殲滅戦
ドォォォン
ヘカトンケイルの巨体が揺らぎその場に倒れる。六花のフォトンレーザーはヘカトンケイルの装甲を貫き、打ち果たした。
「や、やりましたわ」
六花はその場にへたり込んでいた。魔力欠乏状態のため一瞬気が遠くなるが、気合いで堪える。
「やったわね!!」
弓塚が足を引きずりながら六花のもとにやって来る。
「どうしたんですの? やっぱりダメージを負いましたの?」
六花の見た感じ、弓塚が攻撃を食らっていたようには見えなかった。しかし途中からスピードが早すぎて目で追えなくなっていたため、六花の知らないうちにダメージを負っていても不思議ではない。
「あ、いやかなり無理しちゃったからね。少し足にきちゃって。もう魔力はほとんど残ってないのよ」
先ほどの弓塚の動きはヘカトンケイルを圧倒していた。やはりあのスピードは、弓塚にとっても限界を超える動きなのだろう。
「後は他の戦線がどうなっているかだけど……」
六花が通信機のボタンを押そうとしたんです瞬間、倒れたヘカトンケイルの傍に2人の怪人が立っていた。
「まさかこいつがやられるとはな」
2人は只の怪人ではない。ティターンズの幹部だ。
「だが他の奴らは既に敗走させた。残るはお前らだけだ」
「そんな……」
恐らくこいつらが言っていることは事実なのだろう。しかし目の前の2人はティターンズの戦力の中心だ。こいつらを倒せばまだ勝ち目はある。
六花は力を振り絞って立ち上がろうとする。しかしその動きを他でもない弓塚が制した。
「こいつらの相手は私がする。六花ちゃんは応援を呼んできて」
弓塚は六花を庇うように怪人達の前に立ち塞がっていた。
「で、でも」
目の前の2人も生半可な力ではないことを六花は感じとっていた。恐らく1人でも弓塚と互角程度の力はあるはずだ。
「いいから行って!!」
六花は弓塚の普段からは想像できない強い声に押されるように走り出す。
「「逃がすかぁ」」
「ハアァァァッー」
後ろで弓塚の魔力が高まるのを感じる。六花は後ろを振り向かずに走り続けた。




