絶望の包囲網、閃光と時の降臨
初めての投稿です。
誤字脱字が多くなると思いますが、よろしくお願いいたします。
途中で、脱線することもあると思いますが、ゆっくりと見守ってください。
作品の内容が前後することが多々あると思いますが、大目に見て頂ければ、うれしく存じます。
メチャメチャ短いです。
では、参ります!!
【ワールド3:神々のマスター・ソースコード編】
第7部(後編・前編):『絶望の包囲網、閃光と時の降臨』
1. 進化した錬金術
『――警告。神々の最終軍勢5万体による【広域物理消去】。対象オブジェクトの完全初期化まで、残り10秒』
地平線を埋め尽くす5万の白銀の槍が、一斉にイサナギたちに向けて突き出される。その圧倒的なデータ処理の濁流を前に、ルミエルもチェルシーも、息をすることすらできない。
しかし、20歳になり、ゴルドンおじさんの【マスター・ハンマー】を背負ったイサナギの瞳には、一切の動揺はなかった。
ボクの体内で響く「3-6-9」の覚醒周波数が、右手に握られた鉄剣、そしておじさんの重槌と完璧に同期(同期フラグ:true)する。
「知らないスキルのままじゃ、おじさんに顔向けできないからね。……見せてあげるよ、ボクたちの二年間、進化した『調律師の錬金術』を!」
イサナギが【マスター・ハンマー】を地面へと力強く突き立てた。
「【概念錬金術:Lv.6・等価再構成】!!!」
ゴォォォォォォォォッッッ!!!!!
イサナギの足元から、黄金の錬成陣がセクター全体を覆い尽くすほどの規格外のサイズで展開された。+1され、神の領域へと届いたイサナギの錬金術。それは、ただの鉄屑を武器に変えるような物理変換ではない。神々が放った5万の軍勢の「消去コード(攻撃データ)」そのものを、その場で全く別のオブジェクトへと書き換える、時空の再構築。
バリバリバリバリッ!!!
突撃してきていた最前線の数千体の兵器たちの槍が、イサナギの錬成光に触れた瞬間、まばゆい「真鍮の歯車」や「純白の大理石の防壁」へと強制的に変形させられていく。
「な……っ!? 敵の攻撃アセットそのものを、こちらの『防御壁』へと錬成し直したというのか……!?」
ルミエルが驚愕の声を上げる。
「それだけじゃないよ、チェルシー! これを使って!」
イサナギが叫ぶ。錬成された無数の真鍮の歯車と魔力結晶が、意思を持つかのように、大破していたチェルシーの重機【アイアン・バスター】へと吸い込まれていく。瞬時に傷が塞がり、ギヤが噛み合い、重機は二年前の全盛期を遥かに超える黄金の重機へと「超・即時錬成」された。
「嘘……あたしの重機が、一瞬で直った……いや、前より出力が出てる(アプデされてる)!?」
チェルシーが歓喜の声を上げる。
これこそが、イサナギの進化した錬金術。すべての不具合を、その場で希望の資材へと変える、最強の調律の力。
しかし、相手は5万の大軍勢だ。いくら錬金術がLv.6に覚醒したとはいえ、四方八方から連動して押し寄せるデータ物量のすべてを、イサナギ一人で処理し続けるには限界がある。
「処理能力が追いつきません……! 東側から、さらに1万の消去光線が来ます!」
ノワールが警告のログを響かせる。
押し潰される――そう思った、次の瞬間だった。
キィィィィィン――ッ!!!!!
上空から、牙城の冷徹な空気を一瞬で「真空」へと変える、猛烈な『神速の風』が吹き荒れた。
2. 神速の風と不死の盾(帰還のロジック)
ヒュロロロロ……ッ!
「遅くなってごめんね、イサナギ! ボクの風、世界の処理速度を追い越してきちゃった!」
空間の描画を置き去りにした光の帯が、東側から迫っていた1万の軍勢のど真ん中を縦横無尽に駆け抜けた。残像すら残らない。それは世界のシステムが位置座標の更新を強制スキップせざるを得ないほどの絶対的な速度――20歳になったシルフィアの【神速の風魔法】だ!
彼女が通り過ぎた跡には、真空の刃によって首を綺麗に刈り取られた神の兵器たちが、音もなく崩壊していく。
「処理が追いつかないなら、私がすべてを肩代わりしよう」
ドガァァァァァァン!!!!!
上空からド派手に着地し、イサナギたちの前に「絶対の壁」として立ちはだかったのは、漆黒のタキシードを纏ったドラキュラさんだ。
神々の放った最大出力の消去光線がドラキュラさんの肉体を直撃し、彼の半身が一瞬で灰(消去データ)へと変わる。しかし、次の1ミリ秒で、真紅の魔力がドクドクと溢れ出し、元の完璧な肉体へと「再構築」される。
神々の消去を無限の再生で無効化する、神殺しの防御魔法――【真祖の不死魔法】。
「ドラキュラさん! シルフィア!」
イサナギの顔に笑みが戻る。
「フッ、素晴らしい進化を遂げたね、イサナギ。その錬金術の輝き、実に見事だ。ここは私たちが食い止める。君はさらに奥へ進むといい」
ドラキュラさんが優雅に一礼し、迫り来る大軍勢を冷徹に睨みつける。
3. 終焉の閃光、臨界突破
だが、神々の軍勢は怯まない。西側の壁が大きく開き、さらに重厚な装甲を持った超大型の削除官たちが、イサナギたちの死角を突いて突撃してくる。
「西側からの接近を感知! 防御が間に合いません!」
ノワールが叫ぶ。
「――私の光の前に、防御なんて意味ないよ」
ドバァァァァァァァン!!!!!
空間そのものを白い白熱で塗り潰す、絶対的な破壊の奔流が西側の軍勢を文字通り「一瞬で融解」させた。
そこに立っていたのは、仄白い閃光の魔力を全身からオーバーフローさせる、20歳になったアカリだ。彼女の瞳には、もうかつての弱気さはない。
「【終焉の閃光魔法:極限臨界】!! みんな、もう絶対に、神様たちに遅れは取らないから!」
アカリの放った過剰な熱量が、セクターのシステムそのものを焼き切り、敵の包囲網に巨大な「空白のクレーター」を穿ち、道を切り拓く。
「アカリまで……! みんな、本当に強くなって……!」
チェルシーが涙を拭いながら、黄金の重機のボイラーを再び激発させる。
風が舞い、不死が耐え、閃光が焼き尽くし、進化した錬金術が戦場を再構築していく。
バラバラに散っていた仲間たちが、2年の地獄を耐え抜き、この絶望の戦場でついに一つに同期した。チーム・調律師の本当の総力戦が、ここに完成したのだ。
「フッ、これで残るは――僕たちの『大トリ』と、あのハッカーの神様だけだね」
ルミエルが不敵に笑う。
「うん。行こう、みんな! 世界のマスター・ソースコードの最深部へ!」
イサナギを先頭に、完全に息を吹き返した9人の仲間たちは、5万の軍勢を力技で押し返し、牙城の心臓部『創世のオーブン』の最奥へと、怒涛の進撃を開始するのだった――!
(第7部(後編・前編):『絶望の包囲網、閃光と時の降臨』・完全修復)
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