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やり過ぎたバグの使い方

初めての投稿です。

誤字脱字が多くなると思いますが、よろしくお願いいたします。

途中で、脱線することもあると思いますが、ゆっくりと見守ってください。

作品の内容が前後することが多々あると思いますが、大目に見て頂ければ、うれしく存じます。

いつもつたない文章を読んでいただきありがとうございます。


では、参ります!!

第1章:容量0のペナルティ(まさかの自宅謹慎3日間)


「マスター、大変です! システム・ログから深刻なエラー・ポップアップが出現しました!」


隠れ家セクターの物置小屋で、脳内のリブートを待っていた私の前に、ノワールが血相を変えて飛び込んできた。彼女の目の前に浮かぶ半透明のウィンドウには、見たこともない禍々しい漆黒のフォントで、恐ろしい警告文が点滅していた。


『――警告。ユーザー・イサナギの【収納1(買い物カゴ)】の最大容量が「0リットル」を記録しました。これは世界の物理上限に対する重大な不法占拠システム・クラッシュとみなされます。ペナルティとして、本アセットの全アクティブ・スキルおよび移動権限を「3日間の緊急停止(サーバー隔離)」に処します』


「ええええええええええええっっっ!? 3日間の緊急停止って、つまりボク、ここから1歩も外に出られないってこと!?」 「そうみたいね……。しかも、スキル欄が全部グレーアウト(使用不可)して、鉄剣を抜くことすらできないわ」


レイラが心配そうに私のステータス画面を覗き込む。 いつもなら15コマ、あるいは60コマで超高速駆動する私の脳内クロックは、今や完全に「フリーズの一歩手前」で固定され、身体の周りには『不具合発生中!』と書かれた黄色い工事用バリケードのポリゴンが、プカプカと虚しく浮遊していた。


「クク……。1歩も動けぬ上にスキルも使えんとは、少年、完全に『ただの置物』アセットだな」 ドラキュラがドラム缶の上で足を組み、哀れみの目を向けてくる。


「アハハハ! じゃあ、この3日間はひたすらこの狭い物置小屋でゴロゴロして過ごすしかないってわけだ! 最高の暇つぶし(バカンス)じゃないか!」 シルフィアが私の頭をポカポカ叩きながら笑うが、私は絶望で床に突っ伏した。


「暇すぎる……! 1歩も動けないし、スマホもゲームもないこの世界の物置小屋で3日間も隔離されるなんて、脳のメモリが退屈で焼き切れちゃうよぉぉぉッ!」


だが、神様(あるいは仕様書)は、私に「退屈」すら与えてはくれなかった。 謹慎が始まってわずか3時間後、その隠れ家に、前代未聞の『おかしな大騒動』がフェードインしてきたのである。


第2章:物置小屋の幽霊ポルターガイスト・バグ


「――出た、出たのよォォォォォッッッッ!!!」


物置小屋の奥にある、ドワーフの古い工具棚の陰から、レイラが全速力で走ってきて私の背中に飛びついた。あまりの勢いに、私の『移動停止バリケード』がコンコンと軽い音を立てて振動する。


「どうしたのレイラ!? 洗脳されたルミエルの追っ手!?」 「違うわよ! あそこ、あのホコリを被った古い『姿見(鏡のアセット)』を見て!!」


レイラがガタガタと震える指で指し示した先――。 暗がりにポツンと置かれたアンティーク調の姿見の表面が、不気味な蛍光グリーンに発光し、そこから「ウ~レ~シ~ヤ~……」「仕様変更アプデが~恨めしやァァァ~……」という、世にもおぞましい電子ノイズの混じった呪詛の声が響いていた。


「クク……。あれはただの幽霊ではないな。おそらくバージョン2.0への移行時に、適切にガベージコレクション(メモリ解放)されずに残留した、『没データの怨霊ゴースト・バグ』だ」 ドラキュラが前髪をサッと掻き上げながら分析する。


怨霊は、鏡の中からズルズルと半透明の触手のようなものを伸ばし、物置小屋に転がっていたドワーフの工具スパナやハンマー念動力ポルターガイストでフワフワと宙に浮かび上がらせた。


「おいおい、面白そうじゃないか! 怨霊退治なら我の得意分野――」 シルフィアが風の刃を構えようとした、その時。


『警告。廃棄フォルダの異常振動を検知。……噂を聞きつけた野生の雑魚エネミー [ジャンク・ボーン(骨クズ・Ver2.0)] が、無限にスポーン(増殖)を開始します』


