受けているのか。

 一度町の様子も見に行かなくてはな。



 俺は「下がれ」と伝えて、越後屋には帰ってもらった。

 既に櫛名田雪姫(くしなだゆきひめ)許乃波奈佐久夜(このはなさくや)は待っていた様で、越後屋と入れ違う形で二人が俺の前へとやって来る。



 遠くの町に配置しただけだから、初めて会ったが……

 二人共まさに絶世の美女。

 日本神話の女神をモチーフにしたが、なんとなくそれっぽい雰囲気があるな。

 


 櫛名田雪姫(くしなだゆきひめ)は真っ黒な髪の長い少女。

 中学生くらいに見えるが、大きな瞳に長いまつげ、それに色気のある唇をしている。

 まさに神すらも見惚(みほ)れる美しさよ……



 許乃波奈佐久夜(このはなさくや)も高校生くらいの若い女の子だな……

 見るからに庇護欲(ひごよく)(くすぐ)られそうな華奢(きゃしゃ)な体つきだが、出るところは出ている。

 それに、大人しい小動物の様な(たたず)まいをしているのに、好奇心の強そうな瞳が覗き込んで来る。



 なんで適当に作ったのにこんなスペック高いんだ……



 「今日来て貰ったのは他でもない。

  ()方等(ほうら)にやって貰いたい仕事がある」

 「何なりとお申し付けください」



 二人は顔を見合わせて許乃波奈佐久夜(このはなさくや)が返事をする。



 少し年上っぽいし私に任せてとアイコンコンタクトした様だ。

 なんか仲の良い姉妹を見ているようでホッコリするな。



 「朝比奈蘭丸(あさひならんまる)佐久間秀虎(さくまひでとら)を知っているな?

  その者共が町を挙げての謀反(むほん)(くわだ)てておる。

  心苦しいが悪は罰せなければならん。

  そこでその方らが我が兵を用いて二つの町を滅ぼして欲しいと言う事なのだが、やってくれるか?」



 二人が顔を見合わせて、許乃波奈佐久夜(このはなさくや)が口を開く。



 「滅ぼすと言うのは、謀反(むほん)を起こした首謀者である代官を討ち、その者に賛同した者達だけを葬ると言う事で御座いますか?」

 「いや、町の者全てだ。

  (とら)らえた所で謀反(むほん)を起こしたと口を割る訳ではない。

  (いた)方無(かたな)き事であるが(ゆえ)、全ての町人を討つのだ」



 「賛同……し()ねます。

  罪を犯すは人の(あやま)ち、されど人は(つぐな)えます。

  捕らえた者には改める機会を与え――」

 「口を(つつし)め!

  事も在ろうか儂に向かって説法(せっぽう)を説くか!」



 許乃波奈佐久夜(このはなさくや)は馬鹿みたいに全肯定せずに真面(まとも)な感性の持ち主だな。

 だが俺は悪将軍。

 怒りを(あらわ)にして、ゴリ押しする。

 大きな声にビクっとした櫛名田雪姫(くしなだゆきひめ)が慌てて口を開いた。



 「無作法乍(ぶさほうなが)ら口を挟む事をお許し下さい!

  無益な殺生は御尊名(ごそんめい)に泥を()るやもしれませぬ!

  何卒(なにとぞ)お怒りを(しず)め、慈悲深きお言葉を頂きたい次第に御座います」



 物凄く声震えてるな。

 二人共まだ小さいのに良く出来た子達だ。

 俺もこの子達に恥じない立派な所を見せたいんだけどな。

 俺、悪将軍なんだよ。

 まあ、攻め入る事自体には反対しないだろうし、問題ねえか。



 「うむ!

  よくぞ自らの言葉を貫き通した!

  天晴(あっぱれ)である!

  その方等を代官にした儂も鼻が高いぞ!

  では、もう一度儂の命を与える!

  それぞれ二つの町に攻め入り、謀反者(むほんもの)達を討て!

  抵抗なき者達は温情をもって引っ捕らえよ」



 「御上意(ごじょうい)(うけたまわ)りました」

 「うけ――ました!」



 許乃波奈佐久夜(このはなさくや)は出遅れて言葉にしたから噛んだな。

 俺は「下がれ」と言って二人を帰した。

 勿論部下には二人を送り届けるように命じてある。



 さて、戦力を与えなければな。

 代官は雑魚と言う訳ではないし、現状長く代官をやっている朝比奈蘭丸(あさひならんまる)佐久間秀虎(さくまひでとら)の方がLvは高い。



 それに、全員戦闘には不向きだと思うし、普通にぶつかっても勝敗は分からねえな。

 


 まあ、代官はボスタイプじゃねえし、数でゴリ押せばどうにかなるか。

 各町にいる忍者達と毒士達を収集して二人に助力する様に話を付けた。

 そして、もう一つ。



 二人の命令に(したが)わずに戦闘になったら敵を全て(なぶ)り殺せと命じた。



 さて、どの様なドラマを見せてくれるかみものだな。

 いずれ二人が儂の敵となったとしてもそれも余興(よきょう)

 俺を楽しませる為のエッセンスは(ほどこ)した。



 さあ、俺に最高のメインディッシュを味あわせてくれ。



 さて、カッコイイ事言っちゃった所で楽しい昼飯にするか!

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