ちゅーしてたでしょ
今日、光くんと…ついに…ついに…!!!
ちゅーしてしまった…!!♡♡♡♡
何か悪いことしちゃった気分〜〜♡♡
菜穂は今日のことを思い出しながら、夜ベッドの上で1人悶えるようにゴロゴロ。
【今日はありがとう!明日も菜穂に会えるの楽しみ】
光からのメッセージを見て、菜穂は更に「んんんんんん〜〜〜♡♡」と呟き、抱き枕を抱えて悶える。
菜穂は今日撮った2ショットの写真をロック画面に設定し、それを見てニヤニヤして、そんなことをしていたら深夜3時になった。
翌日、目の下にクマを作りながらもニヤニヤしている菜穂を見て、楓は品出しをしながら言った。
「先輩」
「んー???」と菜穂はご機嫌な様子。
「言ってもいいですか」
「なにー???」
菜穂がニヤニヤしながら品出しをする。
楓は無表情のまま品出しをしながら言う。
「昨日ちゅーしてたでしょ、兄ちゃんと」
言われ、菜穂は「へっ?!?!」と言って、楓の頭の上に手に持っていたポケットティッシュを落とした。
「痛…くはないか」
楓はぼんやり呟き、床に落ちたポケットティッシュを手に取った。
「えっ?!昨日…いたの…?」
菜穂は顔を真っ赤にして楓を見た。
「居たってか帰ったら玄関に兄ちゃんの靴と小っちゃい靴あったんで菜穂先輩かなって。あ、あと一応言っときますけどわざと覗いたわけじゃないですからね」
楓はいつも通り淡々と言った。
「えっえっ」
菜穂の動揺を見て、楓は「きっしょ」と呟いてからポケットティッシュを棚に掛け、菜穂を見て言った。
「兄ちゃんの部屋の向かいが俺の部屋なんですけど、部屋に入ろうとしたらドアちょっと開いてたんで視界に入ったんです。まじ勘弁して欲しいです」
そう言いながらダンボールを潰す楓に、菜穂だけが顔を真っ赤にして動揺した表情。
そんな菜穂を見て、楓は目をパチクリ。
「あ、もしかしてファーストキスでした?良かったですね」
「ちょ、人のファーストキスをそんな…!そんな感じでおちょくらないでよねっ…!」
菜穂が照れた様子で言うと、楓は無表情のまま「まあ、経験が多いようには見えないのでそんなことだろうと思いました」と言いながら新しいダンボールを開けた。
「え、清楚でピュアそうってこと?♡」と菜穂。
「いえ。男にモテなそうってことです」
「オイ」
「冗談ですよ。兄ちゃんに選んでもらえるくらいだから、そこそこ良い子なんでしょ」
「そこそこは余計だけど私良い子だよ♡♡」
菜穂がドヤるも、楓は「はいはい」と呟く。
「え、てか最近まで中坊だったくせに生意気じゃん。自分だって経験ないくせに〜〜〜」
菜穂がそう言って楓の肩をツンツンとすると、楓は「うざ」と呟く。
「え〜〜?経験あんの?ねえねえ??私が先輩…恋の先輩として?色々教えてあげてもいいよ?♡」
「結構です。少なくとも先輩より先輩だと思うんで」
楓は無表情でそう言いながら淡々と品出しをしている。
菜穂はティッシュを掛ける手を一度止め、「え?!うっそ早くない?!?」と楓を見た。
「別に普通です。先輩が遅いんです」
「いやいやいや!うわ〜〜そんな俺は興味ないですぅみたいな顔してムッツリなんだ?」
「まじ失礼っすね」