地響きと共に、物置小屋の壁の隙間や床のハッチから、錆びたボルトやネジで出来た不気味な骸骨兵ジャンク・ボーンたちが、ワラワラと這い出てきた。その数、瞬く間に数十匹。しかも、背後のシステムログには『3日間、ひっきりなしに湧き続けます(確定仕様)』という最悪のテキストが表示されている。


「ちょっと待って! 幽霊が工具を浮かび上がらせて、そこに雑魚キャラが無限に群がってくるって……これ、完全に『全自動・嫌がらせエンカウント』の永久機関じゃないのよォォォッ!?」 ノワールが悲鳴を上げる。


私は一歩も動けず、スキルも使えない。仲間たちも狭い室内での大乱戦に大慌て。 だが、ピンチになればなるほど、私の調律師としての「おバカなデバッグ脳」が、異常な方向へとフル回転を始めるのだ。


「みんな、慌てないで! ボクは動けないしスキルも使えないけど……【収納力0(完全ロック状態)】のカゴの『絶対的な狭さ』を逆利用すれば、こんな雑魚ども、ギャグみたいに一網打尽にできるよ!」


「え? 収納力0をどうやって使うのよ!?」 レイラが目を丸くする。


「ノワール、プロメテウス! ボクの背中のカゴを、あの湧き出てくる骸骨兵どもの『リスポーン地点(出口)』に向けて、強引に括り付けて固定して!!」


第3章:3日間ひっきりなし! おバカな無限デバッグ祭り


ガシャガシャガシャガシャ!!!!!


物置小屋の床の穴から、1匹目の骸骨兵ジャンク・ボーンが元気よく飛び出してきた。 だが、その飛び出した先は――私の背中にある、最大容量0リットル(完全にフタが閉まった状態)の「超・極小買い物カゴ」の真上だった。


『オブジェクト衝突エラー(クリッピング・バグ):侵入不可能な空間に、巨大アセットが無理やり侵入しました』


――ブチィィィィィィィィィィンッッッッッ!!!!!


「ギャビッ!?(仕様外の圧縮ゥゥゥッ!?)」 骸骨兵は、カゴの「容量0」という絶対的な物理制限(壁)に衝突した瞬間、まるでプレス機に挟まれたかのように、横幅3センチのペラペラな『2Dの紙芝居グラフィック』へと完全圧縮されてしまった。


「あはははは! 骨が! 骨クズが完全に押し花(押し骨)みたいになってカードダスみたいに床にペタペタ落ちていくよ!」 シルフィアが腹を抱えて大爆笑する。


「なるほど、容量0のカゴは『いかなる物質の進入も拒む、絶対不透過の盾』というわけか! ならば、我の影の魔法で、残りの雑魚どもを全員そのカゴのフタへと誘導リダイレクトしてやろう!」 ドラキュラがマントを広げ、影の誘導レーンを展開した。


這い出てくる骸骨兵たちが、次々とドラキュラの影に誘導され、私のカゴのフタへと自らダイブしていく。


「ガシャッ!」「ピシッ!」「フギャッ!?」 飛び込んだ骸骨兵どもは、1匹残らず「容量0のペナルティ圧」によって、ペチャンコの煎餅せんべいに変形し、物置小屋の床に『カシャーン、カシャーン』と小気味よい音を立てて積み重なっていく。ただのシュールなゴミのタワーである。


さらに、奥で工具を浮かび上がらせていた「没データの怨霊(幽霊)」が、怒って巨大なドワーフの鉄床(100キログラム)を私を目がけて投げつけてきた。


「危ない、イサナギ!」 レイラが叫ぶが、私は動けないのでそのまま直撃を待つしかない。 だが、飛んできた鉄床の衝突判定が、私の背中のバリケード、そしてカゴの『容量0エリア』にカスった瞬間――。


『システム警告:100リットル級のアセットが、0リットルの空間に衝突。……質量変換エラーにより、対象を『無害なギャグアセット』へと強制リライトします』


ポンッッッ!!!!!


凄まじい音を立てて飛んできたはずの100キロの鉄床は、私のカゴの直前で煙を上げ、なんと「ピコピコハンマー(おもちゃ)」へとマヌケな音を立てて変身し、私の頭を「ポコンッ」と優しく叩いて床に転がった。


「「「ぶはっ(大爆笑)」」」


「嘘でしょ!? 幽霊の攻撃が、ただのバラエティ番組の小道具になっちゃったわよ!?」 ノワールが涙を流して笑い転げる。


「アハハハ! 幽霊さん、もう一発! もう一発重いの投げてみてよ!」 シルフィアが怨霊を煽ると、プライドを傷つけられた怨霊は、今度は大量の錆びたのこぎりやドリルをガトリングガンのように乱射してきた。


