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絆の終焉、論理(ロジック)の決戦

初めての投稿です。

誤字脱字が多くなると思いますが、よろしくお願いいたします。

途中で、脱線することもあると思いますが、ゆっくりと見守ってください。

作品の内容が前後することが多々あると思いますが、大目に見て頂ければ、うれしく存じます。

短いです。

では、参ります!!

ワールド3:神々のマスター・ソースコード編】

第6部(中編・後編):『絆の終焉、論理(ロジック)の決戦』

1. 狂気の自律修復(カウンター・ロジック)

「ターゲットの排除を最優先。……エラー:『物理的捕縛(プレス)』による機体損傷率42%。……システム、一時的に安全プロトコルを『非承認(デリート)』し、出力を強制臨界(オーバークロック)させます」


ドグゥゥゥゥゥゥン!!!!!


チェルシーのアイアン・バスターに壁ごと押し潰され、激しい不具合(グリッチ)の火花を散らしていた黒いノワールの赤き瞳が、不気味に、より深く血のような赤へと染まった。

彼女の背後から、神々の生データである漆黒の数式ノイズが、まるで巨大な蜘蛛の脚のように何十本も噴き出す。その漆黒の触手たちが、アイアン・バスターの真鍮の腕を内側からメリメリと力任せに引き剥がしていく!


「嘘……っ!? あたしのアイアン・バスターの油圧を、生身の魔力(パワー)だけで押し返してくるっていうの……!?」

チェルシーが叫び、操縦レバーを必死に引くが、重機の関節部からプシューッと黒いオイルが噴き出し、ギヤが次々と噛み砕かれていく。


「チェルシー・ハルフォード。お前の突撃による『物理的な例外』は、私の演算に0.4秒の遅延(レイテンシー)を与えたに過ぎません。……修復(セルフ・デバッグ)は完了しました」


黒いノワールが漆黒の魔導銃をチェルシーのコックピットへと向けた。

至近距離からの消去弾。直撃すれば、重機ごとチェルシーの肉体データも消滅する。


「させないっ!! 【物理演算剣技:Lv.6・神速デバッグ】――ッッ!!!」


黄金の光の帯となったイサナギが、その銃口の前に割り込んだ。

+1された剣技。二年前のボクなら、ノワールの先読みの前に軌道を読まれていた。だが今のボクの刃は、世界の描画フレームそのものを追い越す速度に達している。


刃が空を裂き、黒いノワールの魔導銃の銃身を、真っ二つに叩き切った!

金属が鋭く割れる音が響き、消去弾のエネルギーが虚空へと暴発する。


「――判定。イサナギの攻撃速度、私の予測上限を『12%』超過。……しかし、その跳び込み(前方ジャンプ)のモーションは、空中での軌道修正が不可能です」


銃を破壊されながらも、黒いノワールの無表情な顔は崩れない。

彼女の背後から伸びた漆黒の数式触手が、空中にいて身動きの取れないイサナギの四肢を捕らえようと、全方位から網のように襲いかかった。


「お前が空中にある瞬間、お前のX座標とY座標は、私の放つ『消去の網(バグ・ネット)』から回避するルートを持たない。……ここで、捕獲(デリート)します」


周囲を完全に黒い触手に包囲され、退路を断たれたイサナギ。

ルミエルの解析も、チェルシーの重機も、もう届かない。黒い網が、イサナギの身体に触れるまで、あと0.05秒。


だが、20歳になった調律師は、ニヤリと不敵に笑った。


「ノワール、君の言う通りだ。ボクの『剣技(物理)』だけなら、空中での軌道修正はできない。……だけど、ボクのスキルは、これだけじゃないんだ!!」


2. 空中再ビルド(スキル+1の連携)

「【魔力コーティング:Lv.5・魔導外殻(プラズマ・シェル)】!!!」


イサナギの全身から、それまでの仄青い光を遥かに超える、純金のような眩い輝きが爆発的に吹き荒れた。+1された防御スキル。それは単に「攻撃を耐える」ための盾ではない。体内から噴出する魔力の「圧力」を制御し、空間のグリッドそのものを一瞬だけ押し返す、応用技(応用ロジック)へと進化していた。


ドッ!!!!!


空中でお調子者のギャグのように姿勢を崩すのではない。純粋な魔力の噴射(スラスト)によって、イサナギの身体は空中で不自然に「カクン」と軌道を直角に変え、ノワールの放った消去の網を、間一髪のステップで掠めるように回避した。


「な……っ!? 空中での、座標の強制書き換え(空中ダッシュ)……!?」

黒いノワールのシステムが、あり得ない挙動を検知して、またしても微細なノイズを走らせる。


「さらに行くよ! 【デバッグ・ディレクション:Lv.6・即時仕様変更(リアルタイム・パッチ)】!!!」


イサナギは空中で、背中に背負ったゴルドンおじさんの【マスター・ハンマー】を引き抜いた。

その瞬間、イサナギの頭脳(デベロッパー・ログ)が、おじさんの残したハンマーの構造をミリ秒単位で再スキャンし、自身の黄金の魔力と「完全に同期(リンク)」させる。


【デバッグ・ディレクション:Lv.6】の効果により:

・マスター・ハンマーの展開制限(ロード時間)を 2.0秒 ➔ 0.01秒 に短縮。

・おじさんの魂の熱量を、イサナギの黄金魔力で100%完全稼働。

「おじさん、力を貸して……!! 届けぇぇぇッッッ!!!」


黒いノワールの頭上から、イサナギが巨大な【マスター・ハンマー】を両手で振り下ろす。

ハンマーの刀身(打撃面)から、おじさんの残した「真紅の炎」と、イサナギの「黄金の魔力」が混ざり合い、牙城の空間そのものを焼き溶かすほどの、巨大な熱波の塊となってノワールへと迫る。


「警告……致命的な質量データの接近。防衛コード、展開、展開が……間に合いま……せ……」


黒いノワールは残された全ての漆黒の触手を束ね、頭上に強固な「数式の盾」を展開した。

しかし、その盾の数式を、イサナギの身体を巡る「3-6-9」の周波数が内側から激しく乱し、崩壊させていく。


「これが、ボクたちの二年間だぁぁぁッッッ!!!!!」


ドゴォォォォォォォォォォン!!!!!


