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裏切り

「俺に今回のこと、色々教えてくれたのは橘だから。何か食い違いがあるのかと思って、3人で話したかったんだ」


光にそう言われ、菜穂は「色々教えてくれたって...」と呟き、以前の光との会話を思い出した。


あの写真のこと、自分は別れたいと言っていたということーーーーー。

いやいやいやいや。えっちゃんがそんなこと言うわけなくない?

誤解があるみたい...


菜穂はそう思い、「えっちゃーーーー」と言いかけた。

すると絵里奈が遮るように先に言った。


「菜穂...もう、隠せないんじゃないかな...?」


言われ、菜穂は「え?」と顔をしかめた。

絵里奈はどこか気まずそうな表情で言った。


「宮村とのこと...ちゃんと桐山に言った方がいいと思う。今なら、桐山もまだ許してくれるかも知れないし... 」


「え...えっちゃん?何言ってるの?どういうこと?」


菜穂は何が何だか分からず、眉をひそめた。

絵里奈はなぜか自分が泣きそうになりながら言った。


「あたし..このまま桐山に黙ってるのは良くないと思う...宮村の気持ちも弄んで、可哀想だよ...ちゃんと謝ったほうがいいよ。宮村と浮気してたってこと....」


「え...いや、え?えっちゃん、何言ってるの?私宮村くんとは何の関係ないし、そんなこと一言もーーーー」


菜穂は今にも泣きそうな表情で言った。

すると絵里奈は涙を流し、「桐山っ!」と光を見て言った。


「菜穂はきっと寂しかっただけなんだよ..!色々あると思うけど...別れるかどうかは、ちゃんと考えた方がいいと思う...!」


絵里奈はそう言って光の腕を掴んだ。

菜穂はそんな絵里奈を見て、呆然とした表情で涙を流した。


「ちょっと待ってよ...えっちゃん...?何でそんな嘘言うの...?光くん、私そんなことしてない...!信じて!」


菜穂の涙を見て、光も辛そうな表情を浮かべて絵里奈のことも見た。


「...ちょっと、ごめん。今の段階じゃ俺は..何を信じたらいいのか...」


光の言葉に、絵里奈はニヤリと笑った。

菜穂の目から大粒の涙が溢れた。


すると「菜穂!」と声が聞こえ、3人が振り返ると遥と楓が走って来た。


絵里奈は小さく舌打ち。


光は驚いた表情で「楓...?なんで...」と呟いた。

菜穂は涙を拭いながら2人を見つめた。


「桐山っ!嘘ついてるのは絵里奈だよ」


遥はそう言って絵里奈を見た。絵里奈は「遥..?なんでそんなこと言うの..!?」と驚いた表情で遥を見た。


「何でって..!私もまだ信じられないけど...宮村からも美優からも全部聞いたの。絵里奈がこの状況を作ったんでしょ...?」


遥の言葉に、菜穂も目を見開いて絵里奈を見た。


絵里奈は「ひどいよ...どうして遥まで菜穂を庇うの?菜穂は桐山のこと裏切ってたんだよ!?」と言って光を見上げた。


光は困惑した表情で絵里奈を見てから菜穂、遥、楓を見た。

遥は「あんたさ...!」と呟き「桐山!」と言って光を睨むように見つめた。


光が動揺した様子で「ちょっとまって。状況がわからない。ちょっと落ち着いて、冷静に話そう」と3人を見た。

菜穂はそんな光を見てつらそうにまた涙を流した。


遥が「は...!?あんた何言ってーーーー」と光に言おうとした時、楓がそれを遮った。


「...要するに兄ちゃんは、菜穂先輩とその女の言ってることが違うから、混乱してどうしていいか分からなくなってること?」


そう言った楓の顔は、いつもと違った不機嫌な表情だった。


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