35話 最強、帰還
ドシン!
突然の揺れと共に目の前の地面から巨大生物達が飛び出す。体長は目測で10m程度、頭頂部に大きな口がありミミズがそのままでかくなったような奴、まだこの世界では見たことも聞いたこともなかったがゲーム好きなら一度は聞いたことがある名前が思い浮かんだ。
「ジャイアントワーム...!」
「なんでこの大陸にコイツが!?」
しかもそれが5体も...どれくらい強いかわからないのが群れてるのもやばいがどうやら俺の嫌な予想も的中してしまった。
明らかに周りの魔物が強くなっているのだ、さっきまで多くの敵がゴブリンレベルの雑魚だったのに対して今はゴツいのがゴロゴロといやがる。名前もわからないような魔物ばかりだが絶対にゴブリンレベルではないのが見たらわかる。
「シャア!」
ヒュン!
「うわっと!?」
先制攻撃はジャイアントワームからだった、突然の突進を避けるが後から2、3体目とどんどん突っ込んでくる。しかも合間合間に他の魔物まできやがるのが地味にうぜえ!てかジャイアントワームは俺しか狙ってなくねえか!?
ザクッ!
「いってぇ!クッソ!」
バンバン!
5体目の攻撃をギリギリで避けられずジャイアントワームの牙が俺の腹を掠める。なんとか反撃で2発体にハンドガンを撃ち込んだがあまり効いてないみたいだ。しかもなんか...
「ゲホッゲホッ!」
ビチャッ!
「毒を食らいました」
噛みつきは毒攻撃付きかよ!これは安易に食らったらまずいな...
「アイテムボックス!」
俺はアイテムボックスから薬草、解毒草、そしてあるものを取り出してとりあえず回復する。どうやら解毒草で毒状態は治せるようだ。
「ノア!大丈夫!?」
「大丈夫だ!ジャイアントワームはなんとかするから後ろの魔物をなんとか頼む!」
「わかった!」
とりあえず後ろの魔物は格闘家さん達に任せて俺はジャイアントワームとその他の目の前の魔物達に集中する。方向的に目の前の魔物達の後ろからは先生とアガットが来てくれてる...はず...スピード的にはもう来ててもおかしくないと思うが...
「キシャァ!」
ヒュン!
「また来たな!「火炎」!」
シュボ!
「これでもくらえゴミミズ!」
ヒュッ!
またもや突っ込んできた1体目にあるものを火をつけて口の中に投げ込んだ。あるものってのは...
ボンッ!
爆弾だ!初めて道具屋に行った時に1個買ってずっと使う機会を探していたがようやくその時が来たようだ。まずは1体m...
「キシャア!」
「おいおいマジかよ!」
怯ませることはできたがすぐにまた襲いかかってきた、どうやら威力が足りなかったらしい。「身体強化」を使うには魔力量が心許ない、だったら...
「創造 会心!」
これは一発だけ攻撃力を10倍にする魔法、魔力消費は10、デメリットは強化できるのが剣での攻撃限定、さらに剣の重量も10倍になることにした。魔力消費を少なめにすることを重視したせいで思ったよりデメリットが重くなってしまったが剣を振るタイミングさえ合わせれば...
「てめえが勝手に突っ込んでくれるもんなぁ!」
ハンドガンをホルスターにしまい剣を両手で持つ、体を一回転させて遠心力によって剣を振りやすくして俺に突っ込んでくる能無し包茎に剣を叩き下ろす!
ドゴン!
「ジャイアントワームを倒しました」
よっしゃあまずは1体!このままもう4体やれるのがいいが...他の魔物は変わらず突っ込んでくるのにジャイアントワームだけ急に動きを止めやがった。一体どうしたんだ...?
「カァァ...ウォエ!」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
「なんだ!?」
突然口から唾みたいなのを飛ばしてくる。とりあえずできるだけ避けて間に合わなかったものを剣でなんとか防ぐ。
ジュッ!
「ハア!?」
防いだ瞬間に剣が溶け始める、どうやら胃酸を飛ばす攻撃だったらしい。これではもう剣は使えない。
「アイテムボックス!」
俺は剣を投げ捨てアイテムボックスからショットガンを取り出す。だが...銃だと火力が足りない、さっきの「会心」を剣限定にしたツケが回ってきちまった。銃限定にしても遠距離で使えるからとかで魔力消費激しそうだしな...どうすれば...
「そうだ!スキル!」
さっき覚えてたスキルがあった!場合によってはワンチャンこの状況を打開できる!
「ステータスオープン!頼む神スキル!」
「経験値獲得量アップ」
通常より手に入る経験値量が5倍になる
「今じゃねえ!」
確かに欲しかったスキルではあったが絶対に今じゃなかった!でもギリギリまだ使えるからセーフ!
俺の「運否天賦の指輪」の効力を合わせれば今の経験値獲得量は通常の半分、今は先生とパーティーを組んでるのでさらに半分つまり1/4だ。さっきのLvアップの時から常時発動していると考えたら倒した魔物の数と強さ的にもうすぐLvアップしてもおかしくない!たぶん!俺の感覚を信じるしかない!
「ブゴオ!」
「いいもの持ってんじゃん!それもらうぜ!」
ドガン!
「オークを倒しました」
オークの頭を吹き飛ばして持っていたハンマーらしきものをもらう。これも重いがさっきの重量10倍剣より全然マシだ。魔力量的に「アイテムボックス」を使ったら「身体強化、半分」が使えなくなるのでショットガンはしまわずに弾を使い切って放り投げ、今度はハンマーを両手で持つ。
「身体強化、半分!」
目の前にいるジャイアントワーム4体のうち1体に照準を合わせて突っ込む、胃酸を飛ばされてるが「身体強化」を使ってる今なら...
「当たらねえよ!」
ドチュン!
「グギャアァァァァァァァ!!!!!」
「ジャイアントワームを倒しました」
よっしゃあLvが...上がってねえ!?経験値足りなかったか!?どっちにしろこのままじゃまずい!一旦後ろに下g...
ボコン!ボコン!
「なっ!?」
地面から新しく2体のジャイアントワーム!?「身体強化」も切れたし囲まれた!魔力ももうない!ホルスターに入れたハンドガンとこのハンマーでどうすればいい!?
「キシャァ!!!!!」
「クッソォ!!!」
バンバンバン!
足掻きでハンドガンを3発入れたがもうどうしようもない!おわっ...てない?
急にジャイアントワーム含め周りの魔物の動きが止まった。一体何が起こった?
ドサッ
「...ハ?」
瞬間、周りの魔物の首とジャイアントワームの半身が地面に落ちる。周りを見ると格闘家さん達も唖然としている。目の前の光景に困惑している俺に対して背後から声をかけてきた。人を斬らずに周囲の魔物だけを瞬時に斬る、そんな不可能を可能にできる人物が...
「よく持ち堪えてこれた!もう安心しろ!」
風で靡く金髪、整った顔、カッコいいよりの声、俺が思うレニウスで「最強」の女
「私が帰ってきた!」
「レモン先生!!!」
戦況はひっくり返る、1人の人間によって
魔力消費履歴
残魔力 118
アイテムボックス 薬草、解毒草、爆弾取り出し 消費2
火炎 消費1
会心 消費10
アイテムボックス ショットガン取り出し 消費5
身体強化、半分 消費100
残魔力0




