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13.他のみんなにごあいさつ【エミュリさん】

 最後に、わたしは、エミュリさんの部屋を訪ねた。


 ルイス君の部屋で、事前に思った通りに怖い目に合ったので、同じく怖い人だと思っているエミュリさんの部屋を訪ねるのもおっかなびっくりだ。


 今までの時と同じように扉をノックして、出てきたエミュリさんにあいさつに来た事、エミュリさんが勇者に相応しいかどうかを見に来たことを告げる。


 そしたらエミュリさんは


「あら、それは良い心がけですわね。勇者になれるのはわたくししかいませんけど、あなたはわたくしの従者にしてさしあげてもよろしくってよ。あなたのようなかわいらしい従者なら大歓迎ですわ」


 って言った。


 ちょっと高飛車だけど、思っていたほど威圧的な感じではないみたいだ。


 プライドが高いっていうのは最初から思った通りみたいだけど、私が考えていたよりもずっと優しい・・・っていうか、少なくとも友好的な感じではあった。


 けど、エミュリさんは、実は『別の意味で凄く怖い人』だったのだ・・・。


「あの・・・ごめんなさい。わたしはエミュリさんの所だけにきたわけじゃなくて、同じ理由でみんなのところを訪ねてて、それでエミュリさんのところは最後で・・・」


 話してるうちに、自分がすごく慌てていて早口になっちゃってるのがわかった。


 わたしが内心ビクビクしていたからだ。


 そして心配した通り、自分のところが初めじゃなくて、しかも最後なのが分かると、エミュリさんは明らかに不機嫌そうになっている。


 やっぱりプライドを傷つけちゃったかな・・・。


「あら、つまりあなたは、あの6人の中でわたくしが最下位、と思っていたわけですのね?けど、それが間違いだったってことを、たっぷりと教えて差し上げますわ。あなたの体にね」


 うわ・・・やっぱりそうだ。


 これは明らかに、プライドを傷つけられて怒ってるって感じだよ。


 失敗した。


 実際にわたしがどう思ってるかはともかく、一番最初にエミュリさんのところに来ておくべきだった・・・。


 わたしはまたも、冷や汗を垂らしながら後ずさる羽目になった。


 けど、急に私の体が固まる。


 エミュリさんが『バインド』の魔法を使ったのだ。


「ふふ・・・かわいい娘・・・」


 そう言って、エミュリさんはわたしのぺったんこの胸をそっと、さわさわ撫でてくる・・・。


 あ・・・いくら膨らんでないからってそこはダメだったら!


 続いて、肩越しから後ろの方にそっと手を伸ばして・・・


 あ、お尻に手入れて撫でちゃダメ!!


 さらに前の方にも手を回してきて人差し指と薬指で・・・そして最後に中指でそっと・・・


 ああっ、そっちはもっとだめだったらっ!!絶対!!


 大ピンチだった。


 わたしが転生してから6年間大事に守り通してきたものが、女の子に奪われようとしていた。


 これって、貞操の危機!っていうやつ!?


「うふふ。でも・・・」


 わたしにかけられた『バインド』の魔法が解けた。


 わたしにはその魔法に抵抗するような力はないから、エミュリさんが自ら解いてくれたのだ。


「明日のバトルで、力ずくであなたがたを私のものにする方がもっと楽しみですわ。そして他の娘たちもみんなわたしのもの・・・ま、邪魔な男は軽~くブザマにやっつけちゃいますけれどね」


「・・・」


 この人もやっぱり、ルイス君に負けず劣らず危ない人だった。


 わたしはまたも怖くなって、一目散に逃げだした。


 そしてあまりの怖さにその日の夜、わたしはおねしょをしてしまったのだった・・・。


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