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乙女の祈り
あたしは君のことをいつでも想っています。
君が不幸の色にスッポリと全身包まれてくれるよう、毎朝祈っているあたしがいる。
毎朝、毎夕、毎晩。
あたしが好きでも嫌いでもない他人どもに笑顔で接するのは、君の存在を忘れていないから。
あたしが物をちゃんとよく噛んで食べるのは、君への恨みの感情から。
あたしが老人たちに手を貸すのは、君への復讐心から。
あたしはいつも君を想う、君が人生のどこかの時点で深いふかい真っ暗な穴に落ちていって泣いているとか、そんなことが起こりませんように。
君たちの人生が、不幸の色に染まってくれますように。
全員無事に、阿呆みたいに長生きしてね。
そうして君たちの生がただ不幸な色に染まり、側にいる人たち全員が逃げていなくなりますように。
鏡を避けたり、老いたじぶんの手にゾッとしたり。
でも過去を振り返る頃にはとっくにもう君たちは道を見失いすぎてるんだよ、そんなふうに幸せな最後と真逆の方向性になってくれるのならもう何にもいらない。
あたしは君が健やかに長生きをして、絶望が一日でも長く続くようにと、毎日祈っています。
ほんとだよ。




