保護者会
ライトはクロからもらった書類を見ていた。
「保護者会?なんだこれ?」
書類に目を通した。すると、ウルフが入ってきた。
「お疲れ様です。何見てるんですか?」
ウルフも書類を見た。
「うわー。懐かしい。保護者会だ。嫌だったなー」
「ウルフ…保護者会って何?」
「え!?知らないの!?」
ライトは頷いた。
「簡単に言いますと、クロの普段の学校生活の事を担任の先生が親であるライトさんに言うんですよ。例えば、勉強できてるとか」
「なるほど…え!?私が行くの!?」
「当たり前でしょ!クロの親はライトさんじゃん!」
「え!こういうのって、誰かがまとめて聞いてくれるとかじゃないの!?」
ライトは驚いていた。
「あぁ…ライトさん施設育ちでしたよね?この前の盗み聞きしてたんですが…」
「そう言うことか。じゃぁ、今まで施設の人が行ってくれてたのか。なるほど」
どこか納得した。
「で、日にちいつだ?」
ウルフは書類をみた。
「今度の金曜日ですね。あら、お昼からだ。そのままクロと帰って来たらいいんじゃないですか?」
「だな。スーツでいいよな?」
「ライトさん。スーツしか持ってないでしょ。それで十分です」
すると、馬から帰って来たクロが部屋に入ってきた。
「クロ。お疲れ様」
「うん。あ、保護者会の…」
「叔父さん行くぞ。帰りは一緒に帰ろうか」
「え!いいの!」
クロは喜んでいた。
「いいぞ。とりあえず着替えてきて。勉強しようか」
「うん!」
クロは着替えてた。
「桶谷くん」
「はい。どうしました?」
教授室に二人はいた。
「ごめんだけど、明日の昼からいなくなったら困る?」
桶谷は予定を見た。
「いえ。授業もないし。予定もないので大丈夫ですよ?」
「明日。クロの保護者会なんだ」
桶谷は頷いた。
「そっか。クロ君小学生ですもんね。ありますね。保護者会」
「怒られるのかな…」
「いやいや。クロ君普通なんでしょ?大丈夫じゃないですか?」
桶谷は笑っていた。
「うーん。大丈夫だといいんだけど…」
ライトはどこか胸騒ぎした。
次の日の昼過ぎ。ライトはクロが通う小学校へ来た。玄関へ入ると、一人の職員が待っていた。
「保護者会ですか?」
「はい」
「では、こちらです。お名前書いて教室の前に行ってください」
ライトは名前を書き、クロの教室へ向かった。すると、ちょうど入り口が開き前の人の保護者が出て来た。
「あ、クロ君の…」
「叔父です」
「どうぞ」
担任の先生が中へ入れてくれた。
「担任の佐藤です」
「ルーマスです」
椅子に座った。
「えっと…職業って…」
「大学教授してます」
佐藤は驚いた。
「あ!そうだったんですね。通りで…」
?
「クロ君。他の生徒さんより勉強ができるんです。教科書の間違え探しも、最初は言ってきたんですが。今は言わなくなったんです。もう、飽きちゃったのかな?」
「あ…うん」
言うな言ったしな…。
「最近は授業は聞いてるんですが、授業中にノート二冊だして一つは授業の内容書いてるのは見かけるんですが。もう一冊は何書いてるのか見てなくて…」
ライトはため息を吐いた。
「あの子も、私と一緒だな。授業がつまらなくて、別の何かを書いてるんだと思います。後で本人に聞いてみます」
「よろしくお願いします」
佐藤は頭を下げた。
「あと…申し上げにくいんですが」
「ん?」
「クロ君って、みんなと会話しないんですよね。一回も見てないです。それどころか、体育の授業の着替えも隠れてしてるんです」
やっぱ言われるよね…。
ライトはカラスからクロの日常をたまに聞いていた。
「あ…はい」
「その点はどう思われますか?」
えぇ…めんどくさ。本人が嫌ならほっとけよ…。
「あの子は実の両親から虐待を受けて育ったんです。ここに通うまではずっと孤独でした。だから、まだそういう他人と共存するってのが怖いんだと思います。本人が興味を持つまで見守ってくれませんか?」
佐藤は納得した。
「そうですね。急いだらかえって学校が嫌になりますもんね。わかりました。他に質問ありますか?」
ライトは言いにくそうに話した。
「急に親になったので、こう言う保護者会?とか知らないことが多いので、迷惑かけるかもしれませんが、よろしくお願いします」
「こちらこそ。よろしくお願いします」
ライトは教室から出た。すると、クロが走ってきた。
「叔父さん!」
ライトはクロを抱きしめた。
「今日は一緒に帰るって約束したもんな。そのまま帰るのもなんだし、寄り道しようか」
「いいの!」
「こういう時しかできないしな」
ライトはクロの手を繋ぎ学校を出た。店が並ぶ商店街を歩いた。
「こういう所来たことなかっただろ?」
「うん。キラキラしてるね」
クロは興味津々だった。
「クロ。ちょっとそこで休もうか」
喫茶店に入った。
「何頼む?」