しかし、それらの凶器も、私の『容量0ペナルティ・フィールド』に触れた瞬間――。 「ポンッ! ポンッ! ポポポンッ!」と軽快なポップコーンのような音を立てて、次々と『お徳用・大袋のポップコーン』や『ちくわ』『ハリセン』へと強制変換デバッグされ、物置小屋の中にバラバラと降り注いだ。


「わあ、ちくわがいっぱい! プロメテウス、これ今日の晩ご飯の材料おでんにしよう!」 「了解した、マスター。ちくわのデータ(アセット)を安全に一括ホールドする」 プロメテウスが巨大な手でちくわを綺麗にキャッチしていく。


「おのれェェェ……仕様変更のクセに、我をコメディアン扱いするなァァァバグゥゥゥッ!!」 怨霊はついにブチ切れ、姿見の鏡から自ら這い出て、巨大なグチャグチャのノイズの塊となって私に掴みかかろうと突進してきた。


「マスター、最後はあれよ! あれを使うのよ!」 ノワールが、カゴの底から奇跡的にペラペラになってはみ出していた、あのセピア大陸の固有データ――『謎のバナナ』を引っ張り出して、怨霊の足元グリッドへと勢いよく放り投げた。


「くらえ! セピア大陸名物、物理演算の王様――『バナナの皮』だァァァッッ!!!」


怨霊のノイズの足(?)が、そのバナナの皮のグラフィックを正確に踏んだ、その瞬間。


『システム強制命令:バナナの皮を踏んだオブジェクトは、100%の確率で「激烈なギャグ転倒スライディング」を実行しなければならない(仕様強制)』


ズザザァァァァァァァァァァァァンッッッッッッッッッッ!!!!!


「ぎゃああああああああああっっっ!? なんだこの滑り具合はァァァァァッッッ(物理法則無視)!?」 怨霊は、重力を完全に無視した凄まじいスピードで床を滑り、そのまま一直線に、私のカゴの真上に設置された『ジャンク・ボーン圧縮プレスゾーン』へと頭から突っ込んだ。


――ベキョォォォォォォォォォォォンッッッッッ!!!!!


「あ、ありのまま、今起こった仕様を報告するぜ……我は怨霊だったはずが、気づいたら厚さ1ミリの『薄焼きせんべい』になっていた……」 怨霊のデータは、完璧に平面の平べったい「お化けのイラストが描かれた紙(2Dアセット)」へと圧縮され、そのままチリチリと燃え尽きるように、世界から完全に消滅デリートしていったのだった。


第4章:リブート完了、そして伝説へ


「……あ、動ける! スキル欄のグレーアウトが解除された!」


怨霊が消滅し、骸骨兵の最後の1匹が「カシャーン」とペチャンコになって床に落ちた、まさにその瞬間。 私の謹慎タイマーが「00:00:00」を告げ、身体を縛っていた黄色いバリケードが一斉に光の粒子となって霧散した。


3日間、一歩も動けなかったけれど、ドラキュラの誘導、シルフィアの煽り、レイラとノワールの的確なツッコミ、そしてプロメテウスのちくわ回収により、私たちは一人のダメージ(HP減少)も受けることなく、ひっきりなしに襲ってきた何百匹もの雑魚キャラを、ただの「お笑いアセット」として完全討伐デバッグしきったのである。


「ハァ、ハァ……。笑いすぎて、お腹のコアデータが引きちぎれるかと思ったわよ……」 レイラがちくわを片手に、床に座り込んで息を荒くしている。


「ふふ、でもこれでカゴの容量も通常の40リットル(全快)にリフレッシュされたわね、マスター」 ノワールが私の背中を見て、満足げに微笑んだ。見れば、あの縮こまっていた買い物カゴが、いつもの頼もしい万能のサイズへと見事に拡張ビルドアップされていた。


「みんな、本当にお疲れ様! 3日間のペナルティはキツかったけど……この『ちくわ』と『押し骨の山』、そして完全リブートされたボクの15コマの頭脳があれば、もう怖いものなんて何もないよ!」


私は鉄剣を力強く引き抜き、今度こそ、ルミエルとゴルドンさんが待つ地底迷宮の真の最深部へと、最高の笑顔フルカラーで第一歩を踏み出すのだった!


みなさま、どんな風に感じてもらったのでしょうか?

少しでも面白いかもと思って頂けましたら幸いです。

励みになりますので、☆☆☆☆☆をチェックしてもらえると嬉しく存じます。

これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

この作品を読んでくださる方がいていただけて、とても、うれしくありがとうございます。

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