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スキル『箱庭』で、私は『人』になる  作者: 春爛漫


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19/21

カミラの頭に虫が!

 部屋にいた笑っている女が話しかけてきた。


「お腹は空いてる?」


 ……。


「たぶん、すいてる」


 ノアを見ると「うん」と言った。

 私と同じでお腹が空いているようだ。


「厨房から料理を持ってくるから待っていてね」


 女が部屋を出て行った。


 料理を持ってきてくれるそうだ。


 料理って、なに?


 スズが教えてくれた。

 『じじい』がくれた「スープのようなもの」だそうだ。

 多分「しあわせ」な味がする、かも? しれない。


「カミラ、はいせつがしたい」


 ノアが言った。

 真面目な顔だ。


 私達は柔らかな寝床から降りた。

 そして女が出て行った扉を開けると、出た場所は知らない建物の道が続いていた。

 右か、左か。

 どちらにいけば排泄できる「草むら」か「森」があるだろうか?


 いや、地下の強制労働にいた時には寝る部屋に「排泄の壺」が置いてあった。

 一度部屋に戻って、部屋の中で「排泄の壺」を探すが、壺が無い。


 スズがよく言っている「きんきゅうじたい」が発生した。


 もう、ノアは「うごくと、でる」と言っている。


 私達は排泄を最近は我慢していない。

 地下強制労働の場所にいた時には、あまり排泄はしなかった。

 出ても「ほんの少しだけ」だ。

 『箱庭』の水と食べものを食べ始めてからは、よく排泄する。

 お尻がら大きな「うんち」もでるようになった。

 膨らんでいたお腹も少しへこんだ。


 その時、部屋の扉が開いて、いい香りがしたが、ノアの『排泄』の方が大変だ!


「ノアが、排泄する!」


 私の声か? と自分でもびっくりするほど大きな声が出た。


 女は慌てたようすで、手に持っていたものを机に置くと、ノアが驚くひまもなく、ヒョイっと両脇を持って持ち上げてから足音をさせて部屋から出て行った。


 私はノアが「ゆーかい」されるのをボーッと見ていた。


 頭の中でスズが「大丈夫だよ。ノアは帰ってくるよ」と教えてもらって、やっと胸が落ち着いた。


 少し待っていると、ノアが「ズボン」を着ていなかったので、床に置いてあった大事な「背負いカバン」からノアのズボンを取り出してお尻を隠した。


 『じじい』に着替えをもらってから初めてキレイな服をノアに着せて満足した。


 女は「あら、臭いわ、臭いわ」と言っていたが『じじい』がくれたようなスプーンとうつわをくれて、床に座ってからノアと食べ出した。


 食べ方は『じじい』が教えてくれた食べ方でいいようで、熱いスープを飲むと『じじい』がくれたスープと同じくらいに美味しくて、やさいを噛むと草のような味がしたけれど柔らかくて、何度も噛んでいないのにお腹にスルリと入ってしまい驚いた。


 『じじい』のスープを食べた時みたいにお腹が温かくなって、気持ちがふわふわとして、食べる手が止まらなかった。


 最後まで「水」を飲むと、口から「けぷっ」と息が出た。


 女が近づいてきて私の手からうつわを取り上げて、ノアからもうつわを取り上げて部屋から出て行った。


 私とノアはこの後のコトを思い出した。


 たしか『じじい』は「安心て寝ろ」みたいなことを言っていたので、私達は寝場所で横になって、寝る為にお互いに引っ付いた。


 うとっと、眠ろうとしたら、部屋の扉が勢いよく開いたので驚いていると「体を洗うよ!」と言われて強く起こされて、部屋から出るように言われると、私とノアはグイグイと背中を押されて1つの部屋に入れられて、『じじい』が着せてくれた服を、すぽんっ、すぽんと脱がされて、息がしづらい場所に入れられて、いつのまにか男の大人が1人増えていて、ノアが「水」を頭からかけられていた。


 すると、私の頭にも熱い「水」がかけられて驚いた!


 スズが頭の中で「お湯だよ」と教えてくれたので、熱い水は『お湯』と言うのだと知った。


 そして、女が私の頭に顔を近づけると、叫んだ!


「なにっ!? この子の頭に虫がいる!?」


 どうやら私の頭には虫がいたようだ。


 「いやー!」っと女の人が叫ぶと、ノアに水をかけて、いや『お湯』をかけていた男が私の頭を見た。


「わっ!? これはひどいね! アネッサ、変わろうか?」


 何故か男が私の頭から虫を取っているいるらしく、床に座らされた私の横に「びちゃ、びちゃ」っと虫の死体? が落ちてきた。


 が、すぐに男が叫んだ。


「子供達の頭を丸刈りにするぞっ! そして、髪ごと虫を燃やす!」


 なんか私には理解できなかったが、スズが頭の中で「女の頭をハゲにしないで〜!」と叫んだので、嫌なことなのかな? と警戒していると、一度息苦しい部屋から男が出て行き、手にナニカを持って戻ってきた。


 スズが「アレが刃物だよ」と教えてくれたので、たしか太陽の光で光るのが危ないと教えてもらったと思い見てみると、光ってはいなかったので安心して「死なない」なと息を吐いたら、頭から「ジョリッ」と音がして驚いた!


 ノアが目を見開いて私を見て叫んだ!


「カミラをころさないで!」


 おお、ノアが私のために三度も叫んだと思って、ノアの言葉を思い出して、咄嗟にノアと逃げ出すために動いたら、頭の上から「おわっ! 動かないで!」と頭を掴まれた!


 私とノアの命が危ない!

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