ある一頭の馬
ある日の朝。いつものようにクロは厩舎へ向かった。
「おはようございます」
挨拶をすると、皆がクロに挨拶した。
「おはようございます。クロさま」
初老の兵士が挨拶した。
「おはようございます。作業して来ます」
「作業終わったら声をかけてくれませんか?」
クロは頷き、作業をした。作業を終えると、初老の兵士に声をかけた。
「クロさまに担当してもらいたい馬がいます」
「ん?」
「こちらです」
厩舎の奥にいる馬房へクロを連れた。
「この子です」
模様のない鹿毛の馬だった。
「最近入って来たのです。この子をクロさまに担当してもらいます」
クロは鹿毛の馬を撫でた。
「大人しいですね」
初老の兵士は頷いた。
「で、名前をつけて欲しい」
「え!いいんですか!」
クロは驚いた。
「はい。その方がわかりやすいと思いますので」
クロは少し考えた。
「じゃぁ、ベテルギウス。星の名前だ。君はベテルギウス」
鹿毛の馬は嬉しいのか、鼻を鳴らした。
「いい名前ですね。では、今日はベテルギウスでレッスンしましょう」
「はい」
クロはベテルギウスに馬装をつけた。
「じゃぁ、ウォーミングアップ行って来ます」
クロはベテルギウスに跨り進めた。馬場には馬に乗っている兵士がたくさんいた。
「あ、あの馬か…」
兵士たちはベテルギウスを見ていた。クロはウォーミングアップをした。
「クロさま。じゃぁ、レッスンしましょうか」
「はい」
厳しいレッスンを受けた。
「いつも乗ってる馬たちじゃないから、新鮮だと思いますよ。体で感じて」
初老の兵士は笑顔だった。
「はい」
指示に従った。しばらくすると、人馬共に汗だくだった。
「今日はここまで」
クロはベテルギウスに愛撫した。
「ありがとうございました」
ベテルギウスから降り、洗い場に繋いだ。
「よくがんばりましたね」
馬装を外した。
「ありがとうございます。でも、まだまだ先生に追いつけない」
「当たり前ですよ。先生は…生きていた時たくさん乗ったので」
初老の兵士は思い出していた。生きていた時、一頭の黒馬と共に歩いてきた事を。
「さ、早く手入れを済ませて学校へ行ってください」
「あ、忘れてた。早くしないと!」
クロはベテルギウスを手入れした。
「先生。学校行って来る!」
「はい。いってらっしゃい」
初老の兵士はクロを見送った。
「クロさま。今日も元気でしたね」
他の兵士が声をかけた。
「あぁ。それに、昔を思い出してしまった」
「昔?」
初老の兵士は頷いた。
「色々あるんさ。さて、我々も休もう」
「そうですね」
みんなで城へ戻った。
「あ…あれ?もう朝か…」
ライトはメガネをかけた。
「遅刻する…」
長い頭を縛り、スーツに着替えた。
「さて…行くか」
指を鳴らし消えた。
教授室に着き、ライトは椅子に座った。予定を確認した。
「ん?今日は桶谷くん休みか」
すると、ノックが聞こえた。ライトは横目で見た。
「おはようございます。ライト先生」
谷川が入ってきた。肩にレイも乗せて。
「おはようございます。久しぶりじゃないか。レイ」
ライトはレイを睨んだ。レイもライトを睨んだ。
「君に撃たれてからずっと眠り続けてたんです。最近調子が良さそうなので、リハビリがてら毎日一緒に来ています」
「普通の龍なら死んでますよ。生きているとは驚きだ」
すると、レイは低い声で唸った。
「忠告する」
「何を?」
「俺の子は自ら不幸を歩く。俺自身そうだった」
「不幸?」
「いずれわかるさ。もうすぐ…」
「…」
谷川は口を開いた。
「今日はもう行きます。レイの子は今は狙わないので安心してください。レイ自身もそこをわかってるので。ですが…」
言いかけた所でチャイムが鳴った。
「では、失礼」
谷川は出て行った。
「不幸…ね。あ!やば!準備してない!」
ライトは急いで準備し、教授室を出た。
作者「今日風強すぎ。マジで危なかった」
ライト「やばいな。ずっと風の音聞こえてたよな」
作者「実家の庭に置いてあったウサギの置物。強風で倒れて耳折れたそうw」
ライト「あら」
作者「それに、この時期町内のお祭りあるんですが。獅子舞とか大丈夫なのかな。獅子ごと飛ばされるんじゃないかと思って見てたw」
ライト「獅子ごとw」
作者「怪我なく終わればいいんですけどね」




