応援してあげてるだけ
あたしはただ、2人が付き合えるように協力をして、体調を崩した菜穂を弟が運んでくれたという事実を教えてあげて、菜穂のスマホを机に置いてあげて、連絡が取れない菜穂を心配してる桐山に菜穂の居場所を教えてあげて、菜穂を好きな弟にも菜穂の居場所を教えてあげた、ただそれだけ。
何も悪いことはしてない。
弟にだけは、あたしが桐山を好きだってことを知られたけど関係ない。
あいつは思ってたよりバカ正直で、菜穂にも、桐山にも本当のことは言えない。
あたしはこれからも2人を"応援"してあげるだけーーーー。
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菜穂と遥がクラスのカフェの担当時間、絵里奈はB組へ。
教室を覗くと、他のクラスメイトと話す光の姿が。
「桐山っ」
絵里奈はそう言って光の方へ。
「おー、橘。どうしたの?」
光はいつも通り微笑んだ。絵里奈はニヤニヤしながら言った。
「昨日菜穂と花火、どうだったかなーって思って!♡惚気聞いてあげよっかなって。教室でちゃんと会えた?」
絵里奈がそう言うと、光は「ああ…」と一瞬苦笑し、すぐに顔を上げた。
「うん!教えてくれてありがとね。お陰で菜穂と合流できた」
「そっか!菜穂、やっぱ教室にスマホあったって?」
「うん…!だから合流してすぐ二人で外向かったよ」
ああ、無理しちゃって。
そういう困った顔も好きだなあ。
光の笑顔を見て、絵里奈は「良かったね!ねえ今日も2人で花火行くの?」と微笑んだ。
「そっか!良かったね〜♡それじゃ」
絵里奈はそう言ってくるりと振り返った。
「あ、橘!気にかけてくれてありがとね」
光はそう言って微笑んだ。
絵里奈は「感謝してよね!」と微笑んだ。
今朝の弟の様子だと、昨日相当揉めたのは確か。
でも2人が仲直りしてるってことは、揉めたのは桐山と弟の方?
だとしたら弟が菜穂にちょっかいかけるのを控える可能性もあるよなー。
どうにか弟をあたしの味方にできれば良かったんだけど。
でもあいつはもう使えなさそうだし。
ま、昨日のことは後で菜穂に詳しく聞くとするか。
これからの事を考えるのはその後でいいや。
絵里奈はそんなことを考えながら自分の教室に戻った。
菜穂は遥といつも通り楽しそうに話している。
遥が邪魔だな。遥を一旦引き離して菜穂と二人で話さないと。




