本日のお姉様は、新たな出会いがありました。
1ヶ月ぶりの2連休にベッドでゴロゴロ過ごしていたら、左肩痛めました。
「……ところで、お嬢さん」
男性が口を開いた、そのときだった。少し遅れて、店の奥から扉の開く音が聞こえてくる。
「ただいま!じぃちゃん、見てよ。ムロウのおっさんが分けてくれたんだ」
フローラと同じくらいの年頃の男性が、袋を抱えて店へ入ってきた。
光を受けたオレンジ色の髪がきらきらと輝き、フローラは思わずその姿に目を奪われる。
フローラに気づいていなかったのか、目が合った瞬間、「やばい」とでも言いたげな表情に変わった。けれど、それも一瞬のことだった。
「リオ!客人の前だぞ」
「……ごめん、じぃちゃん」
「まったく、お前は……」
そのやり取りを見て、フローラはようやく理解した。先ほどまで穏やかな笑みを浮かべていた男性とリオは、どうやら祖父と孫らしい。
「私、フローラ・フォン・ローゼンベルクといいます。一緒に来ていた人たちとはぐれたところを、おじい様に助けていただいて……」
「俺はリオ。リオ・グランツ。じいちゃん、困ってる人がいたら助けちゃう性分なんだよ。あんたの連れの人、見つかるといいな」
「リオ。届け物は終わったんだろ。このお嬢さんの連れの人、一緒に探してやってくれ」
「「え!?」」
リオの祖父の言葉に、二人の声が重なった。戸惑うフローラをよそに、リオは慌てた様子で口を開く。
「ちょ!俺、俺このあと用事が――」
「そんなものは後にしろ」
祖父に言いかけた言葉は遮られ、半ば追い出されるように外に出された。
「はぁー……とりあえず、行くか」
大きなため息を吐き、がっくりと肩を落とした。それから、リオは顔だけをフローラへ向けた。
その顔が少し困ったように見えて、フローラは申し訳ない気持ちになった。それを察したのか、リオが小さく呟く。
「……まあ、あんた一人にするわけにもいかないしな」
そう言ったリオの顔は、どこか赤くなっているようにも見えた。




