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スキル『箱庭』で、私は『人』になる  作者: 春爛漫


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20/21

お尻が大変!

 その時、女が話し出した。


「キレイになるから! 殺さないからっ!」


 ぎゅっとノアを抱きしめたので少し警戒を解くと、また私の頭から「ジョリッ」と変な音がした。


「わっ! 虫も凄いけど、フケも凄いな。これは大仕事だぞ」


 スズが男が何を言っているのかを教えてくれた。

 どうやら女が言っていたとおりに私をキレイにしてくれているらしい。


 ジョリッ、ジョリッ、と音が聞こえると、私の右側に髪の毛? と虫? が落ちていて、なんだか硬そうだなと思った。


 私の横にある髪と虫を見たスズが叫んでいてうるさいから、私は落ち着いてしまい座ったまま動かなかった。


 なんだか頭が軽い気がする。

 と、思ったところで、男に「目を閉じて」と言われたので目を閉じるとおでこの辺りから「ジョリッ、ジョリッ」と聞こえてきた。


「眉毛にも汚れがいっぱいだ。酷いなー」


 と言った後に、お湯を頭からかけられた後に顔を擦られた。


「目を開けてもいいよ」


 目を開けると、右側には私の髪がこんもりとしていた。

 何かが動いているので虫だろうか? と思うとスズが頭の中で叫んだ。


 私はひょいっと持ち上げられると、女の横に下ろされて、ノアがヒョイっと持ち上げられて、私がいた男の前の場所に座らされた。

 そして、男が刃物? をノアのおでこに当てて髪のある方に動かすと、ノアの長い髪が取れた!?


 私が驚いて見ていたら、私の横にいた女が動いて私の頭を強く擦ってきた!?


「あわわわわわわ」


 頭が揺れる初めての経験に声が出て止まらない。

 何をされているのだろうか?


 私が頭を揺らされている間にもノアの髪の毛が無くなり、丸い頭の皮膚が見えていた。


 私はまた頭からお湯を流されると「目を閉じて」と女に言われたので目を閉じると、私のデコボコの顔が擦られ始めた。


 女が「汚いわ。凄い汚れ」と言っていたので、なぜかスズが頭の中で女を応援している。

 スズが言うには、女と男は「汚れているノアとカミラを洗ってキレイにしている」らしい。


 地下強制労働で「洗え」と言われて汚れを手で擦って取ったアレだろうか?

 私が「汚れている」から女は私の顔を擦ってキレイにしてくれているらしい。


 『じじい』のように『良い大人』なのだろうか?


 スズが言うには「多分、良い大人」だそうだ。

 それを聞いて体に入っていた力が抜けたようだ。


 お湯をまた頭からかけられると、女が「目を開けていいよ」と言ってくれたので目を開けると、女が「うん! キレイ!」と私の顔を見て言った。


 「キレイ」とは『じじい』に貰った服のようなモノを言うのではないだろうか?


 また私のわからないことをスズは教えてくれた。

 「きっと、カミラの顔から汚れが取れて、キレイになったんだよ」と。

 ついでに「これからは毎日顔を洗うように!」と言われてしまった。

 ソレが必要なのかはわからないけど、スズは嘘は言わないから言う通りにしていると私が無事な事が多いので「毎日顔を洗う」と覚えた。


 ノアを見てみると、床にあった私とノアの髪の毛は消えていて、男の手で頭を揺らされていた。

 ノアは無口だから私のように声を出したりしないのだ。


 次に私は首を強く擦られて驚いた!

 スズが「まだ体を洗われているから静かに!」と強く言ったので、されるがままになっていると、ナニカの匂いがした。


 私が「何の匂いだろうか?」と思うと、スズが体を洗うために使うのだと教えてくれて納得した。

 何を使っていたのかわからなかったから、疑問がとけたのだ。


「あら? あら? 何度も石鹸をつけているのに泡立たないわ? あっ! また垢が出てきたっ! もー、皮膚じゃないの?」


 女がぶつぶつと何を言っているのかとスズに聞くと、人は体から排泄をするように、皮膚からも排泄するから、女はそれを擦って取ってくれているそうだ。


 やっぱり排泄の手伝いをしてくれているなんて「良い人」だ。


 長い時をかけて私の首、腕、胸、お腹、背中を洗ってくれた女は私に「お尻を上げて」と言ってきたので、床に膝をついてお尻を上げると、女が「きゃあっ!」と叫んだ!


 驚いて女を見ると、女の悲鳴に男が近づいてきて私のお尻を見ると顔を歪めた。


「……茶黒いな。いや、ドス黒い。これは、手で擦っても取れないだろう。掃除用のブラシがあっただろう? それで洗おう。少し痛いかもしれんが、我慢させないとな」


 女が息苦しい部屋から出ていくと、すぐに戻ってきた。

 手には持っている棒には、なにかトゲトゲとしたのがたくさんついている。


 私はお尻にお湯をかけられた後に、お尻を痛いくらいにゴシゴシと擦られてお尻が跳ねた!


 スズ! 痛いっ! 痛いよっ! どうするのっ!? 逃げる!?


 「我慢しろ」とスズに言われた。

 「カミラの為」だと。

 そして「排泄した時に股間をキレイにすると痛くないよ」と言われて、どうやってキレイにするの!? と聞くと「ジョウロの水で洗うと良いよ」と言われた。


 今までのように排泄してそのままにしておくのは「よくない」そうで、毎回キレイにしたら「痛くない」そうだ。


 私は痛みを耐え続けた。


 ちなみに、私が終わった後は、ノアもお尻をゴシゴシとされていた。

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