本日のお姉様は、名前を呼んでくださいました。
先日人生2回目夢の国行きました。楽しかったです。
「だ、大丈夫、です……」
ロゼリアに心配そうに顔を覗き込まれ、フローラは戸惑いながらも答えた。少し眉を下げたロゼリアの表情を、フローラはじっと見つめる。すると、ロゼリアは何かを思い出したようにはっとした顔をし、誤魔化すように咳払いをした。
「怪我がないなら良かったわ。次ははぐれないで」
そう言うと、ロゼリアはフローラに背を向けてしまった。
ほんの少しだけ、ロゼリアの顔が赤くなっていたような気がした。けれど、それも気のせいだったのかもしれない。
(あぁ、やっぱりお姉様はお優しい方……)
緩みそうになる口元を押さえようと頬に触れると、そこが熱を帯びていることに気づいた。
今度こそはぐれないように、凛とした足取りで歩く姉の背中についていく。そんな中、フローラはふと、幼い頃のことを思い出していた。
病弱だったフローラは、幼い頃からベッドを離れられず、窓から見える景色をただ眺めることしかできなかった。身動きもままならないほど重い身体。定期的に込み上げてくる咳。
それらは幼いフローラにとって、耐えがたい苦痛だった。そして何よりも、広い部屋の中でたった一人、ベッドの上で過ごす時間が寂しかった。
父も母も忙しいことは分かっていた。姉であるロゼリアも、将来は殿下の妃となるべく、日々勉強に励んでいたのだから。
まぶたが重くなり、意識が途切れかけたその時、少し離れた場所でドアの開く音が聞こえた。軽やかな足音が、こちらへと近づいてくる。
ふわりと漂う、ほのかなバラの香り。
その香りに目を開けようとしたものの、フローラのまぶたは重く、開くことを拒むように閉じたままだった。
「フローラ」
この時のロゼリア▶︎バラアカ本編と違い迷子になったフローラを心配していた。推しの顔面が近すぎたことに戸惑ってしまう。




