振られる前提かよ
「ええっ!!??兄ちゃんに宣言したのっ!?わざわざ!?」
そう言って和葉はファミレスで持っていたスプーンを落とした。
「うん」
楓はそう言って平然とポテトを食べた。
「やっば!兄弟間の取り合いとかアツ~~~~~♡♡で??桐山は何て????」
遥はそう言いながらニヤニヤ。
「何か面白がってません?..邪魔しないで欲しいって。別れないって」と楓。
「へえ!光先輩そんな強い言葉使うんだっ?あんな爽やかフェイスで??逆に萌えるかも...♡」
飛鳥はパフェを食べながらニヤニヤ。
「きみ俺のこと好きなんだよね??」と楓。
「好きな人と推しは別だよっ」と飛鳥。
「女こっわ...」
楓がそう呟いてグラタンを食べると、和葉が言った。
「そんで?告んの??ついに」
「まあ、そのつもり。でも、兄ちゃんに偉そうに言った割に、やっぱ兄ちゃんのあんな顔見たら罪悪感で今日しにそう...」
楓はそう言ってスプーンを置いて水を飲んだ。
「でも、仮に菜穂先輩が楓のこと好きだったとしても簡単にOKとは言えないよなあ~~。兄ちゃんとの関係もあるしさ」と和葉。
「なんだかんだ言って桐山とも仲良いしね?」と遥。
「光先輩超イケメンだし、うわ、選べない....!」と飛鳥。
「俺なら一旦二股するな、うん。光先輩と楓を堪能してから飽きた方を捨てる☆」と和葉。
「あーそれいいね!えーでも楓っちムッツリっぽいしな~~~。桐山、ああ見えても男らしいんだよ。菜穂と付き合ってすぐ手とか握ってたしっ!」と遥。
「きゃーっ♡♡それ2人を同時に楽しめるの最高ですねっ!あ、でもでもっ!楓くんもチューえろくてムッツリもムッツリで最高でした☆」と飛鳥。
「ならいっそ光先輩と楓と3人でハーレム楽しみたいよなっ☆」
「え、なにそれホストじゃん!ねえ文化祭の時に着てたコスプレしてもらってさあ~~」
「あー!あのコスプレ兄弟揃って目の保養でした...♡♡♡」
そんな3人の言葉に、楓は「お前ら俺の前で話すなよ...」と凹み半分、引き半分の表情。」
楓は凹んだ様子で窓際に体を委ね、窓の外を眺めた。
「あーあーごめんごめん冗談だってっ。拗ねんなよ~~」
和葉が苦笑して隣にいる楓の肩を揺らした。
「拗ねるわ。てかお前ら兄ちゃん推しじゃん、俺振られる前提じゃんっ」
楓がそう言うと、「ちがうちがうっ」と遥は口を開く。
「桐山もいい奴だし、楓っちもいい奴ってこと。だからどっちを応援するとかはできないけど、精一杯頑張って欲しいの。菜穂にも、ちゃんと選んで欲しいの」
「私は菜穂先輩が楓くんを振ってくれた方が嬉しいとか思っちゃうけど、楓くんが菜穂先輩と付き合えたら嬉しいなとも思うよっ?楓くんの笑った顔イケメン過ぎて尊いし!」と飛鳥。
2人に宥められ、楓はムスッとした表情で呟いた。
「てかまあ、俺も振れらる為に告るんだけどね。だって兄ちゃんかっこいいし優しいし」
その言葉を聞き、遥は笑って言った。
「楓っちが桐山にどんな劣等感感じてるか分かんないけど、あたしから見たらだよ?桐山って完璧過ぎてコワイくらい良い奴だけど、楓っちに嫉妬したり、泣いたり、不安になったり、『邪魔しないで欲しい』とか、人間らしい感情あるんだなーってちょっと思ったの。あ、良い意味でね???でも楓っちもさあ、基本ステータスは桐山と一緒だし、桐山みたいに分かりやすくすごい優しさじゃなくて、何考えてるか分からなさそうな不思議ちゃんなのに物凄く優しくて、一途でさ。からかったりするとこは桐山と違うけど、あたしたちも、菜穂も、そういうところが魅力的だなって思ってるんだよ??自信持ちなよ」
遥の話を聞いた楓は「...ありがとうございます」と呟き、遥が「いいえ??」と微笑んだ。
「...遥先輩のくせに。家族は紹介しないですからね」
楓が言うと、遥は「そういうこと桐山と全然ちがーう」と楓を睨み、「てか他に兄弟いんの????紹介して???」と言った。
和葉はクスっと笑い、「楓の弟で良くないですか?1年の。あ、湊って言うんですけど女好きだから遥先輩でも相手してもらえるかも知れないっすよ~」と遥を見た。
「勝手に教えるな」と楓。
「えっ!3兄弟で性格属性違うの最高じゃない?♡えっぐ!!恋愛ゲームだよそんなのっ!菜穂先輩と楓くんが付き合っちゃったら私弟くんと付き合う~~!」と飛鳥。
「まじでお前ら俺の話聞けよ」
楓は呆れた顔で3人を見た。




