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異性ってだけで

遥が放課後軽音部の部室で練習をしていると、「遥、なんか2年の子が呼んでるよ」と言われ、遥は入り口の方を見た。

そこには楓がおり、遥と目が合うと軽く会釈した。


「お、楓っち〜。どうしたの?え、私に用???」


楓に歩み寄り、遥は不思議そうに言った。


「..ちょっとだけいいですか?」


楓の真剣な表情を見て、遥は首を傾げた。



******



廊下に出た遥は「で、どうしたのー???」と楓を見上げた。


「あの、最近菜穂先輩の様子が変とかなかったですか?」


そう言われ、遥は「えっ」と呟き、驚いた表情で楓を見た。


「何で分かるの?」


「やっぱり遥先輩気づいてたんですか」


「まあ、そりゃね?でも菜穂、何聞いても答えてくれないし、まあ話したくないこともあるかなって思って無理には聞かなかったんだけどー...あ、もしかして菜穂、楓っちに相談してくれた感じ??仲良いもんね」


「あ、いえ....相談ってほどではないんですけど。先週すごい泣いてて、色々あってとか、兄ちゃんにも誤解されたとか何とか言ってて」


「桐山くんと?確かに最近一緒にいないなって思ってたんだよね」


「やっぱりそうなんですか。俺は兄ちゃんにちょっと誤解されそうなんであんま直接聞けないですけど、遥先輩、菜穂先輩のことよく見てあげて欲しいなって思って。すいません急に」


楓がそう言うと、遥は微笑んだ。


「ううん全然!むしろ教えてくれてありがとね。菜穂、結構無理して抱え込むとこあるからさあ。てか桐山に誤解されるって、嫉妬とかそういうこと??」


「まあ、そんなとこです。前にちょっとあって」と楓。


「そっかあ〜〜〜まあ言っても男の子同士だもんねー、仕方ないよね、うんうん」


「いやまあ完全に俺が悪いんですけどね」


そう言う楓に、遥はニコニコと笑顔を向けた。


「んー何があったか分かんないけど、そんな風に心配してくれる人がいるだけで菜穂は嬉しいんじゃないかなっ。面倒臭いよね〜〜異性ってだけでちょっと仲良いだけで目くじら立てられてさ。少なくとも私は嬉しいけどな、菜穂のことそんなに考えてくれる楓っちがいてくれること。だから菜穂も、楓っちには素直に涙見せられたんじゃないかな〜〜〜。ああそれと、何があったのか私の方でもクラスでちょっと聞いてみるよ」


遥にそう言われ、楓は少し意外そうに遥を見た。遥が「えっ、なに?」と言うと、楓は「ああいえ、あんま仲良くし過ぎるな的なこと言われるかと思ってたんでちょっと意外で」と苦笑した。


「えー?なんでなんで??だって私も菜穂のこと好きだし、その菜穂のことを楓っちも大事に思ってくれてるんでしょ?嬉しい以外の感情ある???」


遥に言われ、楓は目をパチクリ。


「遥先輩って..ただのアホじゃないんですね。まじ尊敬します」


「え。私ただのアホだと思われてたの?????」



******



その後、遥は一度教室に戻った。

教室にいたのは一部の女子と男子合わせて6人ほど。


遥は周りを見渡し、窓際にいた男子らが「えっやば」と言いながらスマホを見ているのが目についた。遥は彼らに近づき「ねえねえ」と話しかけた。


「ん?」


言われ、遥は「あのさあーーーー」と菜穂のこと、最近の異変なんかを彼らに軽く聞き始めた。

そして翌日、遥はクラスメイトの話を聞き、「えっ...?」と声を漏らした。




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