↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
102/133

意識してるの私だけ?

あれから1週間。

絵里奈はあの日以来、また学校に来なくなった。

誰もいない絵里奈の席を見つめ、菜穂は少し息を吐いた。


「なーほっ!学食行こっ」


昼休みになり、遥に言われて「うん!」と微笑み2人で学食へ。

階段を下り、角を曲がったところで1年生のフロアが視界に入った。

ぼんやりと見つめている菜穂を見て、遥は「…飲み物!買ってからでもい??」と微笑み、自販機へ。


「どれにしよっかな〜〜〜」


遥が自販機を見上げて、菜穂が隣で見ていた時、後ろから声を掛けられた。


「あ、同じ小っちゃいのが2人〜」


声を聞いた瞬間、心臓の音が聞こえた。

胸に何かが突き刺さったような感覚。

振り返ると、思った通り楓がいた。隣には和葉が。


「…楓」


菜穂は小さく呟き、和葉は少し不思議そうに菜穂を見た。


「先輩たち背格好一緒っすね」


楓はそう言って菜穂と遥を見て微笑んだ。


いつもみたいに上手く反応できない。


「あ、かわいいってこと???」


遥が隣で笑って楓と和葉を見た。


「さすが自己肯定感おばけ」と楓が笑った。



"俺は忘れません"


そう言っていたあの日が遠い昔のように感じた。



「あれ、お姉さん??おーい」


和葉そう言いながらぼーっとしている菜穂の顔の前で手を振った。

菜穂は「えっ、ああっ!うん??」と微笑んだ。


「ぼーっとしてますよっ?」と和葉。


「ま、菜穂先輩はいつもぼーっとしてますけどね。またボールでもぶつけたんじゃないですか」


楓は菜穂を見て笑った。

菜穂は一生懸命笑いながら「いやいや!超げんきげんき☆」と2人を見た。


「ふは、うっざ」と楓。


あれ、意識してるのってなんか私だけ....????

楓めちゃくちゃ普通じゃない?


すると、「楓~~~」と教室の方から知らない男の子が来た。

楓が「ん?」と言うと、彼が言った。


「お前~~今日飛鳥ちゃんとデートなんだって~?俺付き合ってるのも知らなかったわっ。和葉知ってた???」


言われ、和葉は一瞬菜穂の方をちらっと見てから「え、ああ..まあ」と苦笑した。

楓は口元に笑みを作ると、彼の方を見て答えた。


「まーね。羨ましいでしょ」


「羨ましい!俺も彼女欲しいなあ~~~なあいつから??」


そんな会話を聞いて、菜穂は1人目を泳がせ、「じゃ、じゃあ私はこれでっ!」と微笑み学食の方へ歩き出した。


「あっ菜穂!あ、じゃまたね!」


遥はそう言って楓と和葉に手を振り、菜穂の後を追った。


和葉は菜穂の方を見てから、楓に視線を戻した。

楓もまた、菜穂の背中を見つめていた。


和葉は静かに息を吐き、後から来た男の子の頭を叩いた。


「えっ!?急になに!?」と言われ、和葉は「んー?叩きやすそーな頭だったからっ」と笑った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。