かっこいい
「楓くんおはよっ!」
翌日、学校へ行くと廊下で飛鳥に言われた。
楓は少しだけ驚いた表情を浮かべ、すぐに微笑んだ。
「おはよ、飛鳥ちゃん」
楓が言うと、飛鳥は笑顔で言った。
「ねえ、今度デートしよっ?いつヒマ??」
言われ、楓は「えっ」と目を見開いた。
飛鳥はクスッと笑ってから言った。
「私、別れるとは言ったけど諦めるとは言ってないよっ?これからはまた1から、フェアに頑張るから」
「え、ええ、まって、フェアって?」
楓が苦笑すると、飛鳥は周りをキョロキョロと見渡してから楓に手招きをした。
楓は不思議そうに飛鳥の口元に顔の位置を合わせた。
「菜穂先輩とフェアになるために別れたんだよ、私。私だけ付き合ってるのはズルいでしょ?ああでも、私は楓くんとキスしてるから一歩リードだね!♡」
小声でそう言って、飛鳥は楓の顔を見て微笑んだ。
楓は「そ、それは...」と苦笑してから「てか...何で知ってんの?そういえば」と眉をひそめた。
「うーん、教えないっ。じゃあまたね!LINE無視しないでね〜っ!楓くん大好きっ!」
飛鳥はそうやって微笑むと楓に手を振り、廊下を歩いて行った。
話が聞こえていた同級生たちに「朝からラブラブだね〜」「彼氏いいなあ〜〜」と言われ、飛鳥は「あ、ううん別れたあーっ」と微笑んでいた。
楓は「たくましいな...」と呟き、クスッと笑った。
「かっこいいね、飛鳥ちゃん」
和葉は突然そう言いながら後ろから肩を組んできた。
楓はビクッとして「うおあっ!びっくりした...」と和葉を見る。
「なーにがあったか知らんけど、2人とも楽しそうな顔してる。別れたんだろ?でも、良い方向にいった感じかな〜〜??」
和葉はそう言って楓の頬を指でつついた。楓はムスッとした表情で「やめろ」と呟き顔をそむけた。
「でも、付き合えて良かったなーとか思ってる」
楓はそう言って微笑んだ。和葉はクスッと笑った。
「だなあ。じゃあ、ちゃんと向き合わないとだな?」
和葉に言われ、楓は苦笑して和葉を見ると、和葉は少し息を吐いて言った。
「それとも飛鳥ちゃんの気持ち、無駄にするつもりかー?」
言われ、楓は「うん、分かってるよ」と小さく微笑んだ。




