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優等生BL
ある学校に二人の優等生がいて、惹かれ合った。優等生同士でやることはたった一つだけである。
けして惹かれ合っているのを、認めない。 社会規範からじぶんたちが逸脱するのを、おそれる。安定した職を持ち、子を生すのを、肯定する。
同調圧力に屈する、しかし二人の意識でそれは誤魔化しや逃げとしてではない。パースペクティブの広さのゆえと、優等生たちは取り違えている。
優等生同士でできることはいつだって、ごく僅かなことしかなかった。
教室で朝、顔を見交わす。逸らすタイミングだけは完璧で、でもつまらない人間のやることらしく、内心では恋の苦しさを抱え続ける。臆病者の自覚はあった。
つまらない人間は、つまらない恋の決着の方を選ぶものなのだと、証明し続ける。
遠くにある背中を見つめるために、窓辺に佇んだこと。
図書室ですれ違うたった数秒間のためだけに足を運び続け、動機づけのために、読みたくもない本のタイトルを頭に置き続けたこと。
触れ合わないままで終わったことを美化し、過去を美化し、たんに無力な子どもであったじぶんたちを美化する。
そうやって終わる。そうやって、優等生は優等生を無内容に、ただひたすらに、続けていく。




