↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
663/716

優等生BL






 ある学校に二人の優等生がいて、惹かれ合った。優等生同士でやることはたった一つだけである。

 けして惹かれ合っているのを、認めない。 社会規範からじぶんたちが逸脱するのを、おそれる。安定した職を持ち、子を生すのを、肯定する。

 同調圧力に屈する、しかし二人の意識でそれは誤魔化しや逃げとしてではない。パースペクティブの広さのゆえと、優等生たちは取り違えている。



 優等生同士でできることはいつだって、ごく僅かなことしかなかった。

 教室で朝、顔を見交わす。逸らすタイミングだけは完璧で、でもつまらない人間のやることらしく、内心では恋の苦しさを抱え続ける。臆病者の自覚はあった。



 つまらない人間は、つまらない恋の決着の方を選ぶものなのだと、証明し続ける。

 遠くにある背中を見つめるために、窓辺に佇んだこと。

 図書室ですれ違うたった数秒間のためだけに足を運び続け、動機づけのために、読みたくもない本のタイトルを頭に置き続けたこと。

 触れ合わないままで終わったことを美化し、過去を美化し、たんに無力な子どもであったじぶんたちを美化する。

 そうやって終わる。そうやって、優等生は優等生を無内容に、ただひたすらに、続けていく。














評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。