表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/8

本日のお姉様は、殿下とのお茶会を薦めてきます。

社畜しすぎて筆が進みません。

目の前に座る王太子殿下を見つめながら、フローラは紅茶にそっと口をつけた。金色に近い髪は太陽の光を受けて輝き、まるで宝石のように煌めいている。


フローラが黙っているせいか、王太子殿下――フィリクスも言葉を発することはなかった。目が合うと、にこりと微笑むその姿に、きっと世の姫君たちは皆、虜になるのだろうなとフローラは思った。


あれほど彼に執着に近い感情を向けていたロゼリアが、今は彼とどこか距離を置いているようにも見える。きっと――


(この男が、ロゼリアお姉様に何かしたんですわ)


怒りを含んだ瞳を向けるフローラを見て、フィリクスは小さく息を吐きながら笑った。


「君は相変わらずだね、フローラ」


表情には出さないようにしていたつもりだったのに、見抜かれていたらしい。きっと、ロゼリアなら完璧に隠せただろう。悔しいような、でも誇らしいような気持ちが胸を満たす。


「気安く名前を呼ばないでください、王太子殿下」


「幼い頃のように、フィーと呼んでもいいんだよ」


「ララ」


幼い頃に呼び合っていた愛称を、いとも簡単に呼ぶフィリクスに、フローラの顔は歪む。その表情を見て、彼はさらに面白そうに笑った。


不満げに彼を見つめる視線の先、木陰からこちらを覗いていたロゼリアを見つける。フローラの様子を確認すると、彼女は嬉しそうに微笑んでいた。


(お姉様……!!笑っていらっしゃるわ。その笑顔も可愛らしい)


声をかけようとしたが、ロゼリアはそそくさと姿を消してしまった。落胆の気持ちで、フローラは紅茶に手を伸ばす。


「君の色んな表情を出すのは、昔から僕じゃないのが残念だな」


フィリクスは、誰かを思い浮かべているのか、そう呟きながら紅茶をひと口。フローラも同じように口に運ぶ。


先ほどの紅茶より、少し苦く感じた。

(ロゼリア▶︎王太子殿下とのイベントを終わらせ満足。次のイベントに備える)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