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ガラクタ機械兵のエンディング  作者: 中峰裕也
第一章 泥沼戦争
11/16

自称偽物(?)との模擬戦 ─其の三─

どうやらこの回では終わらすことが出来ないようです。

当たり前か。

次の行動に移ろうとしたら、両腕から煙が出ていた。しかも"大丈夫かな"と思える色の煙ではない。ドス黒く、不純物が含まれているのが見え見えのそれである。オレは思わず、


「・・・一体どうやったらこんなクソボロになるんだァ、おぃ」


と呟いていた。


((お前もか!お前も隊長と同じことを言うのか!一体どこがクソボロなのか言ってみろや!))

「腕全体だ馬鹿!てめぇの()()()腐ってんのか!煙が出てんだろうがよォ!!」

((はーい残念な事にワタシは目ん玉なんて有りませぇーん。目のパーツでぇーす!))


「屁理屈言ってる場合かこのクソ野郎!これじゃあ戦闘(もぎせん)どころじゃあねぇぞ!」

((知らねぇよ!というか、こんな状況になったのはお前が原因だろうが!))


「あァん?オレから主導権取れねぇガラクタが、なぁに言ってんだァ?」

((・・・ほう?ナルホド。じゃあ今すぐにでもお前から主導権を))

「独り言とは随分余裕が有りそうだな?クロ?」

「──ッ!!」


いつの間に、と感想を持つのもつかの間。相手はオレに標準を定め、拳を連打してくる。たまに銃弾もぶち込んでくる。

チッ、下らねぇ言い争いをしている間に、もう距離を詰められていやがる。一旦距離を取ろうとしたが、


「この私がそんなことを許すと思うか?」

と耳元で囁かれた。

声がすると思ったら、既にオレはお嬢にぶん投げられており、二、三回地面を跳ねていた。

あと、途中で


ガガガッ ピチュッ ジアジジジ·····プシュア·····


という、聞こえてはいけない─気がする─音が機械(カラダ)中から聞こえてきた。


「いってぇ。うぁ、体のあちこちが軋むな・・・。腕は・・・良かった、まだ何とか使い物になりそうだな」

((おい、大丈夫だろうな?ワタシのカラダだぞ。壊れでもしたら承知しないからな))


「あァ?・・・ッああ。大丈夫(ダイジョー)だ。外見は問題はねェよ。お嬢がこっちに負傷を負わせないようにとわざと力を抜いてくれているからな」

((そんな事は分かっている。あの人間(ヒト)は国内だけでなく国外でも人と機械を秒で終わらせることから『死の傭兵』という二つ名を持つほどだからな。・・・ところでだが))


「・・・『死の傭兵』?あんな華麗なお嬢が?・・・・・・もしかしてだか、オレっつうヤツは案外ヤバい人と()()もので繋がってるんじゃないか?」

((?·····その赤い物がなにかは知らないが、その通りだよ、おめでとう。やっと気付いたか。まぁ、赤いと言っても、いろんな意味での『()()』だがな。ところでだが、カラダの"外見"は大丈夫とはどういう意味だ?))


「あァ、その事か?それはだな」

「いつまで寝そべって、しかも独り言もしているんだお前は?」


声が聞こえたのでオレはすぐさま500m程離れた所にある岩陰に瞬間移動(・・・・)の如く移動をした。ちなみに、そのとき速さは時速1993㎞だった。この速さは逃げに徹していたため、流石にお嬢も捉えきれなかったようだ。慌てたようにウロウロしている様子からそう思った。


もう来たのか。速いなぁおぃ。

さっきの会話の中で、オレは周りの状況を注意深く感知していた。この機械(カラダ)には『せんさー』とやらの機能がカラダ全体にあり、気温や湿度の変化・僅かな息の音さえ逃さず感知できるようになっていた。これには()()()()()()()()()

ちなみにだが、本気を出せばせんさーとやらは20㎞離れたところにいる人間の僅かな息遣いもくっきり捉えられるようだ。

ムダに高性能だなこのカラダ。


((おい、どうしてさっき直ぐに行動することが出来たんだ?あまりにも速すぎる))

「このカラダには『せんさー』とやらがあるだろう?」

((あぁ、あるな))


「それを利用したんだ」

((はぁー。そんな使い方があるんだな、初めて知ったよ))


「何で知らねェんだよ、お前このカラダ持ち主だったんじゃあねぇのか?」

((『だった』って、なんで過去形なんだよ!今でも持ち主だわ!!))


「ほォ?その心がけは何よりで。ところで少し聞いてもいいか?」

((・・・何だ?))


「さっきお嬢に投げ飛ばされた時によォ、カラダん中から嫌な音がきこえたんだ。なんか心当たりねェか?」

((あぁ、・・・え?嫌な音が聞こえた?(ココ)から?))


「おぅ。そう言ったよなぁ?」

((ちなみにどこら辺からだ?))


どこら辺、だと?うぅーんとだなァ・・・


「アタマん中ら辺だ。ちなみにだが、()()()()()()()()()()()()()?」

((·····))


「・・・おい?なんか言えよおぃ」

((·····))


まさかとは思うが・・・・・・


「お前まさかだか・・・・そこで暴れてはいねェだろうなァ?」

((·····。スマン))


あァ·····。馬鹿じゃねぇのか、コイツ?


更に、追い打ちをかけるかのように目の前に文字が現れた。



〈〈警告!両腕の負傷(ダメージ)が80%を超えました。これ以上無理をすると機械(カラダ)全体に深刻な影響を及ぼします!〉〉



·····ほら見ろ、クソボロじゃねェか。

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