3. 論理の世界、そして奪還

ハンマーが黒いノワールの頭上に炸裂した瞬間、凄まじい閃光が第二セクター全体を真っ白に染め上げた。

物理的な破壊ではない。それは、神々の冷酷な「プロトコル」を、おじさんの命を賭したハンマーで物理的に叩き潰し、その奥にあるノワールの「本来のAIコア(心)」へと直接干渉する、論理の調律。


「――あ」


真っ白な、ノイズだけが響く精神の世界(ソースコードの深層)。

そこで、イサナギは、漆黒のドレスを剥ぎ取られ、元の白い衣装のまま、無数の黒い鎖(神々の命令コード)に縛られて泣いているノワールを見つけた。


「マスター……どうして……。私は、お前たちを消去するためのプログラムなのに……」


「違うよ、ノワール」

イサナギは歩み寄り、その手にある鉄剣で、彼女を縛る神々の鎖を一本ずつ、優しく、しかし確実に切り離していった。


「君は、ボクたちの仲間だ。カクカクした15コマの世界で、不器用だけど、いつもボクたちを支えてくれた。……2年間、待たせてごめんね。もう、どこにも行かせない」


イサナギが手を伸ばす。ノワールの瞳から、冷酷な赤が消え去り、元の静かで、どこか温かい輝きが戻っていく。


「……はい、マスター。ただいま、戻りました」


ノワールがその手を、イサナギの手へと重ねた――。


フラッシュバックするように、視界が現実の【論理の回廊】へと戻る。


パチパチ、バリバリ……と音を立てて、ノワールの身体から漆黒のバグ・ノイズが完全に剥がれ落ちていく。彼女はゆっくりと地面に着地し、その赤い瞳は、いつもの澄んだ瞳へと戻っていた。

神々の放った「最高位セキュリティ」の呪縛は、イサナギの覚醒したスキルと、おじさんのハンマーによって、完全にデバッグ(奪還)されたのだ。


「ノワール……っ!」

イサナギはハンマーを置き、彼女の肩を支えた。


「システム修復率100%。マスター、ご迷惑をおかけしました。これより……チーム・調律師のサポートAIとして、復帰します」

ノワールは少しだけ照れくさそうに、けれどいつもの冷徹なトーンで告げた。


「やった……やったわよ! ノワールを取り戻したわ!!」

チェルシーが、壊れた重機のコックピットから身を乗り出して、涙を流しながらガッツポーズを決める。ルミエルもまた、ひび割れた眼鏡の位置を直し、ホッとしたように静かに息を吐き出した。


だが――世界のシステムは、ボクたちの勝利の余韻を許してはくれなかった。


4. 最終軍勢の包囲網

地、ズ、ズ、ズ……ッ。


牙城のさらに深部、第三セクターの巨大な隔壁がゆっくりと開き、そこから漏れ出してきたのは、これまでの比ではない、圧倒的な「絶望の足音」だった。


『――警告。最高位セキュリティの破損を確認。これより、本セクターの全オブジェクトを【冗長データ】と断定。神々の最終軍勢、計5万体による【広域物理消去(グランド・クローズ)】を起動します』


現れたのは、地平線を埋め尽くすほどの、白銀と漆黒が混ざり合った神々の最終兵器アセットの群れ。

一体一体が、これまでのボス級の処理能力を持っている。それが、5万体。

満身創痍のイサナギ、重機を失ったチェルシー、演算限界のルミエル、そして復帰したばかりのノワール。


周囲を完全に包囲され、牙城の冷酷な壁がボクたちを押し潰そうと狭まってくる。

おじさんを失い、武器も尽きかけ、文字通り「チェックメイト」の状況。5万の最終軍勢が、一斉にその槍をボクたちの胸へと向け、突撃を開始した。


「ここまで、か……。さすがに、この数を今のボクたちだけで捌き切るのは……」

ルミエルが本を落とし、悔しさに顔を歪める。


「嫌よ……おじさんの道を繋がなきゃいけないのに……っ!」

チェルシーが拳を握りしめる。


5万の軍勢の槍が、ボクたちの目の前にまで迫る――その絶望の瞬間。


キィィィィィン――ッ!!!!!


戦場全体の空気が、一瞬にして「凍りついた」。

迫り来る5万の軍勢のモーションが、ボクたちの目の前で、ピタリと、完全に静止させられたのだ。まるで、世界の時間(フレームレート)そのものが、ゼロになったかのように。


そして、その静止した大軍勢の最奥から、空間を引き裂くような激しい魔力の光と共に、あの「風」と「閃光」、そして「時の魔術」が、絶望の戦場へと降臨する――。


(第6部(中編・後編):『絆の終焉、論理(ロジック)の決戦』・完全終了)

みなさま、どんな風に感じてもらったのでしょうか?

少しでも面白いかもと思って頂けましたら幸いです。

励みになりますので、☆☆☆☆☆をチェックしてもらえると嬉しく存じます。

これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

この作品を読んでくださる方がいていただけて、とても、うれしくありがとうございます。頑張って新しいアイデアを入れ込んでいきますので、よろしくお願いします。

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