「いいの?」
クロはメニューを見て一つに指を刺した。
「これ!」
パンケーキだった。
「いいぞ。すいませーん」
ライトはパンケーキを二つ頼んだ。
「先生何か言ってた?」
クロは不安な顔をしてた。
「いや。特に言われてない。でもさ、クロは他人が苦手だもんな。何されるかわからんもんな」
「うん…」
「でも、我慢して通ってるのは偉いぞ」
「うん」
すると、パンケーキが届いた。
「うわぁ!」
「うまそうだな。さ、食べようか。いただきます」
「いただきます!」
クロは美味しそうに食べていた。
「美味しいか?」
「うん!」
クロの笑顔にライトは安心していた。
「叔父さん食べないの?」
「ん?食べるよ」
ライトもパンケーキを食べた。
「うまいな。そういえばクロ」
「ん?」
「先生が言ってたが、ノート何書いてるの?」
クロはカバンからノートを取り出した。
「叔父さんになら見せれる」
ライトはノートを受け取り、開いた。
「クロはすごいな」
手甲鉤の改良をずっとノートに書いていたのだった。
「よし。じゃぁ、帰ったら実物使ってみるか?」
「いいの!?」
「最近稽古に慣れてきてるしな。そろそろ自分が得意とする武器を見つけてもいいと思うし。ついでにコレを出すやり方も教えよう」
「うん!」
二人はパンケーキを食べ終えた。ライトは会計を済ませクロと一緒に外に出た。
「帰ったらやるか」
「うん!」
ライトはクロの手を取り指を鳴らし消えた。
「ただいま」
部屋にライトとクロが現れた。
「お帰りなさい」
ウルフが出迎えてくれた。
「保護者会どうでした?」
「適当に言ってきたわ」
「えぇ…」
クロはカバンを片付けた。
「さ、稽古場へ行こうか」
「うん!」
三人は稽古場へ向かった。
「多分、成長と共にクロの武器はサイズも変わると思う。だから、自分で出せるようにしといたほいが楽だろう」
ライトはさっきのノートをクロに見せた。
「まぁ、見てて。でも、これ覚えたら他のも出せる。ただ、絵が上手くないとダメだが…クロの絵はかなり上手いから大丈夫」
「私は絵を描くの下手だから、これできないんだよね」
ウルフも眺めていた。欲しい物のページにライトは呪文を書いた。
「このページ破るよ?」
「うん」
そのページを破り、地面に置いた。一つの呪文を唱えると、ページからクロが描いた手甲鉤が出てきた。
「…!」
「物が小さかったら別に破らなくてもいいし」
クロは早速手甲鉤を手にはめてみた。
「すげー!」
最初は浮かれていたが、すぐにデメリットを見つけていた。
「ここ…このほうがいいかな…」
「クロって、私と違って開発とかに向いてるのかな?」
「あぁ…確かに。ライトさんはある物でやるけど、クロ作りますよね。あれだと…」
ライトとウルフはクロの様子を見ていた。
「叔父さん」
「ん?」
「稽古しよ!」
「あぁ。いいぞ。それに武器付けてるんだ」
ライトは魔法で丸太を出した。
「この丸太を一切りで切れるようになれ。その武器だったらできるはずだ」
クロは手甲鉤を握りしめて思いっきり振り下ろした。しかし、マルタの先で止まった。
「うっ…」
「まだまだだな。丸太は幾つでもあるからな」
指さされた方をみると、山のように積み上げられていた。クロは拳を握った。
「俺、頑張る」
「うん。その息だ」
クロは挑戦し続けた。しばらくすると、クロの手から血が流れた。
「今日はここまでだ」
ライトが止めた。
「うん。ありがとうございます」
「手当てするから、手を見せて」
手甲鉤を外した。
「頑張ったね」
皮がむけて痛々しい手だった。
「明日から、テーピングするといいな」
「うん」
ライトは包帯を巻いてあげた。
「さ、ご飯食べようか。ウルフ。夕飯行こう」
「そうね。クロ。今日も頑張ったね」
「うん」
三人は食堂へ向かった。
「叔父さん。またね」
「気をつけてな」
クロは指を鳴らすと消えた。
「さて…あ、そうか。最近育児で考えてなかったけど、もういないもんな…」
ライトは明かりを消し、ベットに潜った。
「寝るか」
そのまま眠りについた。
作者「保護者会嫌だったー。ほとんど勉強出来ないとか言われてたもんw」
ライト「へぇ〜」
作者「小学の時、病気で学校休んでてその間に勉強遅れて、無理ーになった」
ライト「今は?」
作者「今は元気。でも、数年前にストレス過多で再発しかけしましたね。診断はされてないんですが、拒食症になってたんですよね。食べたら胃が受け付けず吐くの繰り返しで、食べる恐怖が芽生えちゃったんですよね…」
ライト「やば…」
作者「小学の時も拒食症で、食べる恐怖があるのに、給食地獄でしたね。それを保護者会で言われてて。なんか、あんまりいいイメージないですね」
ライト「やばいね」
作者「まぁ、また機会があればお話ししようと思います」




