↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
62/133

彼女

それから2週間が経ち、菜穂がバイトへ行くとレジには既に楓がいた。

菜穂は楓を見るなり微笑み、「おっはよ!」と言ってレジへ。


「…あ、おはようございます」


「おはよ〜!今日さあーーーーー」


それから5時間、バイトを終え事務所で着替えると、菜穂はいつも通り楓を振り返って言った。


「よーし、帰ろ!」


菜穂がそう言って歩き出すと、楓は立ち止まった。


「…すいません、今日は用事があるのでここで」


楓に言われ、菜穂は「えー?そうなの?またブックオフー?なら私も一緒にーーー」と微笑んだ。

遮るようにして「いえ」と楓の声が聞こえた。


「ん??」


菜穂が言うと、楓は少し間を置いてから顔を上げた。




「…これから彼女と会うので」




言われ、菜穂は一瞬、全身に寒気が走ったような感覚に陥った。


「…へ、へえ!そうなんだ!!楓、彼女できたのー?あ、もしかして飛鳥ちゃん??あの子可愛いもんね〜!楓に気あるような感じだったし上手くいったんだ〜??!」


気づいたらベラベラと口走っていた。

そう言うと、楓はクスッと笑った。


「…はい。飛鳥ちゃんです」


言われ、菜穂はまた胸がチクッとした。


「そうなんだ!え、ええ…いつから!?!楓が告白したの〜〜???」


「1週間前です。飛鳥ちゃんが好きって言ってくれて」


「…そうなの???!やったじゃん!!楓モテるんだね〜!!おめでとう!」


菜穂がそう言うと、楓はどこか戸惑った様子で「ありがとうございます」と微笑んだ。


「そっか…彼女できたんだね…!」


菜穂がボソッと呟くと、楓はそんな菜穂を見て少し沈黙し、またすぐに口を開いた。


「…はい。これで兄ちゃんが変な誤解することもなくなるだろうし、俺は…俺は幸せだし、一石二鳥ですね」


楓の言葉に、また胸がチクッとした。


「…それもそうだね!好き…なんだね!飛鳥ちゃんのことっ!」


菜穂が微笑むと、楓は「…はい。好きですよ」と答えた。


「そっか…!良かったね!」


菜穂がそう言うと、楓は微笑んだ。


「…はい。じゃあ、待たせちゃうのでもう行きますね」


楓はそう言って手を挙げた。

菜穂も手を振り、「うん…!楽しんで!じゃ…また!」と微笑んだ。

楓は「…また」と呟き、振り返って歩いて行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。