体力測定
「今日は体力測定です」
体育の時間。体力測定があった。
「俺野球してるからこういうの余裕」
「嫌だな〜」
みんな話してる中、クロは一人ボーとしていた。
進級してすぐコレかよ…めんど。
そう思いながらも、持久走がスタートした。
「俺が一番!」
お調子者が一番に走った。クロはのんびりと走った。後半になるにつれお調子者がバテてきた。
「はぁ…はぁ…俺が!」
すると、クロはサッと抜かした。
「はぁ!?あの陰キャが!」
くらいつこうとするも、どんどん距離を離された。クロは大差でゴールした。
「うーん。タイムはまぁまぁだな。今度叔父さんと勝負したいな」
お調子者がゴールした。
「お前…なんで早いんだ…」
息が切れていた。
「さぁ。わかんない」
それだけ言って教室に戻り、着替えを持ちトイレで着替えた。
「はぁ…早く中学生になりたい」
教室に戻り次の授業の準備をした。
「次は国語か。つまんないな…」
なんとか一日を終えた。
「はぁ…」
すると、カラスがクロの方に乗り、耳元で囁いた。
「お疲れ様」
「うん。疲れた〜」
「走ってるの見てたよ。早いね」
「まだまだだよ」
人気のない所に行き、クロは指を鳴らし消えた。
「ただいま」
「おかえりなさい」
ウルフが出迎えてくれた。
「ねぇ、ウルフ」
「何?」
「体力測定ってした事ある?」
「体力測定って…持久走とか反復横跳び?」
「そうそう」
「あるわよ?今学校でしてるの?」
「うん」
ウルフは悪巧みをした。
「じゃさ、この城のみんなで体力測定しない?」
「え!?」
クロは驚いた。
「絶対盛り上がると思うの」
絶対みんな異次元だと思うんだけどな…。
すると、ライトが帰ってきた。
「ただいま。今日は早く終わったー」
「おかえりなさい」
「おかえりなさい。叔父さん」
ライトは上着を脱いだ。
「ライトさん。聞いて。今クロとさ、体力測定の話ししててね」
「体力測定?持久走とかだろ?」
「そうそう。で、この城のみんなでしたら盛り上がりそうじゃない?」
ライトは考えた。
「ふーん。いいかもね。やってみるか。また新しく入ってきた兵士もいるんだし。交流しよう」
「じゃぁ、早速予定立てよう。今度の休みでいい?」
「あぁ。いいぞ」
ウルフは部屋を出た。
「お…叔父さん。大丈夫なの?」
クロはどこか怯えた。
「ん?大丈夫だろ。ただの体力測定会だろ?」
あぁ…めっちゃ軽い。
「俺も…頑張るよ」
「私も頑張る。なんせ中学以来だもん」
「え!高校と大学は?」
「ん?言ってなかったっけ?私高校行ってないよ。中学卒業してすぐ大学行ったんだ。大学にはこんな体力測定ないよ」
もうここに異次元がいるじゃん!
「あ…そうなんだ」
ライトはクロの頭に手を置いた。
「今何思ったの?」
「い…いえ。何も…」
「ふーん。じゃぁ、今日の稽古。クロの苦手な弾丸を避ける練習しようか」
「ひぇ…」
そのままクロを稽古場へ連れて行き、クロをボロボロにした。
迎えた体力測定会。
「今日はみんなで楽しくしようか」
ライトの呼びかけに兵士たちは盛り上がっていた。
「人数多いから、グループで別れてやるね〜」
クロはライトと初老の兵士と一緒だった。
あぁ…絶対無理なやつだ…。
「クロ。自分のペースでいいからな?」
「う…ん」
「ライトさま。手合わせ願います」
初老の兵士が声をかけた。
「いいでしょう」
二人はバチバチだった。
「…」
その光景をクロは眺めていた。
「いやいや。俺たちもですよ!」
鍛え抜かれた筋肉を見せた兵士が声をかけた。
「位置について!」
ウルフの呼びかけに皆がスタート地点に立った。
「よーい」
ピストルがなると一斉に走り出した。ライトと初老の兵士が前に出た。
「この距離なら全力でいける!」
「ほう…あなたいくつで亡くなったんですか」
後ろには兵士たちが追走していた。
「残り一周よ!」
ラスト一周の鐘が鳴った。
「負けませんよ。ライトさま!」
