第86話 編成と安心
オニキス ルシファーの部屋 昼(ユウ視点)
俺は魔王たちに呼ばれて、
ルシファーの部屋に来ていた。
「流石に八人で部屋に入ると狭いな……」
俺はベッドに腰掛ける。
「で?」
「なんで俺を呼んだんだ?」
ルシファーが俺の隣に腰掛けた。
『決戦も近いからな、ユウの意見を聞きたくてな』
「意見?」
「なんのだ?」
『戦闘時の編成だ』
『恐らく大天使一人を相手に、こちらは二人以上で対処することになる』
「なるほどな……」
「お前らはどうしたいんだ?」
ベルフェゴールが俺の後ろで横になった。
『俺はめんどくさいから任せる……』
『いや!』
『ユウと組むかな』
『俺、戦闘に参加しなくて済みそうだし!』
「却下だよ!」
「そこで怠惰出してくるな!」
そんな中、アスモデウスが手を上げた。
『私はアキラとがいい〜♡』
『私も……』
同じくレヴィアタンも手を上げる。
「お、おう」
「アキラのやつ、人気だな……」
『おい』
俺が声の方を向くと、
アモンがこっちを見ていた。
「なんだよアモン」
『これって、魔王と竜が組むのか?』
「いや、まだ決めてないけど?」
「そっちの方がバランスはいいと思うけど……」
『けど?』
「連携って考えるとお互いの性格や力を把握してる方が良い」
ルシファーが腕を組んだ。
『一理ある…な』
「とりあえず、アキラとアスモデウスとレヴィアタンを一組として……」
『やった〜♡』
「残りを六組に分けるとすると……」
「ジュンとマサキを分けた方が良いな、回復役だし」
「となると、ミツルとサイを分けて組ませて、サイに篠原を任せるか……」
俺はタバコに火をつける。
「となると、俺とレイナ、ナツとカナで一組にするか二組に割るかだな」
ルシファーも考え込む。
『我らは残りが五…か』
「普通に二、三に割ればいいんじゃねえか?」
『それだと、ユウとナツの負担が大きくないか?』
「うーん……」
『我は一人で構わんが』
「それは舐め過ぎだろ……」
「でもな……」
すると、ベルゼブブが手を上げる。
『ねぇねぇ、ボクがいろんなところに助けに入るのは?』
「遊撃隊か…、ありだな」
「じゃあ、残りのアモン、マモン組とルシファー、ベルフェゴール組で完成だな」
『ちょっと待て!』
ベルフェゴールが声をあげる。
『おいおい、俺がルシファーと一緒ってどういうことだよ!』
「いや決まったことだから…」
「めんどくさいし…」
『めんどくさいって言いやがった』
ベルフェゴールの肩にルシファーの手が置かれる。
『おい』
『我とじゃ、なにか不服か?』
『いや……、別に…』
編成は強制的に決まった。
俺とレイナ。
ナツとカナ。
ジュンとサイと篠原。
マサキとミツル。
アキラとレヴィアタンとアスモデウス。
ルシファーとベルフェゴール。
アモンとマモン。
遊撃隊ベルゼブブ。
「あいつらには俺が伝えとく」
「解散」
「はあ、疲れた」
オニキス 俺の部屋 夜
夕食の時、みんなに編成を伝えて全員から許可を得た。
夕食の後、レイナと二人で俺の部屋に帰ってきた。
俺はベッドに腰掛ける。
「ねぇ、ユウ」
「ん?、なに?」
「ユウとあたしだけで良かったの?」
「あぁ、俺はレイナを守ることに集中できる」
レイナはムッとした顔をした。
「あたしお荷物になる気はないけど?」
「わかってるよ、レイナの性格は」
俺はレイナの手を引き、隣に座らせる。
「!?」
「レイナが幽月と修行して力をつけたのは知ってる」
「でも、そばにいてくれないと、俺が戦いに集中出来ない」
顔が熱い。
「俺が安心出来ないんだよ……」
「レイナがそばにいないとな……」
「言わすなよ……」
「……」
レイナは俯いているが、耳が真っ赤だ。
「だから…離れても俺の見える範囲にいてくれ」
部屋の中が静まり返る。
「はあ……」
俺はレイナを抱き上げ、俺の足の上に跨がらせた。
「ちょ…!?」
俺はレイナの目を見る。
「万が一なんかあった時、俺がレイナを守るためなんだ…」
「決して信頼してないわけじゃない」
「わかった?」
「………わかった…」
レイナ小さい声で応えてくれた。
俺はレイナを抱きしめ、頭を撫でる。
「はぁ、落ち着く……」
「……ユウが落ち着くのはおかしい…」
「なんでだよ」
「だって……」
レイナが顔をあげる。
そのまま、俺と目が合った。
「……」
「……」
どちらからともなく、顔が近づいていく。
ちゅっ………
俺とレイナはキスしながらベッドに倒れ込んだ。
決戦まで……あと二日。
………だと思っていた…。




