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黒い男と白い男
ある町に黒い男と白い男がいた。周囲の者たちからすれば、黒い男と白い男がいる場所には何が起こるのかと考えてみることはできる、しかし可能性を感じることが考えている時にはできる、というだけの話だし、周りが何を感じようと、何をいおうと、何を見ているとじぶんたちが考えていようとも、二人の男について何かを知るということには繋がらない。立っている場所を変えることはできない。
ときには、おかしな人々が二人の前にぬっと立ちはだかることもあったという。
「お前らみたいなのは俺が変えてやらないとな」
「うち、あんたらみたいな二人組って見てらんないわけ。変わるべきなんだ」
ある町に黒い男と白い男がいた。
彼らはともだちだった。
色々なことを周囲は彼らに対していい続けたけれど、二人はともだちだった。二人は戦わず、一方が一方から奪うということもせず、あるいは奪わせもせず、正しさの美しさも、間違いの美しさも、影縛りの術も、服についた汚れも、見えないところで光る涙や、隙間に落としてしまうような思いに至るまで、本当にあらゆるものを共有するやり方を知っていた最初の二人のままでずっといつづけ、そうして彼らはいつまでも変わることなく、ともだちだった。
その二人は、黒い男と白い男は、いつも同じ赤信号を共有した。ともだちだったから。