「私もですよ!」
スピードが上がった。残り二百を切ったあたりで後ろから誰かが追い上げてきた。
「むぅ!誰だ…」
「でも、このペースは絶対に…」
ライトと初老の兵士は抜かされないと思っていたが、外から伸びてきた。残り百でその正体が分かった。
「え…」
「はぁ!?」
ライトと初老の兵士は呆気に取られた。
「おっりゃぁ!」
二人を抜かしゴールしたのはクロだった。
「し…死ぬかと思った…」
クロは息が切れていた。
「クロ早いわね」
ウルフはクロの背中を摩っていた。
「…」
「…」
ライトと初老の兵士はただ固まっていた。
「クロさま。最初後ろにいたのに、いきなり爆速で走り出したと思ったら…」
他の兵士が話した。
「私たちは…」
「クロさまに負けた…だと…」
二人同時に膝から崩れた。
「ん?叔父さん。先生。何してるの?」
クロは歩いた。
「子供って、怖いなって話ししてただけだ。ね?」
「うん。そうだ。クロさま。すごいです」
クロを称えた。
「あ…ありがとうございます…」
「次は幅跳びよ〜」
ウルフの呼びかけに皆が動いた。なんやかんやで体力測定会が終わった。
「今日はお疲れ様。ゆっくり休んで明日に備えてね〜」
ライトが締めた。
「はぁ〜疲れた」
「クロ。すごいな」
「手抜いてない?」
クロはどこか疑った。
「いやいや。抜いてたらあんなバチバチならないよ?」
ライトは弁明した。
「だよね…」
そのまま兵士たちの食堂へ入った。
「みんなお疲れ様です。今日はデザートもありますよ!」
シェフがみんなの夕飯を用意した。
「はぁ〜」
クロは椅子に座ると、シェフが料理を持ってきてくれた。
「お疲れ様です。無双してたそうですね」
「してないですよ!」
「いやいや。してたぞ!」
ライトが答えた。
「叔父さん!」
シェフは笑った。
「しっかり食べて休んでくださいね」
クロは糖分が欲しくて、先にデザートを手に取った。
「シェフ。今日のデザートって何?」
ライトが話しかけた。
「今日はコーヒーゼリーですよ」
「ふーん」
クロを見ると、クロはコーヒーゼリーを食べた。そこでハッとした。
「クロ!お前それ食ったらダメだ!」
その声に驚き、クロは飲み込んでしまった。すると、吐き気がクロを襲った。
「急げ!」
ライトはクロを抱え走った。部屋のトイレに連れて行くと、案の定吐いた。
「忘れてたわ。私ら一族は、コーヒーダメなんだ…」
「早く…言って…くださいよ…ウッ!」
激しい嘔吐にクロは死にそうだった。ライトはただ背中をさするしかできなかった。そのままクロは脱水になり、ドクターの元で点滴を打った。
「タイミングが悪かったね。激しい運動後だったからひどい脱水です」
クロは干からびていた。
「今夜は点滴で様子を見ましょう。吐き気止めも入れてあるので、吐き気は治ると思います」
「ありがとう。ドクター」
ドクターはどこかへ行った。
「クロ。大丈夫か?」
首を横に振った。
「今日はここで休もうな」
クロは頷いた。
「欲しいものある?」
首を横に振った。
「よし。じゃぁ、もう休もうな」
クロは頷いた。
「おやすみ」
ライトはそう言うと、医務室の明かりを消し部屋に戻った。
作者「懐かしいなって思いながら描いてました」
ライト「作者は、体力測定どうだったの?」
作者「覚えてますよ。持久走は、上から数えた方が早かったです。でも、握力と長座体前屈とソフトボール投げが無理すぎて、後はいいのにそれで足引っ張ってダメダメでしたw」
ライト「小柄な体なのに、走れるの?」
作者「走ってましたね。激早ではないですよ。女子の持久走、1000メートルなんですが…もっと早い人、3分台で走りきってたもん。私は無理。その人から200メートル遅れてゴールしましたw」
ライト「お…おう」
作者「猛者の集まりだったんですよ。小学、中学。嫌だった〜」
ライト「タイミングが悪かったのね。お疲れ様です」




