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満月の夜
ーーーーーー真っ白な地面。
辺りに広がる静寂。
青白い月の光。
暖かな風に運ばれてくる、土や緑の匂い。
にじむ視界の中。
命が尽きようとしている人を強く抱きしめていた。
どうしようもないくらいの悲しみ。
どうしようもないくらいの切なさ。
泣いている。
自分は泣いている。
にじむ視界は涙のせい。
どうして……どうして……。
急速に広がり出した切なさに、胸が締めつけられ、
わかってくれる人なんて……。
ボロボロと、涙が頬を伝い。
こぼれ落ちてゆく。
ただ、側にいるだけで……それだけで……。
冷たくなってしまったその人を強く抱きしめ、
胸が苦しくて、苦しくて……。
見上げた空には、綺麗な満月が浮かんでいた。
優しい風がそっと吹き抜けてゆく。
置いて……いかないでくれ……ーーーーーー




