記録と記憶
しばらくして、報告会が開かれた。
「金田さん。明楽とナイトは?」
「あずささんが見てるから大丈夫だ」
「帰り少しだけ顔見に行ってもいいか?」
「もちろんだよ」
ホールへ向かった。ライトは一冊の本を持っていた。
「言うの辛いと思うが…」
金田はどこか心配していた。
「大丈夫。みんな報告してるんだ。私だけしないはないだろ?」
ライトは笑顔で答えた。ライトは後ろの席に行こうとしたが、金田に捕まった。
「毎度毎度やるな!」
そのまま引きずった。金田が司会した。
「忙しい中、集まっていただきありがとうございます。関係者のみの報告会となりますが、よろしくお願いいたします。では、初めていきます」
ライトにマイクを渡した。いつも驚くのに、素直に受け取った。
「あ…ライトです。暗い話になりますが…三日月龍は全滅しました」
皆が驚いた。
「闇の帝王と谷川の手によって、やられました。私自身怪我はなかったのですが…残念です。ですが、全滅する一年前に私は一匹の三日月龍から色々教わりました。彼らの生態…そして、ライダーについても教わりました。私自身、ライダーになりたかったのですが叶いませんでした。ですが、彼らが生きていた証を残しておきたいと思い、三日月龍の本を作りました。本当は、このような結果になりたく無かった。でも、後世に三日月龍がいた事を記したく今日持ってきました。興味がある方は読んでいただけると幸いです。以上です」
ライトは席についた。
「ありがとうございます。次は…」
スムーズに進んで行き、お昼の時間になった。
「では、お昼にしましょう。向こうの部屋に用意してあるので、ぜひ」
すると、皆がライトの方に集まった。
「ん!?」
「ライトさん!本見せてください!」
皆が興味津々だった。
「すごい…」
「え!?そうなの!?」
「他のと違う…」
その光景にライトは心を打たれた。
「ライトさん。人気だな」
金田はライトの肩に手を回した。
「うん…」
「三日月龍は謎が多い龍なのに、これだけの記録を残せたんだ。君の努力が実ったんだよ」
「私は…何もしてない。シルビアに教えてもらっただけ…」
「その努力が、君たちを引き合わせたんじゃないのか?結果は残念だったけど、君は無駄にしなかった。すごいよ」
金田はライトを慰めた。
「うん…」
ライトはいつのまにか涙を流した。
「さ、ご飯食べよ」
ライトを連れた。席につかせ、金田はライトのご飯も用意した。
「はい」
「うん」
金田も席についた。
「私なんて本書けないぞ。すごいな」
「いや…色々やらされてたら、書けれるようになるよ」
「お前は職業柄だろ…」
金田はご飯を食べた。
「やっぱ、言うの辛いよな。小路さんとかも辛かっただろうな…」
「だよな。居ないもんな。何年も見てきた龍がな」
金田はライトがご飯に手を付けてたいのに気づいた。
「とりあえず食え」
「う…ん」
そっぽ向いた。金田はライトの頭を掴み、無理やり食べさせようとした。
「わかったから!」
「お前は言っても聞かんから!」
「自分で食べるから!」
その光景を皆に見られた。
「ライトさん。辛いよね」
「でも、丁寧に書いてあってわかりやすかった。あの本は残していきたいな」
口々にライトを称えた。
午後もスムーズに進み、報告会が終わった。ライトと金田は金田の家にいた。
「ただいま」
金田は玄関を開けた。
「おかえりなさい。あ!ライトさんも!いらっしゃい」
「こんにちわ」
あずさは二人を入れた。
「明楽とナイトに会いにきた」
「会ってって!」
リビング行くと、アンタレスとナイトが一緒に遊んでいた。
「二匹仲良いよな」
「えぇ。アンタレスも元気になってきてよかった」
二匹はライトに気づいた。
「顔見に来たぞ」
ライトの声にナイトが鳴いた。
「元気だな」
ライトは明楽を見た。明楽はベットで起きていた。
「起きてるのか」
ライトは明楽を抱っこした。
「かわいいな」
ライトに抱かれて明楽はご機嫌だった。
「ライトさんが来ると、ご機嫌なんだよな」
「へぇ〜」
あずさはお茶を出した。
「報告会だったんですよね?お疲れ様です」
「あぁ。ありがとう。あずささん」
「今日は…大変だったよな。ライトさん」
金田はライトを見た。
「あぁ。君の…お母さん達が居なくなった事を言ったからな。辛くなったな…」
明楽はライトの頬に手を当てた。
「慰めてくれるのか?優しいな」
明楽の頭を撫でた。
「あずささん。今日さ、ライトさんにご飯食べさせてたんだよね〜。食べないから無理やりさ」
「え!?」
あずさは驚いた。
「金田さん!言わないでよ!恥ずかしい!」
ライトの顔が赤くなった。
「食べないライトさんが悪い!」
あずさは笑った。外を見ると、もう暗くなっていた。
「あ、クロが帰って来てるな。そろそろ帰るよ」
明楽を金田に託した。
「あぁ。また来てくれ。クロ君も連れてきて」
「うん。クロも喜ぶ。お邪魔しました」
ライトは帰った。
作者「やっと金曜日。明日休みー」
ライト「お疲れ様」
作者「昨日の帰り道、猿見かけた」
ライト「すごいね…」
作者「なんか、橋渡ってましたw」
ライト「ほう」
作者「思わず二度見しましたw」




